文化人類学Ⅰ
担当者リネペ アンドレ教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [資格科目]
科目ナンバリングCUA-101

授業の概要(ねらい)

文化人類学は、文化を理解するための1つの方法論で、日本、世界をとりまく文化・思想に関する知識を理解する大切な方法である。象徴(シンボル)、儀礼に焦点をあてて、有名な文化人類学者の研究や出版を紹介しながら、文化人類学の展開を読み解く。文化人類学の基本概念は広く人文学の分野(歴史学、社会学、政治学など)に取り入れられているので、どの学部に所属していても知識を身につけられる。授業は日本語で行い、資料等も日本語のものを用いている。互いにディスカッションもしながら楽しんで文化人類学に触れることを目標としている。

授業の到達目標

・文化人類学の展開についておおまかに説明できる
・文化人類学の著名な研究書について知識を持っている
・カルチュラル・セオリーの論争を背景とするキーコンセプトを理解する
・テレビや新聞での理論の背景がわかるようになり、自分でも理論の構築ができるようになる

成績評価の方法および基準

・平常点(10%)講義への積極的参加と、発言などを総合的に評価する
・リアクションペーパーへの回答(40%)
・期末テスト(50%)正当な理由なく試験を受験しなかった場合、0点の評価となるので注意すること

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『はじめて学ぶ文化人類学ー人物•古典•名著からの誘い』岸上伸哲編ミネルヴァ書房、2018年
教科書リーディングのプリントを作成し、授業中に配布する予定。
参考文献授業内に適宜紹介する予定。

準備学修の内容

・授業の準備と復習で約2時間を理想とする
・授業内で説明する教科書の範囲を読む
・文化人類学の理論に関する課題に取り組む
・授業内に指摘した専門用語を辞書・辞典で調べる

その他履修上の注意事項

・興味を持って積極的に参加する
・授業の使用言語は日本である

授業内容

授業内容
第1回① テーマ:オリエンテーション(講義の概要、講義の進め方、講義ノートの取り方について学ぶ)
② 授業形態:講義
第2回① テーマ:エドワード・バーネット・タイラー『原始文化』(社会・文化進化論について学ぶ)
② 授業形態:講義、朗読、グループ・ディスカッション
第3回① テーマ:ヴィルヘルム・シュミット『民族と文化』(文化伝播論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第4回① テーマ:フランツ・ボアズ『未開人の精神』(歴史的個別主義について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第5回① テーマ:ルース・ベネディクト『菊と刀』(パターン論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第6回① テーマ:エミール・デュルケーム『宗教生活の基本形態』(聖俗二元論について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第7回① テーマ:マルセル・モース『贈与論』(「全体的社会的事象(fair social total)」という概念について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第8回① テーマ:マルセル・モース『贈与論』(「ポットラチ」という儀式について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第9回① テーマ:ブロにスロウ・K・マリノフスキー『西太平洋の遠洋航海者』(機能主義について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第10回① テーマ:ブロにスロウ・K・マリノフスキー『西太平洋の遠洋航海者』(「クラ」という儀式について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第11回① テーマ:クロード・レヴィ=ストロース『構造人類学』(構造主義について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第12回① テーマ:クロード・レヴィ=ストロース『野生の思考』(「ブリコラージュ」という概念について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第13回① テーマ:ピエール・ブルデュー『実践論』(ポスト構造主義について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第14回① テーマ:ピエール・ブルデュー『実践論』(「ハビトゥス」という概念について学ぶ)
② 授業形態:リアクションペーパーの発表、講義、朗読、グループ・ディスカッション
第15回① テーマ:総括(後期の講義で修得した内容を復習し、文化人類学の理解を深める)
② 授業形態:講義、グループ・ディスカッション、期末テスト