担当者 | 落合 亮教員紹介 | |
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単位・開講先 | 選択必修 2単位 [国際経済学科] | |
科目ナンバリング | ECP-403 |
本講義においては、近年著しい経済成長を遂げ、ダイナミックな経済変化が生じている東アジア地域に焦点を当て、国際経済の視点からその経済発展経験について学ぶ。あえて東アジア経済について学ぶ意義として、日本経済の今後引き続き成長ポテンシャルの高いといわれる同地域との関係の維持・強化は、中長期的な成長にとって不可欠であり、日本の産業界でも日常的にビジネス上の関係を持っている企業が非常に多い地域である。したがって、同地域の経済発展の歴史やメカニズムに関する知識を身につけることは、今後の変化を予測することにも役立ち、実社会に出た後でも役に立つものと思われる。
本講義は上級者向けの内容であるため、単に事実を把握するのみではなく、なぜそのようなことが起きているのか、理論的に説明できるようでなければならない。したがって、データを含む実証的事実に加え、適宜国際貿易理論や開放マクロ経済学等国際経済学の基礎理論を用いつつその背景にあるメカニズムに関しても学ぶ。
アジア経済の経済発展の経験とその教訓について、知識を身につける。さらに、それらの事実をより理論的に説明できるようになる。
出席状況も鑑みつつ、①中間試験(20%)、②期末試験(30%)及び③毎回の授業後に実施する小テストの結果(50%)の結果に基づいて総合評価を行う。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | |||
参考文献 | 『アジアに学ぶ国際経済学』 | 小浜裕久・深作喜一郎・藤田夏樹 | 有斐閣アルマ |
翌週の授業までに調べておく内容について、各授業の最後に指示する。また、講義ではパワーポイントを用いて説明するが、その講義資料はLMSに掲載するため、不明な点はこれらを用いて再度復習すること。
本講義では応用経済学の一つである国際経済学の基礎理論についても学ぶことを柱の一つにしているため、その前提となる入門マクロ経済学Ⅰ、Ⅱと入門ミクロ経済学Ⅰ、Ⅱを履修していることを強く推奨する。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 前期授業の概要(アジア経済について) |
第2回 | アジアの経済発展の概観Ⅰ:歴史的視点から見たアジアの発展 |
第3回 | アジアの経済発展の概観Ⅱ:アジアの経済発展の特徴 |
第4回 | 構造調整とアジア経済I:構造調整とは? |
第5回 | 構造調整とアジア経済II:構造調整とアジア経済の構造変化 |
第6回 | 東アジアの通貨経済危機Ⅰ:通貨経済危機とは? |
第7回 | 東アジアの通貨経済危機Ⅱ:通貨経済危機はなぜ起きたか? |
第8回 | 前半部分の復習・中間試験 |
第9回 | 東アジアの通貨経済危機Ⅲ:通貨経済危機の理論 |
第10回 | 国際貿易と経済発展I:比較優位とは? |
第11回 | アジアの経済発展と国際貿易 |
第12回 | 国際貿易と経済発展I:生産技術の相違による国際貿易(リカードのモデル) |
第13回 | 国際貿易と経済発展II:生産要素賦存の相違による国際貿易(ヘクシャー=オリーンのモデル) |
第14回 | 国際貿易と経済発展Ⅲ:その他の貿易理論 |
第15回 | まとめと期末試験 |