科目名分類学年卒業認定との関連
病態・薬理学3(呼吸器・消化器)講義3年後期必修・1.5単位
担当者(※は責任者)
※大藏直樹(病態生理学)

授業の概要

 消化器疾患や呼吸器疾患に罹患して病院を訪れる患者さんが多いため、どちらも薬剤師として働く際に関わる機会が多い領域です。本講義では、薬剤師として必要なこれらの疾患の病態を学び、治療に用いる薬の選択と、その薬理作用や副作用を学びます。また、臨床検査値の変化の意味についても考えます。将来薬剤師として活動する基盤として、この領域の病態と薬理の知識をしっかり身につけることが本講義の目標です。

授業の到達目標

①消化器ならびに呼吸器疾患の病態の疾患と適切な治療薬について説明できる。
②消化器ならびに呼吸器疾患に対する治療薬を適切に選択できる。
③消化器ならびに呼吸器疾患に対する治療薬の薬理作用と副作用について説明できる。

授業形式

教科書と配布資料を使った講義を行います。問題意識を持って講義に臨んでもらうために、講義に即した予習内容を提示します。また、講義内容の理解を深めてもらうための復習用の問題を提示します。予習と復習をしっかりと行ってください。

授業計画

項目内容担当コアカリ
番号
1消化器の構造と機能
上部消化管疾患と薬(1)
オリエンテーション(学習の流れ)
消化器系全般の構造と機能について概説できる(知識)。
胃炎、消化性潰瘍の病態について説明できる(知識)。
大藏直樹
C7(1)⑨1,2
E2(4)②1
2上部消化管疾患と薬(2)胃炎、消化性潰瘍の適切な治療薬について説明できる(知識)。
慢性胃炎、機能性ディスペプシア、その他の上部消化器疾患の病態と適切な治療薬について説明できる。
消化性潰瘍治療薬の薬理作用と主な副作用について説明できる(知識)。
大藏直樹
E2(4)②1
E2(4)②1
3上部消化管疾患と薬(3)健胃薬、消化管運動調整薬、催吐薬、制吐薬の薬理作用と主な副作用について説明できる(知識)。
胃癌の病態、適切な治療薬について説明できる(知識)。
大藏直樹
E2(7)⑧8 E2(4)②6,8
4下部消化管疾患と薬(1)腸炎、過敏性腸症候群、大腸癌、痔疾患の病態、適切な副作用について説明できる(知識)。大藏直樹
E2(7)⑧8
E2(4)②2,7,9
5下部消化管疾患と薬(2) 肝臓の構造と機能瀉下薬、止瀉薬、過敏性腸症候群治療薬、炎症性腸疾患治療薬の薬理作用について説明できる(知識)。
肝臓の構造と機能について説明できる(知識)。
大藏直樹
E2(4)②2,6
C7(1)⑨2
6肝疾患と薬(1)ウイルス性肝炎、急性肝炎の病態と適切な治療薬について説明できる(知識)。大藏直樹
E2(4)②3
7肝疾患と薬(2)慢性肝炎、劇症肝炎、肝硬変の病態と治療について説明できる(知識)。大藏直樹
E2(4)②3
E2(7)⑧8
8肝疾患と薬(3)臨床検査アルコール性肝障害、NAFLD、肝癌とその治療薬について説明できる。代表的な肝疾患治療薬を挙げ、作用機序、主な副作用について説明できる(知識)。
代表的な肝疾患の臨床検査と検査値の変化について説明できる(知識)。
大藏直樹
E2(8)⑧8
E2(4)②3
9胆道系、膵臓疾患と薬胆道系疾患、膵臓疾患の病態、適切な治療薬について説明できる(知識)。
代表的な胆道系、膵臓疾患の治療薬を挙げ、作用機序、主な副作用について説明できる(知識)。
大藏直樹
E2(4)②4,5
E2(7)⑧8
10呼吸器疾患と薬(1)吸器系全般の構造と機能について概説できる(知識)。
気管支喘息の病態について説明できる(知識)。COPDの病態について説明できる(知識)。
大藏直樹
C7(1)⑧1
E2(4)①1,2
11呼吸器疾患と薬(2)閉塞性肺疾患の治療薬とその副作用について説明できる(知識)。肺炎、肺癌の病態とその治療薬について説明できる(知識)。大藏直樹
E2(4)①1,2,3
E2(7)③1
E2(7)⑤2
E2(7)⑧9
12呼吸器疾患と薬(3)呼吸興奮薬、鎮咳薬、去痰薬の薬理作用について説明できる(知識)。大藏直樹
E2(4)①4

成績評価の方法および基準

定期試験100% 選択問題あるいは穴埋め問題と筆記・論述試験を併用して評価します。
中間試験0%
小テスト0%
レポート0% 
その他0%

教材

種別書名著者・編者発行所
教科書病気がみえるVol.1(消化器)(第6版)医療情報科学研究所
メディックメディア 2020年
教科書病気がみえるVol.4(呼吸器)(第3版)医療情報科学研究所 メディックメディア 2018年
教科書パートナー薬理学(改訂第3版)石井邦雄 栗原順一 編集南江堂 2019年
教科書知っておきたい臨床検査値 (第2版)日本薬学会編東京化学同人 2019年
参考書なし
その他講義プリント(資料配信)

事前事後学修の内容およびそれに必要な時間

1事前学修:予習事項として指定する教科書の該当部分を事前に読んでおくこと。専門用語の意味等を理解しておくこと。
2事後学習:講義で配布するプリントの問題を解き、答え合わせをする。間違えた問、よく理解していない問に関しては、再び教科書、プリントの該当部分にさかのぼって復習すること。
3この講義は1.5単位ですので、予習・復習等の準備学習に必要な最低限の時間数は43.5時間であり、1回の講義あたり3.625時間となります。

その他の注意事項

1解剖学、機能形態学は、病気の理解の基本となるものです。急がば回れで、基盤となる知識をしっかりと固めること。
2反復学習と問題演習は実力向上の鍵です。問題は、国試問題や参考書など、探してでも取り組んでください。
3試験やレポート等に対し、解説等のフィードバックを行います。
4この科目と学資授与方針(ディプロマ・ポリシー)との関連をカリキュラム・マップを参照し、理解すること

主な関連科目

講義1年機能形態学、生理学1
2年薬理学3(感染症・悪性腫瘍)、薬理学概論
3年病態・薬理学4(血液・造血器、代謝)、医薬品情報学1
4年薬物治療学
5年
演習1年
2年
3年
4年薬学演習
5年
実習1年
2年
3年薬学実習5(薬理学)
4年
5年

メモ