漢文Ⅰ
担当者リネペ アンドレ教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [日本文化学科]
科目ナンバリングCHL-101

授業の概要(ねらい)

漢文とは中国の文語体の文書である。また、それに倣って日本でつくった文章でもある。前近代と近代の日本文化史において知識人の表現手段は漢文であった。漢文訓読の能力は日本文化史を知る際に大変有用である。本授業では基礎的な漢文の句法(訓読)を身につけながら、様々なテクストの種類(思想、歴史、故事、語類)にも触れることによって、中国、日本における伝統文化に関する知識を理解する。

授業は、グループワークをしながら互いの読み方を披露したり、学生が主体となってすすめていくので、漢文に苦手意識があっても、相談しながら解けるので楽しみながら参加できる。

授業の到達目標

・漢文の文化史についておおまかに説明ができる
・基礎的漢文の句法を理解する
・漢文の読解力を伸ばす
・漢文を通して中国、日本における伝統文化に関する知識を理解する

成績評価の方法および基準

・平常点(10%)
・提出課題(20%)
・学期末テスト(70%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『基礎からジャンプアップノート:漢文句法・演習ドリル 改訂版』三羽邦美旺文社(2017)
教科書『漢辞海』(第4版 小型版)佐藤進・他編三省堂(2019)
教科書リーディングのプリントを作成し、授業中に配布する予定。
参考文献『漢文のルール』鈴木健編笠間書院(2018年)
参考文献『漢文方法基礎 本当にわからう漢文入門』二畳庵主人/加地伸行講談社学術文庫(2010年)

準備学修の内容

・授業の準備と復習で約2時間を理想とする
・授業内で説明する教科書の範囲を読む
・授業内で学んだ漢文句法を復習し、授業内に指摘した例文に適用する
・授業内に指摘した専門用語と漢文文化史を辞書・辞典で調べる
・漢文句法に関する課題を考える

その他履修上の注意事項

・興味を持って積極的に参加する
・本授業は中国古典についての内容ではない
・授業の使用言語は日本語である

授業内容

授業内容
第1回① テーマ:オリエンテーション(授業の概要、授業の進め方、漢字辞典の使い方について学ぶ) 
② 授業形態:講義、ペアワーク
第2回① テーマ:漢文訓読への入門(漢文訓読の文化史について学ぶ)
② 授業形態:講義
第3回① テーマ:漢文句法と例文研究(「返り点・送りがな」と「書き下し文」という句法と『論語』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第4回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「漢文の五文型」と「置き字」という句法と『論語』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第5回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「返読文字」と『孟子』いう句法について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第6回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「再読文字」という句法と『孟子』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第7回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「否定の基本形」という句法と『荀子』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第8回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「不可能・禁止」という句法と『大学』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第9回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「二重否定」という句法と『中庸』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第10回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「部分的否定と全部否定」という句法と『老子』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第11回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「疑問・反語」という句法と『荘子』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第12回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「疑問・反語」という句法と『荘子』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第13回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「疑問・反語」という句法と『孫子』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第14回① テーマ:漢文句法と漢文訓読の文化史(「疑問・反語」という句法と『墨子』について学ぶ)
② 授業形態:講義、ペアワーク、グループワーク
第15回① テーマ:総括(前期の授業で修得した内容を復習し、漢文訓読の理解を深める)
② 授業形態:講義、期末テスト