科目名 | 分類 | 学年 | 期 | 卒業認定との関連 | |
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薬理学1(総論・自律神経) | 講義 | 2年 | 前期 | 必修・1.5単位 | |
担当者(※は責任者) | |||||
※坂本謙司(医薬品作用学) |
総論では,薬理学的な考え方,すなわち,薬物を摂取したときにどのようなメカニズムで作用が現れるのか(作用機序)を理解するために必要な基本的な事項について学びます.各論では,自律神経系に作用する代表的な薬物について,これらの作用と作用機序,臨床応用,および使用上の注意などについて学びます.自律神経系に作用する薬物は,幅広い疾患の治療薬として用いられており,今後履修することになる薬理学系の講義において何度も登場することから,非常に重要です.この講義では,今後,種々の疾患に対する薬物治療について学ぶ際の基礎となる薬理学的知識の修得を目指します.
① 医薬品を適正に使用するために必要となる,医薬品の作用に関する薬理学的な考え方を身に付ける.
② 自律神経系に作用する代表的な薬物の作用とその作用機序,さらに臨床において用いられている薬物に関しては,それらの臨床応用と使用上の注意などについて説明できる.
教科書と配布プリントをスクリーンに映写し,講義を行います.教科書を毎回必ず持参して下さい.
回 | 項目 | 内容 | 担当 | コアカリ 番号 |
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1 | オリエンテーション,薬理学総論(1) | 「薬理学」という言葉の定義とその概念,および薬理学を学ぶのに必要な基本用語の意味を説明できる.(知識) | 坂本謙司 | E1(1)①1~5 |
2 | 薬理学総論(2) | 薬の主作用と副作用,薬の有害作用と有害事象,および薬の生体内運命(薬物動態)の要点を説明できる.(知識) | 坂本謙司 | E1(4)1,2,E1(1)①6 |
3 | 薬理学総論(3) | 薬の生体内運命(薬物動態)と薬の作用(薬理作用)との関係を説明できる. | 坂本謙司 | E1(1)①6 |
4 | 薬理学総論(4) | 薬理作用に影響を及ぼす因子(薬物固有の特性,投与条件,生体の特性)について説明できる.(知識) | 坂本謙司 | E1(1)①1,7,8,9 |
5 | 薬理学総論(5) | アゴニスト(刺激薬,作動薬)とアンタゴニスト(遮断薬,拮抗薬),および受容体と薬物の相互作用を解析する方法について説明できる.(知識) | 坂本謙司 | E1(1)①1,2 |
6 | 自律神経系に作用する薬(1) | 交感神経興奮様薬(直接型,間接型,中間型)の薬理作用,作用機序,主な臨床応用,および副作用を説明できる.代表的な交感神経興奮様薬の化学構造と薬効との関係(構造活性相関)を概説できる.(知識) | 坂本謙司 | E2(1)①1,E2(1)④1,C7(1)④2,C7(2)①2 |
7 | 自律神経系に作用する薬(2) | 交感神経系抑制薬(アドレナリン受容体遮断薬など)の薬理作用,作用機序,主な臨床応用,および副作用を説明できる。代表的な交感神経系抑制薬の化学構造と薬効との関係(構造活性相関)を概説できる.(知識) | 坂本謙司 | E2(1)①1,E2(1)④1 |
8 | 自律神経系に作用する薬(3) | 交感神経系抑制薬(アドレナリン受容体遮断薬など)の薬理作用,作用機序,主な臨床応用,および副作用を説明できる。代表的な交感神経系抑制薬の化学構造と薬効との関係(構造活性相関)を概説できる.(知識) | 坂本謙司 | E2(1)①1,E2(1)④1 |
9 | 自律神経系に作用する薬(4) | 副交感神経興奮様薬(コリンエステル類などのアセチルコリン受容体刺激薬)の薬理作用,作用機序,主な臨床応用,および副作用を説明できる.代表的なアセチルコリン受容体刺激薬の化学構造と薬効との関係(構造活性相関)を概説できる.(知識) | 坂本謙司 | E2(1)①2,E2(1)④1,C7(1)④2,C7(2)①2 |
10 | 自律神経系に作用する薬(5) | 副交感神経興奮様薬(コリンエステラーゼ阻害薬)の薬理作用,作用機序,主な臨床応用,および副作用を説明できる。代表的な薬物の化学構造と薬効の関連を概説できる。(知識) | 坂本謙司 | E2(1)①2,E2(1)④1 |
11 | 自律神経系に作用する薬(6) | 副交感神経系抑制薬(ムスカリン性アセチルコリン受容体遮断薬,抗コリン薬)の薬理作用,作用機序,主な臨床応用,および副作用を説明できる.代表的なムスカリン性アセチルコリン受容体遮断薬の化学構造と薬効との関係(構造活性相関)を概説できる.(知識) | 坂本謙司 | E2(1)①2,E2(1)④1 |
12 | 自律神経系に作用する薬(7) | 自律神経節に作用する薬物の薬理作用とそれらの作用機序について説明できる.代表的な自律神経節に作用する薬物の化学構造と薬効のとの関係(構造活性相関)を概説できる.(知識) | 坂本謙司 | E2(1)①3,E2(1)④1 |
定期試験 | 95%(マークシートによる多肢選択式試験と記述式試験を併用) |
中間試験 | 0% |
小テスト | 5%(マークシートによる多肢選択式試験,あるいはLMSで行います) |
レポート | 0% |
その他 | 受講態度が不良な場合には減点することがあります. |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | パートナー薬理学(改訂第3版) | 編集:石井 邦雄,栗原 順一,田中 芳夫 | 南江堂 |
参考書 | はじめの一歩の薬理学(第2版) | 石井 邦雄,坂本 謙司 | 羊土社 |
参考書 | 薬がみえる(vol.1) | 編集:医療情報科学研究所 | メディックメディア |
参考書 | 薬がみえる(vol.4) | 編集:医療情報科学研究所 | メディックメディア |
参考書 | 薬名語源事典 | 阿部 和穂 | 武蔵野大学出版会 |
その他 | プリントと練習問題を配布します. |
1 | 薬がなぜ効くのか,どのようにして効くのかをよく理解するためには,生化学や,解剖学,生理学、病態学など,からだのしくみや病気に関する知識が必要です. |
2 | 講義前の学修として,各回の授業内容を事前に確認して教科書の該当部分に目を通すとともに,1年次の関連科目(機能形態学,生理学1および薬科生物学)の教科書やプリントなどの該当部分を復習しておいてください.これらの関連資料をいつでも参照できるように整理しておくとよいでしょう. |
3 | 授業中に配布する練習問題を,講義前や講義後の学修に活用して下さい. |
4 | この講義は1.5単位ですので,予習や復習など,講義以外の場での自己学修を最低43時間30分間行う必要があります.すなわち,90分の講義1回あたり,3時間37分30秒間の自己学修を行う必要があります. |
1 | カリキュラム・マップに示した通り,この科目は学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)のアウトカム4「薬物治療の実践」と深く関連しています. |
2 | 教科書や参考書を眺めているだけでは,薬の名前をなかなか覚えることはできません.声に出したり,紙に書いてみたりするといった工夫をすると良いでしょう.同じ作用機序を持つ薬の名前に共通している特徴的な語尾に注目することも有用です. |
3 | 薬の作用や薬物動態とその化学構造との間には密接な関連があります.薬の化学構造にも関心を持つよう,心がけてください. |
4 | 練習問題の模範解答を配布しますが,答えを丸暗記せずに,それらの内容を理解することが大切です. |
5 | 定期試験の結果に対して,講評をフィードバックします. |
講義 | 1年 | 機能形態学、生理学1、薬科生物学、薬学への招待1、医学概論(症候・OTC) |
2年 | 薬理学2(情報伝達・神経)、生理学2、生化学2、病態・薬理学1(精神・神経・筋)、病態・薬理学2(内分泌・生殖器・骨)、生化学1、薬理学3(感染症・悪性腫瘍) | |
3年 | 薬物治療学1(総論・臓器別治療1)、病態・薬理学3(呼吸器・消化器)、病態・薬理学4(代謝・血液)、病態・薬理学5(腎・循環器・高血圧)、病態・薬理学6(免疫・アレルギー、感覚器) | |
4年 | 薬物治療学2(臓器別治療2)、医薬品安全性学、薬物治療学3(悪性腫瘍)、薬物治療学4(感染症・統合演習1) | |
5年 | ||
演習 | 1年 | |
2年 | ||
3年 | ||
4年 | 薬学統合演習1 | |
5年 | ||
実習 | 1年 | |
2年 | ||
3年 | 薬学実習5(薬理学) | |
4年 | ||
5年 |