授業の概要（ねらい）

　手話は聴覚障害者にとっての言語であり、また魅力的で強力なコミュニケーション手段である。手話を学んでいくことは聴覚障害者との会話を通した交流をするだけにとどまらず、自分自身の表現力、コミュニケーション能力を向上させていくと感じている人は多い。
　この授業では手話コミュニケーション入門Ⅰを学んだ学生に、継続して手話を学び日常で使われる手話表現を確実なものにし、取り上げる会話の内容を増やすようにする。
　春季で行った手話コミュニケーション入門Ⅰの復習とその技能に基づき、家族や近親者、友人との間での生活や体験を手話で表現できるように、テキストのビデオ教材や他の動画を含めた各資料を用いて表現が確実に身に付き手話技能のレベルアップを図れるようにする。
　加えて授業の中では実技に関する事柄以外のものとして、入門Ⅰで取り上げられなかった手話の関連知識や、実際に使われている教育現場での手話の役割、活用等を学ぶ。また聴覚障害者に関する社会的、歴史的な内容を理解し、聴覚障害者との共生意識を高め、本学にも在籍する聴覚障害学生の支援に係わるような姿勢を持てるようにする。

授業の到達目標

　①日常で交わされる簡単な会話を聴覚障害者と手話で行える技術を習得でき、活用できるようになる。
　②聴覚障害者の社会的、歴史的立場について、その基本的な部分を理解し共生社会に参加する姿勢が身に付く。
　③聴覚障害学生への支援に参加しようとする姿勢を得る。

成績評価の方法および基準

　学習内容の評価配分は手話技能70％、障害理解30％とし、評価する内容、方法として講義ごとの課題や単元の区切りに行うミニテスト30％、期末テスト70％の割合で評価をする。
　課題提出が不足する学生、出席10回未満の学生は単位認定しない。やむを得ない事情以外は遅刻、早退を認めない（出席に数えない。）

教科書・参考文献

準備学修の内容

　①毎回事前に示される内容をテキスト、テキストに付属するDVDを視聴して把握しておくこと。
　②授業で習った手話表現を再現できるように、配布資料に合わせてDVDを視聴して復習すること。
　③テレビでの手話ニュース、手話の学習番組、聴覚障害関連の番組の積極的な視聴をすること。　

その他履修上の注意事項

　この授業は手話コミュニケーションⅠを学習したことを前提にしている。復習もするが、会話の初歩はⅠで学んでいることとして、授業を進める。テキストも手話コミュニケーション入門Ⅰで使用したものを継続して前半の内容を使用する。このテキストはDVDが付属するので前半部の復習と共に後半の基礎編（応用）も参考にして自発的に学習を進めてほしい。
　聴覚障害学生との交流が一番この授業の目標到達に近づくことになるので、その機会を積極的に持てるように心がけ、また大学のノートテイク講習会等への参加も試みてほしい。

授業内容