科目名 | 分類 | 学年 | 期 | 卒業認定との関連 | |
---|---|---|---|---|---|
薬物動態制御学 | 講義 | 4年 | 通年 | 必修・1.5単位 | |
担当者(※は責任者) | |||||
※出口芳春(薬物動態学), 黄倉崇(製剤学), 鈴木亮(薬物送達学), 唐澤健(分子薬剤学), 横山和明(物理薬剤学), 丸山桂司(薬学実習推進研究センター), 久保義行(薬物動態学), 小俣大樹(薬物送達学) |
薬物動態制御学とは、薬物の体内動態を精密に制御することで、より有効で安全な薬物治療を行うことを目的に発展している学問です。3年次までに学んだ物理・化学・生物などの基礎科目、物理薬剤学、製剤学、生物薬剤学、薬物動態学の知識に基づき、薬物動態を制御するための理論と技術を学びます。さらに、薬物動態制御法の臨床応用についても学びます。本科目は、実務経験(薬剤師)のある教員が担当する授業が含まれます。
①薬物動態を制御するための指標となる治療的薬物モニタリングの意義について説明できる。
②薬物動態パラメータを用いて薬物の体内動態を精緻に制御できる。
③ポピュレーションファーマコキネティックスの概念と応用について概説できる。
④薬物送達システム(DDS)の概念と有用性について説明できる。
⑤コントロールドリリース、ターゲッティング、吸収改善の概要と意義について説明できる。
⑥ ①~⑤のを統合的に考え薬物治療に応用できる。
教科書およびプリントを使った講義および演習
回 | 項目 | 内容 | 担当 | コアカリ 番号 |
---|---|---|---|---|
1 | 薬物動態制御学入門 | 薬物動態制御学の概説と目的を説明できる | 出口芳春 | E3(3)⑤1 E5(3)①1 |
2 | 薬物動態制御のためのTDM(1) | 薬物動態の制御を目的としたTDMの意義を説明し、TDMが有効な薬物を列挙できる | 出口芳春 | E4(2)②2 |
3 | 薬物動態制御のためのTDM(2) | TDMを行う際の採血ポイント、試料の取り扱い、測定法について説明でき、患者ごとの薬物投与設計ができる | 久保義行 | E4(2)②2,3 |
4 | ポピュレーションファーマコキネティックス | 薬物動態制御の臨床応用を目的にポピュレーションファーマコキネティックスの概念と応用について概説できる | 久保義行 | E4(2)②4 |
5 | 相互作用回避のための薬物動態制御 | 薬物の吸収・分布・代謝・排泄過程における相互作用について例を挙げ、説明できる | 黄倉崇 | E4(1)②4,③6,④5,⑤5 |
6 | DDSの必要性 | DDSの概念と有用性、代表的なDDS技術を説明できる | 鈴木亮 | E5(3)①1,2 |
7 | コントロールドリリース(放出制御) | コントロールドリリースの概要と意義、技術について説明でき、代表的な医薬品を列挙できる | 鈴木亮 | E5(3)②1~3 |
8 | ターゲティング | ターゲティングの概要と意義、技術について説明でき、代表的な医薬品を列挙できる | 小俣大樹 | E5(3)③1~3 |
9 | 吸収改善、その他のDDS | 吸収改善の概要と意義、代表的な吸収改善技術、およびプロドラッグについて説明できる | 小俣大樹 | E5(3)④1,2 |
10 | 製剤設計 | 薬物動態制御における製剤学的アプローチについて説明できる | 唐澤健 | E5(2)①1,2,3,5 E5(2)②1~4 |
11 | 基礎と臨床のブリッジング(1) | 薬物動態の統合的把握の重要性について概説できる | 丸山桂司 | E3(3)②1,2 E3(3)③1,2 |
12 | 基礎と臨床のブリッジング(2) | 薬物動態制御法の臨床応用について概説できる | 丸山桂司 | E3(3)⑤1,2 E5(2)③1 E1(1)①6~8 |
13 | 薬物動態制御学演習(1) | 薬物動態の基礎から臨床について説明できる | 出口芳春 | E4(2)①1~5 E4(2)②1~4 |
14 | 薬物動態制御学演習(2) | 粉体、溶解、界面、分散系、流動、安定性について説明できる | 横山和明 | E5(1)①1~5 E5(1)②1,2 E5(1)③1~4 E5(1)④1~3 |
15 | 薬物動態制御学演習(3) | ADMEおよびDDSの基礎から臨床について説明できる | 鈴木亮 | E4(1)①~⑤ E5(3)①~④ |
16 | 薬物動態制御学演習(4) | 服薬支援に必要な製剤学の知識を説明できる | 唐澤健 | E5(2)①~② |
17 | 薬物動態制御学演習(5) | 液状製剤について基礎(製剤の種類と特徴、定義、製法、試験法、貯法)を説明できる | 黄倉崇 | E5(2)①~② |
定期試験 | 70% 前期12回分の講義の定期試験:主にマークシート方式による客観試験で評価します。 30% 後期5回分の講義の定期試験:主にマークシート方式による客観試験で評価します。 |
中間試験 | 0% |
小テスト | 0% |
レポート | 0% |
その他 |
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 製剤学・物理薬剤学 | 栄田敏之・唐澤健・岡本浩一 編 | 廣川書店 |
教科書 | 基礎から学ぶ製剤化のサイエンス | 山本恵司 監修 | エルセビアジャパン |
教科書 | 図解で学ぶDDS | 橋田充 監修 高倉喜信 編 | じほう |
教科書 | エピソード薬物動態学 TSUJI'S PHARMACOKINETICS | 辻 彰 編 | 京都廣川書店 |
教科書 | 液状系製剤学 | 宇都口直樹 編 | 京都廣川書店 |
教科書 | 薬の生体内運命 | 丸山一雄 編 | ネオメディカル |
参考書 | 第17改正日本薬局方解説書「学生版」 | 第17改正日本薬局方編集解説書編集委員会 | 廣川書店 |
その他 | 配布プリント |
1 | 薬物動態制御学を理解するには、物理、化学、生物、物理薬剤学、製剤学、生物薬剤学、薬物動態学の知識が必要です。1年次〜3年次の科目を復習し、内容をよく理解しておいて下さい。 |
2 | この講義は1.5単位ですので、予習・復習等の準備学習に必要な最低限の時間数は33.5時間であり、1回の講義あたり1.97時間となります。 |
3 | 事前学修:前回の授業内容(プリント等)を復習し、用語の意味等を理解しておくこと。各回概ね2時間程度必要です。 事後学修:授業中の疑問点をまとめ、教科書、プリント等を利用し、次回の授業までに解決しておくこと。各回概ね2時間程度必要です。 |
1 | 薬物動態制御学は薬学部特有の教科であると共に、1年次〜3年次の知識を総動員して理解する必要があります。広い視野に立った思考が必要です。 |
2 | 薬物動態制御学は医薬品の開発、臨床治験、薬剤師業務など、医薬品関連のすべての分野に広く応用されており、将来のスキルアップに必要な学問です。 |
3 | 試験やレポート等の対し、解説等のフィードバックを行います。 |
4 | この科目と学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)との関連をカリキュラム・マップを参照し、理解すること。 |
講義 | 1年 | 夢のDDS、薬学への招待1 |
2年 | 物理薬剤学、製剤学1、製剤学2、物理化学2 | |
3年 | 生物薬剤学、薬物動態学、医薬品情報学 | |
4年 | ||
5年 | ||
演習 | 1年 | |
2年 | ||
3年 | ||
4年 | 薬学演習 | |
5年 | ||
実習 | 1年 | |
2年 | 薬学実習4(物理化学、生化学、薬剤学) | |
3年 | ||
4年 | 薬学実習9(実務実習事前学習)、薬学実習8(実務実習事前学習) | |
5年 | 薬学実務実習(病院・薬局) |