Web Syllabus(講義概要)

平成30年度

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科目ナンバリング:  
文化財科学 II 鈴木  稔
選択  2単位
【日本史・文化財学専攻】 18-1-3083-1961-008

1. 授業の概要(ねらい)

 文化財の保存について考える。文化財という言葉からは美術・工芸品や歴史資料、考古資料などがまず思い浮かぶだろう。しかし、無形文化財・記憶遺産や不動産文化財、文化的景観、自然環境などを抜きにして文化や文化財を考えることはできない。現状ではこの分野における科学的調査や保存・継承方法研究の学問的基盤は充分整っているとはいえないが、今後の発展が大いに期待されてもいる。
 そこで、この講義では無形文化財や不動産文化財、文化的景観、自然環境などの特徴、劣化、保存・継承等について学び、さらに修復や活用(とくに観光との観光)についても考える。身近な問題として捉えられるよう授業ではスライドやビデオ映像をなるべく多く用いる。
 なお、この分野は一般に保存科学と呼ばれるカテゴリーの一部で、「博物館資料保存論」で扱う美術・工芸品や歴史資料、考古資料などの保存とも密接な関係にある。

2.
授業の到達目標

 この講義では将来文化財専門職をめざす者に求められる実務のうち、無形文化財や不動産文化財等の保存と活用に関する能力養成を図る。とくに文化財の現場において「何を、何のために、どんな最終目標で、どんな手法を用いて」保存すべきかを自分で考えられる力を養う。

3.
成績評価の方法および基準

 出席点(50%)と期末のテスト(50%)により評価する。

4.
教科書・参考書

 教科書は用いず教場にてプリントを配布する。
 参考文献は適宜指示する。

5.
準備学修の内容

 文化財に対する知識を深めるためにも博物館・美術館になるべく足を運んで実物を見るよう心がけて欲しい。授業でも機会あるごとに開催中の展覧会を紹介する。

6.
その他履修上の注意事項

 文化財保存科学の研究対象はあらゆるものに及びます。「保存」と言う観点に立つと、身の回りにあるありふれたものからアニメやゲーム、さらには世界的な学術・芸術的資料にいたるまでを論ずることが可能になります。視野は広く、知識は深く、を心がけてください。

7.
各回の授業内容
【第1回】
 ガイダンス、《文化財-保存-科学》への招待
【第2回】
 文化財の分類と広がり
【第3回】
 建築と不動産文化財
【第4回】
 都市的景観・農山漁村的景観
【第5回】
 自然災害と文化財
【第6回】
 文明破壊とcatastrophe1
【第7回】
 文明破壊とcatastrophe2
【第8回】
 文化財と国際社会
【第9回】
 パフォーミングアーツとスポーツ1
【第10回】
 パフォーミングアーツとスポーツ2
【第11回】
 継承と劣化
【第12回】
 《文化財-保存-科学》とは何か、図書のゆくえ
【第13回】
 くらし・いのち・ひと・ことば
【第14回】
 活用と観光/未来への保存・未来の保存
【第15回】
 まとめ