本講義では主に体格・体組成、筋力、持久力といった体力要素を対象として、運動指導時に実施すべき体力評価法及び実施上の注意点について講義し、運動指導の現場で実施可能なフィールドテストおよび科学的根拠となるラボラトリーテストについて学修する。また、競技特性に応じて選択すべきテスト方法について討論し、理解を深める。動作分析方法を用いてスポーツ動作を分析し、競技者にフィードバックする方法、トレーニングに反映させる方法について学修する。
(1)スポーツに関する体力要素とその測定方法の理論について説明できる。
(2)特殊環境が体力に与える影響を説明できる。
(3)ラボラトリーテストとフィールドテストの種類と特徴が説明でき、競技に合わせたテストを選択することができる。
(4)スポーツ特有動作の動作分析方法の理論について説明できる。
(5)体力テスト、動作分析の結果をフィードバックすることができる。
中間レポート10点×5回(合計50点)と期末レポート50点の総計100点で評価を行う。
レポートはルーブリックに基づいて採点する。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | |||
参考文献 | 運動学とバイオメカニクスの基礎 | Vickie Samuels 著・黒澤和生 訳 | 南江堂 |
参考文献 | バイオメカニクス-身体運動の科学的基礎 | 金子公宥 編 | 杏林書院 |
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | 体力・動作測定概論(担当:佐賀典生) 体力測定および動作測定の概論について理解する。 |
第2回 | スポーツ科学情報を用いた競技者支援方法(担当:佐賀典生) スポーツ競技者に対する科学的情報を用いた支援方法を理解し、現場での活用について提案できる。 |
第3回 | スポーツに関与する体力要素(担当:佐賀典生) スポーツに必要な体力要素と各種スポーツの関連性について理解する。 |
第4回 | 体力要素の測定方法とその理論(担当:佐賀典生) 体力要素を測定する方法とその理論および科学的根拠について理解する。 |
第5回 | ラボラトリーテストの種類と特徴(担当:佐保泰明) ラボラトリーテストの種類と特徴について理解し、競技特性に応じて選択すべき測定項目について討論する。 |
第6回 | フィールドテストの種類と特徴(担当:佐保泰明) フィールドテストの種類と特徴について理解し、競技特性に応じて選択すべき測定項目について討論する。 |
第7回 | タレント発掘や選手育成と体力測定(担当:佐保泰明) タレント発掘や選手育成に対する体力測定の方法と活用法を理解する。 |
第8回 | 暑熱環境や低酸素環境での体力測定(担当:佐賀典生) 暑熱環境や低酸素環境に対する身体反応を理解し、その環境下での体力測定について理解する。 |
第9回 | スポーツ動作の分析方法とその理論(担当:加藤基) スポーツ動作における分析方法について理解し、その理論を説明できる。 |
第10回 | スポーツ特有の動作の分析方法1(陸上競技:走動作、跳動作)(担当:加藤基) 陸上競技における走動作、跳動作の分析方法を理解する。 |
第11回 | スポーツ特有の動作の分析方法2(投擲競技:投球動作)(担当:加藤基) 投擲および投球動作の分析方法を理解する。 |
第12回 | スポーツ特有の動作の分析方法3(球技系競技:俊敏性)(担当:加藤基) 球技系競技における俊敏性の分析方法を理解する。 |
第13回 | 体力・動作測定結果を用いたトレーニング手法の考え方(担当:加藤基) 体力測定および動作測定結果からトレーニング立案の考え方と方法について理解する。 |
第14回 | 選手および指導者へのデータフィードバック法の考え方(担当:佐保泰明) 体力測定および動作測定結果を選手および指導者へフィードバックする手法と注意点について理解する。 |
第15回 | データベースの活用方法(担当:佐保泰明) 体力測定および動作分析結果を効率よく活用する手法を理解し、実際のデータベースを用いた演習を行う。 |