人間学基礎セミナーⅠ
担当者宮原 俊之教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [スポーツ医療学科]
科目ナンバリングSEM-204

授業の概要(ねらい)

 皆さんは、人に何かを教えるという経験をされたことはありませんか?きっとありましたよね?ではその時、適切な回答をすることができたでしょうか?逆に皆さんが誰かに質問した際、適切な回答をいつも得られたでしょうか?
 人に物事を教えたり教えられたりすることは、これまでの人生においても、今の学生生活においても、そしてこれからの生活においても、誰もが経験していくことです。まして、予測困難な時代において生涯学び続けることの大切さが強く言われている現代であれば、今後、どのような職業に就いても、人に何かを教えるという立場にみんなが立つということになります。
 この授業では、そのようなシーンにおいて、どのように考え、準備することで、わかりやすく教えることができる(伝えることができる)のかを、日本の教育分野でも活用され始めた教育方法の理論であるインストラクショナルデザインについてみんなで議論しながら、自分たちで紐解いていきます。全編、日本語での授業です。
※インストラクショナルデザインは、かみ砕いて言うと「学ぶ人たちが授業を楽しみ効率よく成果を出すための方法論(理論)」です。

 本授業は、前期の人間学基礎セミナーⅠ(宮原)で、教科書を輪読しながら教材サンプルを作成し紹介することを行います。そして、後期の人間学基礎セミナーⅡ(宮原)では、実際に企業の方から、仮想的な依頼をしていただいた上で、それに応えるという演習をチームで行っていきます。そのため本授業の受講を希望される方は、宮原担当の人間学基礎セミナーⅠ(前期)と人間学基礎セミナーⅡ(後期)の両方を必ず受講してください。3年生は、2023年度4年生に進級した際、ゼミ化した当授業を引き続き受講することになります(ができます)。そのことについても、初回授業時に説明します。
 インストラクショナルデザインは日本ではまだ馴染みが少ないですが、欧米ではポジションとして確立されています。どの職種の就職活動にも役立つほか、深く興味を持った方は、インストラクショナルデザインを専門的に学ぶ大学院へ進学するという道も出てきます。
 2022年度は、2023年度からのゼミ化に向けた段階でもあるため、受講者される皆さんと一緒に授業を作り上げていきたいと考えていますし、また、生涯付き合えるような仲間作りもできる環境となればと思っています。

 以上の説明からもわかるように、本授業は他の人間学基礎セミナーとは違い、2023年度から「ゼミ」化する予定のものです(科目名も変わる予定です)。そのため、本年度の受講者は3,4年生限定となります。2年生で内容に興味を持たれた方は、2022年度は本授業内容の基礎となる高等教育セミナー(InstructionalDesign)を受講された上で、2023年度から受講してください。3,4年生は、2022年度についてはその基礎的な内容についても前期でフォローしますので、本授業を受講していただいて問題ありません(両方を受けるとなお可ですが)。
 強い意志や最後まであきらめずに新しいことに自ら挑戦できる自信も必要となりますので、それを確認させていただく場合があります。

授業の到達目標

・教育学(教育原理・教育方法論・教育心理学・教授設計理論)の視点から、「教える(伝える)」ことについて、点検することができる。
・教授設計(授業設計、研修設計、学習活動の設計など)を行うときには、どのような点に注意し取り組めばよいのか、サンプルを作成し説明することができる。
・多様な価値観を認め、他者と協働する態度や技能を身につける。

成績評価の方法および基準

定期試験は行いません。授業への取り組み、課題、最終成果物を総合的に評価します。
【出席】直接的な最終評価には影響しませんが、無断での欠席が4回を超えた場合は評価対象外とします。
【授業での取り組み&課題】60%
【最終成果物】40%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教材設計マニュアル: 独学を支援するために鈴木克明 著北大路書房
教科書授業設計マニュアルVer.2:教師のためのインストラクショナルデザイン稲垣忠 編著/鈴木克明 編著北大路書房
教科書※詳細は、初回授業にて説明しますので、それまで購入する必要はありません。
参考文献特に定めませんが、持っていて損にならない参考書籍については、授業の際に紹介します。

準備学修の内容

授業時間では、発表や議論などの演習を多く行うため、授業時間外にそのための準備や課題への取り組みなどが発生します。

その他履修上の注意事項

強い意志や最後まであきらめずに新しいことに自ら挑戦できる自信が必要です。基本的なパソコンの操作ができること、「授業の概要・目的」に興味があることも受講の前提条件です。「授業の概要・目的」を必ずよく読んでください。
※状況に応じて授業内容を変更する可能性があります。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション
 自己紹介と具体的な授業の進め方と計画、評価方法などについて確認します。
第2回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(0)
 どのような流れで当該回担当者が取り組むのかについて事例をとおして確認します。
 また、担当割りをします。
 毎回のテーマとなる教科書の目次は以下のサイトから確認できます。
  ★教材設計マニュアル
   https://www.kitaohji.com/book/b581445.html
  ★授業設計マニュアルVer.2
   https://www.kitaohji.com/book/b580056.html
第3回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(1)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第4回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(2)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第5回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(3)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第6回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(4)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第7回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(5)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第8回現場の声を聴く
 ゲストスピーカーを招いて、実際に「教える(伝える)」ために必要と感じていることについてお話をいただき、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第9回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(6)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第10回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(7)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第11回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(8)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第12回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(9)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第13回輪読(テーマにもとづく学びあい)とサンプルの紹介(10)
 当該回の担当者が選択したテーマについて、輪読進行と作成したサンプルを紹介し、みんなで(グループに分かれて)議論します。
第14回成果の確認 ※オンライン授業の予定
 これまでの授業によって、気づいたこと得たことなどを振り返り、共有することで理解を深めます。
第15回まとめと後期に向けて
 第14回での内容を含めて前期に行ったことを確認し、後期の実践に向けて準備を進めます。