ゲーム理論
担当者小島 寛之教員紹介
単位・開講先選択  2単位 [総合データ応用プログラム 総合データ応用プログラム]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

ゲーム理論と行動経済学は近年、ビジネスに応用されるようになり、また、データサイエンスの分野においても不可欠な分野となった。行動経済学とは、一言で言えば、経済学・ゲーム理論・意思決定理論・心理学にまたがる研究分野である。経済実験によって、人々の経済行動には、伝統的な経済学からは一見不合理に見える「癖」があることが多く発見された。それは現実の人間の行動が、経済学やゲーム理論が想定する「合理的プレーヤー」からはズレていることを意味する。しかしながら、不合理ではあっても、別の数理的フレームから説明することが可能である。このことは経済学やゲーム理論に再考を促す一方、ビジネスには非常に有効な知見となる。この講義では、ゲーム理論の基礎の上に行動経済学の成果を紹介する。損失回避行動、プロスペクト理論、双曲割引、行動ファイナンス等について、基礎から応用まで解説する。

授業の到達目標

ゲーム理論による経済行動原理を十分に理解した上で、そこからズレた行動規範としての行動経済学を修得することを目標とする。

成績評価の方法および基準

出席・課題・議論・レポートで総合的に評価する。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書行動経済学の使い方大竹文雄岩波新書
教科書セイラー教授の行動経済学入門リチャード・セイラー(著)・篠原勝(訳)ダイヤモンド社
教科書意思決定理論入門イツァーク・ギルボア(著)・川越敏司(他・訳)NTT出版
参考文献

準備学修の内容

次回の解説文献の指定箇所を事前に読んでおくこと。

その他履修上の注意事項

授業内容

授業内容
第1回ゲーム理論・行動経済学とはどんな分野か。
第2回展開型ゲーム理論
第3回最終提案ゲームとフェアネス
第4回戦略型ゲーム理論
第5回繰り返しゲームとしっぺ返し戦略
第6回期待効用とリスクに対する選好
第7回損失回避とプロスペクト理論
第8回現在バイアスとコミットメント
第9回互恵性と利他性
第10回サンクコストとメンタル・アカウンティング
第11回保険とモラル・ハザード
第12回主観的割引率と双曲割引
第13回合理的市場仮説とカレンダー効果
第14回不確実性回避とダウ・ワーラン効果
第15回ナッジをビジネスに活かす