Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:  
比較地域学方法論 I 石川 敬史
選択  2単位
【日本史・文化財学専攻】 18-1-1340-4649-013

1. 授業の概要(ねらい)

 大学院修士課程以上の研究を行うためには、自分が専攻する地域とさらにもう一つの専門分野についての知見が必要である。比較する視座を持たずに専門性を論じることはできない。この授業は、環大西洋史研究における新進気鋭の研究者の著作を講読し、イギリス領北アメリカ植民地が、大西洋世界の中で生成し、独立し、さらには国家の創設に至る過程を検討する。テキストの講読を通して、歴史文献、法律文書の調べ方を学ぶ。

2.
授業の到達目標

 環大西洋史という視座を獲得する。
 学術論文作成に必要な素養を習得する。

3.
成績評価の方法および基準

 授業への参加姿勢、特に発言の活発さへの評価50%
 報告レジュメへの評価50%

4.
教科書・参考書

 田中きく代、阿河雄二郎、金澤周作[編著]『海のリテラシー―北大西洋海域の「海民」の世界史』(創元社、2016年)

5.
準備学修の内容

 受講者は授業で検討する文献の箇所を事前に熟読し、自分のコメントを用意しておく。
 受講者は、必ず複数回報告者を担当する。報告者となった場合は、報告レジュメを用意する。

6.
その他履修上の注意事項

 受講者の主体的な参加姿勢がなければ成立しない授業なので、自分自身が授業を作り上げるつもりで出席していただきたい。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス
 テキストについての解説と、授業の運営方針を説明する。報告担当の割振りを決める。
【第2回】
 第一章「難破譚の中の船乗り―近世ヨーロッパの船とサバイバル」講読
 報告者による報告と内容検討
【第3回】
 第二章「船乗りと航海譚―英領アメリカ植民地における貿易と情報伝達」講読
 報告者による報告と内容検討
【第4回】
 第三章「侵犯する「海民」―『ペンシルヴァニアのアルジェリア人スパイ』を中心に」講読
 報告者による報告と内容検討
【第5回】
 第四章「海運業界紙の市況展望―一九世紀前半におけるオーストラリア領トリエステからみた両アメリカの可能性」講読
 報告者による報告と内容検討
【第6回】
 第五章「貿易商人マテュラン・トロティエ―ナポレオン時代における奴隷貿易の利潤と情報」講読
 報告者による報告と内容検討
【第7回】
 第六章「黒人船長ポール・カフィ―アボリッショニズムと環大西洋商業ネットワーク」講読
 報告者による報告と内容検討
【第8回】
 第七章「奴隷商人セオフィラス・コノウ―一九世紀前半の環大西洋非合法ネットワーク」講読
 報告者による報告と内容検討
【第9回】
 第八章「靴職人ジョゼフ・ライ―一九世紀初頭マサチューセッツ州リンにおける副業としての漁業」講読
 報告者による報告と内容検討
【第10回】
 第九章「石干見のアーケオロジー―大西洋沿岸域における石積み漁法に関する予察的研究」講読
 報告者による報告と内容検討
【第11回】
 第一〇章「近世フランスの北大西洋世界―港湾ネットワークからみた多重経済構造」講読
 報告者による報告と内容検討
【第12回】
 第一一章「一八世紀フランスの〈小さな港〉―ミクロ資本主義の海域社会史」講読
 報告者による報告と内容検討
【第13回】
 第一二章「デンマークの西インド諸島―黒人奴隷制度史とカリブ海」講読
 報告者による報告と内容検討
【第14回】
 補論
【第15回】
 総括と質疑応答