ドイツ文化論Ⅰ
担当者齋藤 由美子教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [外国語学科 2016年度以前入学]
科目ナンバリングARS-109

授業の概要(ねらい)

ドイツ語圏の文学をテーマに講義します。なかでもここで扱うのは、様々な観点から言語や文化と複雑な関係を持ち、「母語」や「アイディンティティ」を問い直しているような作家たちの作品です。この授業では、書くことによって、主体として一方的に事物を対象化すること、及び対象化されることから逃れようとしている彼らの作品を「読む」ことよって、私たち自身がそれぞれの仕方で世界を新たに経験することを目指しています。

授業の到達目標

①文学作品を歴史や社会と関連付けながら受容できる。
②ドイツ語圏の文学の面白さやそのアクチュアリティを知る。
③作品を精読し、自分の解釈を論理的に説得力のある表現によってレポートの形で論述できる。

成績評価の方法および基準

平常点(毎回提出するリアクションペーパー)(50%),学期末レポート (50%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献毎回、資料を配布します。

準備学修の内容

講義で用いた資料を読み直し、自分なりに思考する。
授業で紹介した作品のなかで興味があるものは、学期末レポートまでに読んでおく。

その他履修上の注意事項

授業スケジュールは参加者の興味・理解度などによって変更になる場合もあります。第14回目の授業はオンライン(LMSによるオンデマンド形式)で行いますので、注意してください。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション(授業のテーマの説明等)
第2回ゲオルク・ビューヒナーの戯曲
第3回ハインリヒ・フォン・クライスト―考えは話しているうちに浮かんでくる①
第4回ハインリヒ・フォン・クライスト②
第5回プラハとカフカとドイツ語
第6回エリアス・カネッティの自伝的三部作①
第7回エリアス・カネッティ②
第8回ローベルト・ヴァルザー―「小さな形式」への試み①
第9回ローベルト・ヴァルザー②
第10回パウル・ツェランの詩―殺人者の言葉で書くこと①
第11回パウル・ツェラン②
第12回日独バイリンガル作家、多和田葉子①
第13回多和田葉子②
第14回【オンライン】東欧からドイツへ―ヘルタ・ミュラー
第15回まとめ