科目名分類学年卒業認定との関連
生理学2講義2年前期必修・1.5単位
担当者(※は責任者)
※根岸文子(基礎生物学)

授業の概要

 ヒトの体では、恒常性維持に重要な様々なしくみがはたらいています。本授業では、このうち、血液・免疫・血圧調節・内分泌・生理活性分子・細胞増殖制御について学びます。これらの破綻は、代謝異常、感染症や悪性腫瘍など重篤な疾患の原因となります。病態、薬理、薬物治療学を修得するために、土台となる本授業の内容を十分に理解しておきましょう。

授業の到達目標

①生体の恒常性維持における血液と内分泌の役割や機能について概説できる。
②免疫反応による生体防御機構について概説できる。

授業形式

教科書とプリントを使った講義

授業計画

項目内容担当コアカリ
番号
1血液の生理学(1)オリエンテーションを行う。血液の組成と機能、血漿タンパク質、造血について概説できる(知識)。根岸文子
C7(1)②2,
C7(1)⑭1,
C8(1)②1,
2血液の生理学(2)赤血球(酸素と二酸化炭素の運搬・鉄の体内動態)、血小板(血液凝固、線溶系)、血液に作用する薬が効くしくみについて概説できる(知識)。根岸文子
C7(1)⑭1,
C7(2)⑨1,
3血液の生理学(3)免疫の概念(自己と非自己、免疫寛容など)、免疫担当細胞、自然免疫のしくみについて概説できる(知識)。根岸文子
C8(1)①1~3, C8(1)②1,2,
C8(1)③1
4血液の生理学(4)獲得免疫のしくみ、抗原認識機構、MHC分子の構造と機能、免疫反応の特徴(特異性、多様性、クローン性、記憶など)について概説できる(知識)。根岸文子
C8(1)①3,4,
C8(1)②3,
C8(1)③1~3,
5血液の生理学(5)抗体、体液性免疫、細胞性免疫、感染症と免疫、腫瘍排除と免疫について概説できる(知識)。根岸文子
C8(1)①4,
C8(1)③4,5,
C8(2)①,5,6
6血液の生理学(6)補体、炎症、アレルギーの発生機序と代表的疾患、サイトカインについて概説できる(知識)。根岸文子
C8(1)①1,
C8(1)③5,
C8(2)①1~3,
7血圧調節のしくみ神経性調節、体液性調節、局所調節、血圧を下げる薬が効くしくみについて概説できる(知識)。根岸文子
C7(2)⑤1
8内分泌とホルモン(1)ホルモンの種類と分泌機構、視床下部・下垂体・松果体の機能と構造について概説できる(知識)。根岸文子
C7(1)⑫1,
C7(2)②1
9内分泌とホルモン(2)甲状腺の機能と産生ホルモン、ホルモンと骨について概説できる(知識)。根岸文子
C7(1)⑫1,
C7(2)②1
10内分泌とホルモン(3)性腺の機能と産生ホルモンについて概説できる(知識)。根岸文子
C7(1)⑪1,
C7(1)⑫1,
C7(2)②1
C7(2)⑩1
11生理活性分子の働き神経伝達物質、増殖因子の種類、機能と細胞内情報伝達について概説できる。細胞間コミュニケーションにおける情報伝達様式を説明できる(知識)。根岸文子
C7(2)①2,
C7(2)④1,
C6(6)②1~5,
C6(6)①1
12細胞増殖と悪性腫瘍細胞増殖の制御、悪性腫瘍、がんの遺伝子変異、がん遺伝子とがん抑制遺伝子、増殖因子とがん(増殖因子受容体、シグナル伝達など)について概説できる(知識)。根岸文子
C6(7)③1, 2,

成績評価の方法および基準

定期試験100%  マークシートによる客観試験と筆記・論述試験を併用して評価します。
中間試験0% 
小テスト0% 
レポート0% 
その他0%  遅刻、途中退席、指定された席以外での受講は、欠席扱いとなるので注意してください。

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書コスタンゾ明解生理学林 俊宏、高橋倫子 監訳ELSEVIER
教科書病気が見える vol.6 免疫・膠原病・感染症医薬情報科学研究所メディックメディア
教科書免疫 からだを護る不思議なしくみ矢田純一東京化学同人
参考書病気が見える vol.5 血液医薬情報科学研究所メディックメディア
参考書免疫学山元 弘 編化学同人
参考書生理学の基本がわかる事典石川 隆 監修西東社
参考書標準生理学小澤瀞司、福田康一郎 総編集医学書院
参考書医薬系のための生物学丸山 敬、松岡耕二羊土社
参考書基礎から学ぶ生物学・細胞生物学和田 勝羊土社
参考書新版 超図解 薬はなぜ効くか田中正敏講談社
参考書感染制御の基本がわかる 微生物学・免疫学増澤俊幸羊土社
その他プリント

事前事後学修の内容およびそれに必要な時間

1授業前には、前回の授業内容を復習して用語の意味等を理解し、指定した教科書の次回授業部分を読んでおいてください(90分)。各回の授業後はプリントの復習問題に取り組み、教科書や参考書を利用して、疑問点を解決したり、重要なところを確認するなどして理解を深めてください(120分)。
2履修についての【1】単位制についてを参考に予復習が必要になります。

その他の注意事項

12年次から始まる薬理学・病態学・薬物治療学を習得するための基盤となるのが生理学2です。生理学2が十分に理解できないまま進級すると、これらの科目を理解するのが困難になります。講義内容に関するノートを必ず作り、正確に理解するまで学習しましょう。自分で問題集とその解説書も作成しましょう。
2生理学2は、生理学、生化学、生命科学の統合生理学です。各論で学んだ知識を活用し、様々な方面から物事を考えて、生体の機能を理解しましょう。
3指定教科書、参考書、配信資料の該当する項目を、予め各自で読んでから講義に望みましょう。
4試験やレポート等の対し、解説等のフィードバックを行います。
5この科目と学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)との関連をカリキュラム・マップを参照し、理解すること。

主な関連科目

講義1年機能形態学、生命科学、生理学1、生化学1、薬科生物学
2年生化学2、生化学3、薬理学2(情報伝達・神経)、薬理学3(感染症・悪性腫瘍)、病態・薬理学2(内分泌・生殖器・骨)
3年病態・薬理学4(代謝・血液)、病態・薬理学6(免疫・アレルギー、感覚器)
4年基礎薬学特論3(生物系薬学)
5年
演習1年
2年
3年
4年
5年
実習1年
2年
3年
4年
5年

メモ