日本文化史Ⅱ
担当者髙久  舞教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [史学科]
科目ナンバリングJPH-236

授業の概要(ねらい)

本授業は、民俗芸能を通して、「日本文化」の多様な側面に関する基礎的知識を習得し、説明できることをねらいとする。
日本各地には、地域の人々によって伝承されている芸能がある。民俗学、芸能研究において、これらの芸能は「民俗芸能」と呼ばれている。この授業では民俗芸能の研究史を踏まえながら、「民俗芸能」とはどのような芸能なのか、どのような地域でどのような人々によって演じられているのか、基礎的な知識を学ぶ。
前期では民俗芸能の概要を学んだが、後期では民俗芸能の地域性や具体的な諸相を取り上げる。特に民俗芸能を演じる人々(演者)の問題に触れていく。
民俗芸能の演者たちが抱える諸問題について検討し、現代社会において民俗芸能を伝承する意味について考える。

授業の到達目標

①民俗芸能の基礎概念を理解することがでる(知識・理解)
②具体的な民俗芸能について興味関心を持ち、自ら調べ考える態度を持つ(関心・意欲・態度)
③民俗芸能の現代的課題について自ら考えることができる。(思考・判断)

成績評価の方法および基準

(1)小テスト(到達目標①) 10%(知識・理解)
(2)リアクションペーパー(到達目標②)  30%(関心・意欲・態度)
(3)筆記試験(到達目標③)       60%(理解、意欲)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献日本民俗芸能概論三隅治雄東京堂出版
参考文献図録 日本の民俗芸能本田安次日本図書センター
参考文献民俗文化財の手引き文化庁内民俗文化財研究会第一法規出版株式会社
参考文献課題としての民俗芸能研究第一民俗芸能学会ひつじ書房
参考文献芸能の〈伝承現場〉論大石泰夫ひつじ書房
参考文献芸能伝承論ー伝統芸能・民俗芸能における演者と系譜―髙久舞岩田書院
参考文献文化財/文化遺産としての民俗芸能俵木悟勉誠出版
参考文献無形民俗文化財が被災するということ高倉浩樹・滝澤克彦新泉社

準備学修の内容

以下のような準備学習課題を課します。
・事前に参考書などを読み、講義内容の理解を深める。
・YouTubeなどの動画配信サービスを通して民俗芸能を内容を確認する。
・民俗芸能に関するニュースを集め、現在の課題について考える。

その他履修上の注意事項

コロナ禍において民俗芸能がどのような状況にあるのか、ネットやメディアを通じて積極的に情報を収集する。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス(民俗学と民俗芸能)
第2回東京都多摩地域の民俗芸能
第3回八王子市の民俗芸能① 獅子舞
第4回八王子市の民俗芸能② 祭囃子Ⅰ 
第5回八王子市の民俗芸能③ 祭囃子Ⅱ
第6回八王子市の民俗芸能④ 神楽師と芸能
第7回民俗芸能の演者
第8回子どもと民俗芸能
第9回民俗芸能と文化財保護法、ユネスコ無形文化遺産
第10回民俗芸能の現在① 民俗芸能の防災を考える
第11回民俗芸能の現在② コロナ禍の民俗芸能
第12回民俗芸能の現在③ 現代社会と民俗芸能
第13回民俗芸能の現在④ 民俗芸能の新たな取組
第14回筆記試験とまとめ
第15回【オンライン】民俗芸能の分類(前期の振り返り)
※第1回と2回の間に配信予定