科目名 | 分類 | 学年 | 期 | 卒業認定との関連 | |
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薬学への招待2 | 講義 | 1年 | 後期 | 必修・1.5単位 | |
担当者(※は責任者) | |||||
※小佐野博史(薬物治療学), 厚味厳一(病態生理学), 丸山桂司(薬学実習推進研究センター), 金子一郎(救急医学講座), 竹内保男(国際教育研究所) |
薬学や医療に関して、正しい知識を身につけるだけでなく、疑問点を自ら見つけ出して、解決に向けての対応策を自分なりに考え、討論形式(SGD)で仲間と討論することにより、解決へ導くことを体験します。授業では、薬学、医療全般に関する身近な話題のうち、病態、薬剤師業務と薬物治療に関する様々な具体的な事例を毎回取り上げ、薬剤師の視点で知識を収集するだけでなく、それを直面した場でどのように使うか、学生間で討論し、「薬学を学ぶ”、薬剤師になる」ための学びとは何か、を個々に考えます。さらに、6年間にわたってどのようなことを学ぶのか、ゴールである卒業時にどうあるべきかを明確に意識し、各学年でどのような学びが必要か、実感していただきます。
開講時期の午後は、一次救命処置(心肺蘇生)法を実践できるように、シミュレータを用いた訓練を行います。本科目は、実務経験(薬剤師、医師、救急救命士)のある教員が担当する授業が含まれます。
薬学部における6年間の学びを充実させ、卒業後の自分が目指す道を考えるために、これから各学年で学ぶ概要を知り、大学での学習、生活へのモチベーションを向上させ、多方面にわたって関心を持ち、問題を感じ、解決しようとする心構えを身につける。
①身近に起こった様々な事例の概要を把握し、対応すべき問題点を討論から導き出す。
②情報、知識を収集する具体的な方法を習得し、問題点を解決するためにどのように使うか、討論を通して体験する。
③収集した情報を、どのように整理、加工すれば、問題点の解決に効果的に使えるかを体験する。
④一次救命処置(心肺蘇生)法をシミュレータを用いて実施できるようになる。
12回の授業は、毎回、問題事例に対する自分の意見、対応策を考え、情報の整理と共有のために、5人のグループで討議(SGD)を行う。討論しか結果をクラス全体で共有するために発表する、というサイクルを毎回3,4回繰り返します。
授業内容は、同時期に開講される「薬物治療学入門」と関連するため、授業は一部、「薬物治療学入門」の実施日の午後に行われることがあります。詳細な日程は授業開始時に伝達します。
午後の一次救命処置(心肺蘇生)法は、実習形式で実施します。確実に実施できる技能と、積極的にかかわる態度を身に付けます。実施日程については別途掲示します。
回 | 項目 | 内容 | 担当 | コアカリ 番号 |
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1 | 薬学を学ぶあなたに | 卒業時にどのような自分になっているか、薬学部を卒業するとはどのようなことかを討議し、共有する(知識、態度)。 一次救命処置(心肺蘇生)法をシミュレータを用いて学ぶ(技能、態度)日程は別途掲示 | 小佐野博史 厚味厳一 丸山桂司 金子一郎 竹内保男 | A(1)④4、A(2)①1,3、A(5)①1,5、A(5)②2、A(5)③2、A(5)④1、B(1)①2,3,4 、F(1)①3 |
2 | 薬学を学ぶあなたに | がんとともに生きる患者を通して、医療人のサポートについて討議する(知識、態度) | 厚味厳一 | A(1)④4、A(2)①1,3、A(5)①1,4,5、A(5)②2、A(5)③2、A(5)④1、B(1)①2,3,4 |
3 | 薬学を学ぶあなたに | 終末期の寄り添い、死とは何かを討議する(知識、態度) | 厚味厳一 | A(1)④4、A(2)①1,3、A(5)①1,4,5、A(5)②2、A(5)③2、A(5)④1、B(1)①2,3,4 |
4 | 薬学を学ぶあなたに | 乳がんの遺伝子診断、予防の乳房切除、既成概念の変換について討議する(知識、態度) | 厚味厳一 | A(1)④4、A(2)①1,3、A(5)①1,4,5、A(5)②2、A(5)③2、A(5)④1、B(1)①2,3,4 |
5 | 薬学を学ぶあなたに | 遺伝情報、遺伝子、エピジェネティック、妊娠出産、やせについて討議する(知識、態度) | 厚味厳一 | A(1)④4、A(2)①1、A(5)①1,4,5、A(5)②2、A(5)③2、A(5)④1、B(1)①2,3,4 |
6 | 薬学を学ぶあなたに | 血糖値の調節、糖尿病、肥満、肥満対策、学校薬剤師について討議する(知識、態度) | 厚味厳一 | A(1)④4、A(2)①1、A(5)①1,4,5、A(5)②2、A(5)③2、A(5)④1、B(1)①2,3,4 |
7 | 薬学を学ぶあなたに | トクホ(特定保健用食品)がいいのか、それとも薬が必要なのか、事例を挙げて討議する(知識、態度) | 小佐野博史 | A(1)②8、A(1)③1、A(2)③1,4、A(3)①5、A(3)②2、A(5)①1,5、B(1)①2,3,4、B(4)②5、F(1)①2、F(1)②1 |
8 | 薬学を学ぶあなたに | この処方箋、そのまま調剤して大丈夫なのか、処方例をもとに討議する(知識、態度) | 小佐野博史 | A(1)③1、A(2)③1, 4,A(3)①5、A(3)②2、A(5)①1,5、B(1)①2,3,4、B(4)②5、F(1)①2、F(1)②1 |
9 | 薬学を学ぶあなたに | 2つの薬、一緒に飲んでも効き目は同じか、症例をもとに討議する(知識、態度) | 小佐野博史 | A(1)③1、A(2)③1, 4,A(3)①5、A(3)②2、A(5)①1,5、B(1)①2,3,4、B(4)②5、F(1)①2、F(1)②1 |
10 | 薬学を学ぶあなたに | OTC薬の販売で、患者さんから聞き出すこと、患者さんに提供することは何か、事例をもとに討議する(知識、態度) | 小佐野博史 | A(1)②8、A(1)③1、A(2)③1, 4,A(3)①5、A(3)②2、A(5)①1,5、B(1)①2,3,4、B(4)②5、F(1)①2、F(1)②1 |
11 | 薬学を学ぶあなたに | 医薬品情報の取り扱いについて、人道的、倫理的な観点から討議する(知識、技能、態度) | 小佐野博史 | A(1)③1、A(2)③1, 4,A(3)①5、A(3)②2、A(5)①1,5、B(1)①2,3,4、B(4)②5、F(1)①2、F(1)②1 |
12 | 薬学部で6年間学ぶあなたに | ディプロマ・ポリシーとは何か。カリキュラムマップ、カリキュラムツリーの目的を振り返る(知識、態度) | 小佐野博史 | A(1)②8、A(1)④4,A(5)②1,A(5)③1 |
定期試験 | 0% 定期試験は行いません。 |
中間試験 | 0% |
小テスト | 0% |
レポート | 50%:SGD形式の12回の授業については、毎回、授業の中でプロダクトを作成します。欠席するとその日のプロダクト評価は0点になります。 |
その他 | 出席点50%:将来のチーム医療を想定し、5人のグループで討論によりプロダクトを作成することも重要な目的の一つであるので、討議に参加して積極的に課題に取り組む姿勢を重要視します。このため、参加しないという選択(欠席)は望ましい態度ではありません。 後期午後に行われる一次救命処置(BLS)実習は、出席が原則です。不合格の場合、単位は認定されません。 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | プリントを毎回配布します。教科書は特に指定しません | ||
参考書 | |||
その他 | プリント配布 |
1 | この講義は1.5単位ですので、予習・復習等の準備学習に必要な最低限の時間数は43.5時間であり、1回の講義あたり3.625時間となります。 |
2 | 毎日、ニュースや新聞に目を通し、医療(薬学)や科学全般のできごと、変化に関心と興味を持ち、積極的に情報を得る習慣を身に着けてください。事前、事後にかかわらず、毎日1時間くらいはニュースを見て、新聞を読みましょう。これがこの授業の事前事後学習のかなめです。 |
3 | 日ごろから、一見当たり前と思えることについて、当たり前として受け入れるのではなく、常に「なぜだろう」と疑問を持ち、専門的な理解への道筋と、その疑問への解決のきっかけをつかむことを意識して下さい。高学年まで待たずに、疑問を持ったら今学ぶ、という姿勢を身に付けてください。 |
4 | 授業を受けた後、気づいたこと、学ぶべきことを家族に伝えたり、友人と話し合いましょう。これらの時間は履修に必要な時間数に加算します。 |
5 | 次回の授業内容を予習し、専門用語の意味等を理解しておいてください。 |
6 | 授業中の疑問点をまとめ、教科書、プリント等を利用し、次回の授業までに解決しておいてください。 |
1 | 学力とは授業終了後に知っている知識だけではありません。薬剤師として社会で役立つために必要な、知識、技能、態度をバランスよく併せ持つことが必要です。そのためには、どのようなことを学んでいけばいいのでしょうか。学びの階段を一歩一歩これから6年間かけて登ってゆくにあたり、6年後、つまり卒業時にどのようになっているのかをはっきりと意識し、達成するために、6年では、5年では、4年では・・・と、各学年でどのように変わることが必要か感じてください。また、「考える」、「知識を使えるようになる」、とはどのようなことか、そのきっかけを掴んで頂きたいと思います。 |
2 | 勉強は無理にやらされるものや、ただ試験に合格すればいいのではなく、自分が疑問に思ったり、必要と感じたりすることを認識し、解決するために行うことを感じてください。これから専門教育を学ぶにあたり、必要な基礎知識は何かを知り、どのようにして不足している学力を自ら補うのか、一緒に考えましょう。 |
3 | 毎回、前回のプロダクトから、全員で共有したい内容を選んで紹介します。また、プロダクトは次回に返却します。 |
4 | この科目と学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)との関連をカリキュラム・マップを参照し、理解する手助けになるような内容を含みますので、進級してもカリキュラムマップ、カリキュラムツリーを有効に使ってください。 |
5 | 課題に対し、解説等のフィードバックを行います。 |
講義 | 1年 | 生命倫理、薬学への招待1、薬物治療学入門、すべての講義、演習、実習に関連します。 |
2年 | 栄養化学、生化学1、生化学2、特に強い関連性があるものを挙げました。 | |
3年 | 分子生物学、医薬品情報学、薬物動態学、薬物治療学1(総論・臓器別治療1) | |
4年 | 保健衛生学、医薬品安全性学、地域医療論、薬事関係法規・制度 | |
5年 | ||
演習 | 1年 | ヒューマンコミュニケーション |
2年 | 医療コミュニケーション1 | |
3年 | 医療コミュニケーション2 | |
4年 | 医療コミュニケーション3、薬学統合演習1 | |
5年 | 医療コミュニケーション4 | |
実習 | 1年 | |
2年 | ||
3年 | ||
4年 | ||
5年 | 薬学実務実習、卒論実習 |
12回のSGD形式の講義(午後実施の一次救命処置(心肺蘇生)法以外)は、毎回、講義開始前にプリントを配布します。資料配信システムには、連絡事項、座席指定など、講義に必要な情報を配信します。
すでに単位を取得した学生へ:学年末総合試験の出席回数には含まれませんので、出席義務はありません。