生体信号論
担当者小川 充洋
単位・開講先選択  2単位 [総合データ応用プログラム 総合データ応用プログラム]
科目ナンバリング

授業の概要(ねらい)

各種生体信号を用いたデータ処理について、実際にデータ解析処理法について学びます。
また、信号処理を行うために学んでおくべき、生体信号の生理的・物理的あるいは化学的機序と計測法およびその意味についても学びます。
この科目は、ディプロマ・ポリシーの項目「専門分野におけるデータを収集・整理・分析し、得られた結果を専門的見地から解説できる」に主として関連します。

授業の到達目標

生体(とくにヒト生体)について知るためには、生体を何らかの手法を用いて計測しなければなりません。また、そのとき計測された信号のことは「生体信号」と呼ばれます。
本授業では、生体信号について、そのデータ処理法について扱います。具体的には、心電図、筋電図、脳波、光電脈波、心弾動図など、医療およびその関連現場で広く用いられている生体信号について学びます。
生体信号の処理法には、近年急速に発展したビッグデータ、機械学習を含む最新のデータサイエンスに関する手法も含まれます。
また、信号を処理するために前提となる生体信号の機序や計測法・その持つ意味についても学びます。
また、最新の生体計測技術についても、論文や資料などを示し、紹介して議論を行います。

成績評価の方法および基準

講義中または講義後に課題として課す小テスト(30%)とレポート(70%)で評価します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書生体用センサと計測装置山越憲一、戸川達男コロナ社
教科書
参考文献Pythonによるデータ分析入門 第2版 ―NumPy、pandasを使ったデータ処理 Wes McKinney (著), 瀬戸山 雅人 (翻訳), 小林 儀匡 (翻訳), 滝口 開資 (翻訳)オライリージャパン

準備学修の内容

各回の予習を指示します(60分)。主としては教科書の該当部分の精読と、データ処理法の確認を行って下さい。
復習には、各回に解説したデータ解析を自身で行っていただきます(90分)。

その他履修上の注意事項

参考文献は一例です。python言語を学べるものでしたら、別のものでも構いません。

授業内容

授業内容
第1回時系列信号および生体信号について
第2回科学のためのオープンデータについて
第3回デジタルフィルタ(線形情報処理)
第4回非線形情報処理と計算量
第5回離散フーリエ変換
第6回2次元フーリエ変換と画像情報処理
第7回生体信号の機序と計測法(生体電気信号)
第8回生体信号の機序と計測法(血圧と心弾道図)
第9回生体信号の機序と計測法(生体光信号)
第10回生体信号解析の実例(心拍時系列の解析・1)
第11回生体信号解析の実例(心拍時系列の解析・2)
第12回ラドン変換と断層像
第13回生体信号解析の実例(生体光信号による血中酸素飽和度計測・パルスオキシメータ)
第14回最新の生体計測の紹介と議論
第15回まとめ