思潮文化論Ⅰ
担当者リネペ アンドレ教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合基礎科目]
科目ナンバリングPHE-101

授業の概要(ねらい)

近世日本思想史(=江戸時代)の著名な文献資料を紹介し、それに関する日本や西洋における近年の研究方向を検討する。また、我々が生きている現代社会では、日本の思想と文化はどう観られているかを考えたい。前期の講義では主に17世紀の文献資料を紹介する。講義はすべて日本語で進行し、資料も日本語を用いる。少し難解に見えるかもしれないが、原文に触れる。その際は相談したり、丁寧な説明をゆっくり行うので、原文の奥深さを知ることができる。日本文化を学ぶうえでの基礎となり、ここから、中世、古代または近代、現代へと学びを進めるのに役立つ。

授業の到達目標

・授業でとりあげる近世日本思想史の著名な文献資料について説明ができる
・日本や西洋における近年の研究方向について説明ができる

成績評価の方法および基準

・平常点(20%)
・リアクション・ペーパーへの回答(30%)
・期末テスト(50%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書は指定しない。リーディングのプリントを作成し、授業中に配布する予定。
参考文献『近世思想史講座3ー近世』苅部直;黒住真;佐藤弘夫他編ぺりかん社、2012年
参考文献『日本思想史ハンドブック』苅部直;片岡龍編新書館、2008年
参考文献『江戸の思想:人物・方法・連環』田尻祐一郎中央新書、2011年
参考文献『日本政治思想史:十七〜十九世紀』渡辺浩東京大学出版会、2010年
参考文献『朱子学入門』垣内景子ミネルヴァ書房、2015年
参考文献『天下泰平の時代』(シリーズ日本近世史、3号)高埜利彦岩波新書、2015年

準備学修の内容

・授業の準備と復習で約2時間を理想とする
・講義内で配布されたプリントやオンライン資料を読む
・分からない歴史的背景や思想史研究の専門用語を辞書・辞典、またはテータベースを使って調べる
・講義の出席前に前回の授業のノートを読み返し、復習する

その他履修上の注意事項

・講義計画は適宜変更する可能性がある
・講義の使用言語は日本語である

授業内容

授業内容
第1回① テーマ: オリエンテーション(授業の進め方と講義ノートの取り方について学ぶ)
② 授業携帯:講義
第2回① テーマ:近世日本思想史への入門(17世紀日本の政治について学ぶ)
② 授業形態:講義、ディスカッション
第3回① テーマ:近世日本思想史への入門(17世紀日本の社会について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義
第4回① テーマ:近世日本思想史への入門(17世紀日本の文化について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第5回① テーマ:林羅山『三徳抄』(17世紀日本における儒学の受容について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第6回① テーマ:山崎闇斎『敬斎箴講義』(17世紀日本における朱子学の理解と禅仏教への批判について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第7回① テーマ:中江藤樹『翁問答』(17世紀日本における新儒教の受容と武士への批判について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第8回① テーマ:『太平記評判秘伝理尽抄』(17世紀日本における武士の文化について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第9回① テーマ:山鹿素行『武教小学』(17世紀日本における兵学の思想について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第10回① テーマ:山鹿素行『山鹿語類』(17世紀日本における職分論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第11回① テーマ:熊沢蕃山『集義和書』(17世紀日本における経世論について学ぶ))
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第12回① テーマ:伊藤仁斎『語孟字義』(17世紀日本における朱子学への批判について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第13回① テーマ:伊藤仁斎『童子問』(17世紀日本における倫理の思想について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第14回① テーマ:貝原益軒『養生訓』(17世紀における養生論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表とその討論、講義、朗読(グループワーク)
第15回① テーマ:総括と後期授業の紹介
② 授業形態:講義、ディスカッション