担当者 | 齋場 昌宏 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [心理学科 2017年度以前] | |
科目ナンバリング | SOP-105 |
矯正心理学は、犯罪や非行をした人の犯罪性・非行性を解明し、その改善のための心理学的処遇について科学的技術や理論を提供するものであり、犯罪者や非行少年の更生を支援し、社会適応を促すことを目的としています。
まず、犯罪・非行とはどういうものであるのかを知った上で、犯罪・非行が発生する要因について社会心理学的視点を中心に犯罪理論ではどのように捉えられているのかを見ていきます。立場や考え方の違いから様々なタイプの理論があることを学び、自分が興味を抱いた理論を更に探究してもらうことを望んでいます。
法務省関係機関での実務経験を基に、犯罪者処遇の実情等についても紹介できればと考えています。
①犯罪・非行の発生状況について統計を含めて実情を知る。
②犯罪・非行の要因について心理学の理論を用いて説明できる。
③犯罪や非行をした人の処遇を行う機関や制度について理解を深める。
試験(到達目標①、②、③) 70%
課題レポート(到達目標①、②、③) 30%
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | なし | ||
参考文献 | 『コンパクト司法・犯罪心理学』 | 河野荘子、岡本英生編 | 北大路書房 |
参考文献 | 『非行・犯罪心理学』 | 松浦直己著 | 明石書店 |
参考文献 | 『犯罪心理学』 | 大渕憲一著 | 培風館 |
参考文献 | 『Progress&Application司法犯罪心理学』 | 越智啓太著 | サイエンス社 |
参考文献 | 『犯罪理論』 | ウィリアムズ、マックシェン著 藤野京子他訳 | 矯正協会 |
参考文献 | 『犯罪の一般理論』 | ゴットフレッドソン、ハーシー著 大渕憲一訳 | 丸善出版 |
日常的に報道されている犯罪や非行に興味関心を持ち、関係する文献を読むとともに、授業で得た知識等を活用して犯罪・非行について考え、課題レポートを作成してください。課題は期間中に3回程度出題する予定です。
講義内容は、法律、社会科学を含む犯罪学全般の領域に及ぶので、幅広く知的好奇心をもって臨んでください。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 「犯罪・非行とは何か」について学ぶ |
第2回 | 犯罪・非行に対する処分の仕組みを学ぶ |
第3回 | 犯罪・非行を理解するための理論の概要を知る |
第4回 | アノミー理論・サブカルチャー理論を学ぶ |
第5回 | ラベリング理論・社会統制理論を学ぶ |
第6回 | 心理学的な犯罪・非行の理論を学ぶ |
第7回 | 犯罪・非行と知能・性格との関係を学ぶ |
第8回 | 犯罪・非行と精神障害・発達障害との関係を学ぶ |
第9回 | 犯罪・非行とアディクションなどとの関係を学ぶ |
第10回 | 統計から犯罪情勢を概観する 【オンライン授業】 |
第11回 | 捜査・裁判・矯正における心理学の応用の実情を知る |
第12回 | 更生保護における心理学の応用の実情を知る |
第13回 | 犯罪学研究の方法と理論の検証について学ぶ |
第14回 | 犯罪予防研究と公共政策について学ぶ |
第15回 | まとめと試験 |