担当者 | 山本 晃一 | |
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単位・開講先 | 選択 2単位 [日本文化学科] | |
科目ナンバリング | JLN-303 |
「行書」「草書」というと「崩し字」、つまり「楷書が崩れたもの」といったイメージ
をもっているのではないでしょうか。「行書」も「草書」も、活字が普及する前は誰もが
当たり前のように読めて、書けたものでしたが、今では書道以外で触れる機会は少ないの
ではと思います。しかし、古代の日本にそれらが伝わりやがて独自の発展を遂げたことに
より、文学・美術にとどまらず今日まで続く多くの日本文化の基底にその精神が宿りまし
た。つまり、「行書」「草書」を学ぶことは日本文化のルーツを学ぶことであると言って
も大げさではないのです。
この授業では、中国や日本における代表的な「行書」「草書」の名品を、観て、書いて
、考えることで、日本文化の歴史を学びます。
1 行書・草書の学修を通して日本文化の歴史を学ぶ。
2 行書・草書を書くスキルを身に付け、日常の様々なシーンで活かせるようにする。
3 教職課程履修者は「書写」や「書道」の授業担当者としての基礎的・基本的な資質を身に付ける。
授業各回への取り組み方(50%)、授業を通しての文字の変容度・提出物の内容(50%)、をみて総合的に評価します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 必要に応じてプリントを配布します。 | ||
参考文献 |
書道には「目習い」という言葉があるように、日ごろから「行書」や「草書」を目にする
だけでもいろいろな事が学べます。文学、美術だけでなく、寺社仏閣などの古い建造物、
街中の看板など、日常のあらゆるところに「行書」「草書」は隠れていますので、アンテ
ナを張り巡らせて多彩な書の魅力に気が付けるようにしましょう。
実技の道具(書写のセット、鉛筆など)が必要です。詳しくは第 1 回の授業で説明します
。
実技だけで評価が決まるわけではありませんので履修に際して書道経験の有無は関係あり
ません。興味がある人、行書や草書を書いてみたいという人、崩し字が読めるようになり
たい人など、文験者も未経験者も、毛筆による表現の楽しさに触れながら学びましょう。
回 | 授業内容 |
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第1回 | ガイダンス、用具用材について |
第2回 | 行書・草書を書くための基本 |
第3回 | 名品に学ぶ① 王羲之「蘭亭序」Ⅰ |
第4回 | 名品に学ぶ② 王羲之「蘭亭序」Ⅱ |
第5回 | 名品に学ぶ③ 王羲之「集字聖教序」Ⅰ |
第6回 | 名品に学ぶ④ 王羲之「集字聖教序」Ⅱ |
第7回 | 名品に学ぶ⑤ 褚遂良「枯樹賦」 |
第8回 | 名品に学ぶ⑥ 褚遂良「哀冊」 |
第9回 | 名品に学ぶ⑦ 顔真卿「争坐位文稿」 |
第10回 | 名品に学ぶ⑧ 顔真卿「祭姪文稿」 |
第11回 | 名品に学ぶ⑨ 米芾「蜀素帖」 |
第12回 | 名品に学ぶ⑩ 黄庭堅「黄州寒食詩巻跋」 |
第13回 | 名品に学ぶ⑪ 日本の行書Ⅰ 空海「風信帖」 |
第14回 | 名品に学ぶ⑫ 日本の行書Ⅱ 小野道風「屏風土代」・藤原佐理「詩懐紙」 |
第15回 | まとめ、作品提出 |