経済データ入門
担当者菊池  正教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [経営学科]
科目ナンバリングECS-101

授業の概要(ねらい)

 本講義では、はじめて経済データを学ぶ学生を対象に、経済の諸問題を分析し考察する際に必要となるデータの理解について学びます。
 今日、我々は情報の中に生活を置いているといっても過言ではなく、図書館やインターネットを通じて、様々なデータを利用することが可能です。関心のある経済問題をデータ、数字から捉えるという試みは、記述資料からは見ることができない一面を教えてくれます。ここに、経済データを学ぶ面白味が存在します。日本経済は国内独自の課題を持つ一方で、世界のグローバル統合の潮流の中で、世界経済と一緒に上手く成長していく必要があります。そのためには、世界経済と比較した上で、日本経済の姿を捉える力が求められています。これらの経済データが持つ魅力、そして実際に考察する際に必要な知識を習得することを目標とします。

授業の到達目標

 経済学で必要とされるデータの理解、そのための統計知識の基礎を修養する。

成績評価の方法および基準

成績は平常点(授業貢献や提出物)とレポートの結果により、総合的に評価する。詳細は最初の講義で説明する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書授業中にプリント(資料)を提示する。初回授業で文献の詳細を述べる。
教科書『経済財政白書』内閣府内閣府ホームページ 
https://www.cao.go.jp/whitepaper/index.html
参考文献(情報・データ) (2019)『The Economist 世界統計年鑑2018』エコノミスト編集部ディスカヴァー・トゥエンティワン
参考文献(2020)SDGs 国連 世界の未来を変えるための17の目標 2030年までのゴール(改定新版)日能研教務部みくに出版
参考文献(統計学関係) (2009)『これからはじめる統計学』蓑谷千凰彦東京図書
参考文献(2012)『正規分布ハンドブック』蓑谷千凰彦朝倉書店
参考文献(2014) Probability and Statistical InferenceRobert V. Hogg, Elliot A. Tanis Prentice Hall International Inc.
参考文献(1960)『確率論とその応用』上・下William Feller
監訳者 河田龍夫
紀伊国屋書店
参考文献(2013)丸善 五桁対数表(復刻版)丸善出版事業部編丸善出版
参考文献(日本・各国経済事情・分析) (2019)『平成の経済』小峰隆夫日経BP社
参考文献(2017)『日本経済のマクロ分析 低温経済のパズルを解く』鶴 光太郎 , 前田 佐恵子他日本経済新聞出版社
参考文献(1988)Information, Incentives and Bargaining in the Japanese Economy: A Microtheory of the Japanese EconomyMasahiko AokiCambridge University
参考文献(2019)『ベトナムの経済読本 -発展の光と陰-』菊池正 一藝社
参考文献(経済理論) (1986)『経済動学の理論』宇沢弘文東京大学出版会
参考文献(2015)『宇沢弘文の経済学』宇沢弘文日本経済新聞出版社

準備学修の内容

 経済の時事問題や関心がある経済の書籍を読み、知的好奇心を日頃から培って欲しい。ノートに経済情報の記事を整理しまとめておくこと。

その他履修上の注意事項

 授業は講義形式で行うが、自主レポートの提出など積極的な授業への参加を歓迎する。一度も休まない意志を持つ学生の受講を期待する。
〇毎回課題を出すので、しっかりとやってくること(次週提出)。
〇内容が悪い課題は、再提出を求める。

授業内容

授業内容
第1回 ガイダンス:経済データへの招待
第2回 データの基本表現(度数分布表、ヒストグラム、平均値など)
第3回 データのまとめ方(質的データ、量的データ)
第4回 景気の読み方(GDP、景気の予測)
第5回 経済政策の理解(日本の経済政策)
第6回 経済構造の理解(生産年齢人口、労働力人口、働き方改革)
第7回 財政再建と社会保障(財政赤字:フローとストック)
第8回 人口の地域間バランス(人口と成長の関係、一極集中の問題点)
第9回 議論・意見交換:日本経済の論点
第10回 グローバル経済の中の日本経済
第11回 世界経済と国際情勢の変化
第12回 グローバル経済下で日本の産業・企業が直面する課題
第13回 国際比較で見た日本の格差(所得と資産の格差、貧困ギャップの拡大)
第14回 議論・意見交換:世界の中の日本経済の姿と展望
第15回 まとめ