美術史・文化遺産特殊講義2B-Ⅰ
担当者岡部 昌幸教員紹介
単位・開講先選択必修  2単位 [史学科]
科目ナンバリングFAH-203

授業の概要(ねらい)

江戸時代の様々な学問の興隆が絵画製作にどのような影響を及ぼしたのか考察する内容である。たとえば18世紀に本草学・博物学が盛んになると、それを反映させた何十種類もの植物を描いた「草花図」が製作される。また、国学者による考証学や有職故実の影響により、綿密な時代考証のもとに歴史上の「人物像」が描かれるようになる。さらに江戸時代後期になると、古画の調査やそれらを伝存させるために模写や複製製作が活発に行われるようになるが、これらもまた新たな絵画製作の材料になった。こうした絵画やその製作背景について様々な史資料を用いて紹介する。

授業の到達目標

1つの絵画作品について、史資料を用いて多角的に考察する方法を知ること。美術史研究の専門的な方法論を身につけ、受講生によっては卒業論文に活かせることを目標にする。

成績評価の方法および基準

学期末試験(60%)と平常点(リアクションペーパーの内容)(40%)をもとに評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献

準備学修の内容

授業中に紹介した論文を読んでもらうことがあります。

その他履修上の注意事項

オンライン授業にすることがあります。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス 授業の内容と進め方の説明
第2回博物学と絵画 上方の場合① 草花図
第3回博物学と絵画 上方の場合② 草花図
第4回博物学と絵画 江戸の場合 草花図
第5回博物学と絵画 上方の場合③ 耕作図①
第6回博物学と絵画 上方の場合④ 耕作図②
第7回博物学と絵画 上方の場合⑤ 群鶴図
第8回博物学と絵画 上方の場合⑥ 伊藤若冲①
第9回博物学と絵画 上方の場合⑦ 伊藤若冲②
第10回古画と絵画製作 琳派①
第11回古画と絵画製作 琳派②
第12回古画と絵画製作 浮世絵①
第13回古画と絵画製作 浮世絵②
第14回展覧会見学
第15回まとめと試験