Teachers | YAMAMOTO,Kennji | |
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Grade, Semester | Year 2 1st semest [Department of Regional Economics, Faculty of Economics] | |
Category | course of local/regional societies/communities and industries | |
Elective, Credits | Elective Requisites 2credit | |
Syllabus Number | 8D209 |
この授業は2020年度新入生から適用されている新カリキュラムでの科目ですが、内容的には旧カリキュラムが適用される2021年度3年生以上の学生に対する講義科目「産業・企業特講」と同じです。この授業では、一国の経済発展と産業構造との関係に関する理論と現実に関して概説するとともに、特に現代世界の主導産業の1つである自動車産業を取り上げ、この産業の欧米と日本における発展と代表的企業について講義します。この授業は、経済学部のディプロマポリシーのうちDP1「1.日本と世界の経済、地域経済、企業経営及び観光に関わる基礎的理論・知識を修得」すること、および地域経済学科のディプロマポリシーのうち、特にDP1「経済学および隣接分野の基礎的理論を理解し、説明することができる」ための基礎に関わります。
国民経済の発展と産業構造との関係に関する理論を理解するとともに、特に現代世界のリーディングインダストリーとも言える自動車産業の発展の歴史と欧米や日本、さらには東アジアにおけるこの産業や主要企業の実態を理解することがこの授業の到達目標です。
授業最終回に行なう試験に基づいて成績評価をします。また、日本や欧米諸国の経済や産業に関する基礎的な知識等についての質問を授業中に口頭で行なう予定です。これはいわゆる「反転授業」の意味を持ちます。さらに、授業内容の理解が確実になったか否かを確認するための簡単な小テストないし小レポートを随時課します。これらも最終的な成績評価に反映させる予定です。口頭での質問に対する学生からの解答や小テスト・小レポートについてはその都度教員から正解や解答に至る考え方などを解説するので、これが学生へのフィードバックとなります。
Kind | Title | Author | Publisher |
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Textbook | 特定のテキストを教科書とはしません。 | ||
References | 『経済地理学入門 新版』の第3章「工業の立地変動」 | 山本健兒 | 原書房、2005年。 |
References | 『産業構造論』 | 篠原三代平 | 筑摩書房、1976年。 |
References | 『日本の産業と企業 発展のダイナミズムをとらえる』 | 橘川武郎・平野創・板垣暁(編) | 有斐閣、2014年。 |
References | 『経済進歩の諸条件』 | コーリン・クラーク | 勁草書房、1953年。 |
References | 『諸国民の経済成長』 | サイモン・クズネッツ | ダイヤモンド社、1977年。 |
References | 『現代自動車工業論』 | 中村静治 | 有斐閣、1983年。 |
References | 『世界自動車産業の興亡』 | 下川浩一 | 講談社現代新書、1992年。 |
References | 『グローバル自動車産業経営史』 | 下川浩一 | 有斐閣、2004年。 |
References | 『リーン生産方式が世界の自動車産業をこう変える』 | ジェームズ・P.ウォマックほか | 経済界、1990年。 |
References | Global Shift. Mapping the Changing Contours of the World Economy, 7th edition | Peter Dicken | Sage, 2015。 |
この授業では特定のテキストを教科書として用いることはしません。しかし、授業中に随時、読むべき文献や学術論文、インターネットでアクセスできる産業・企業、特に自動車産業に関する論文やホームページなどを紹介するので、これらを読むことが求められます。また、日本政府・省庁が公開している各種の文書や統計を、インターネットを通じて入手して予習することや、学生自身がExcelを用いて分析することも必要となります。そのために、予習や復習にはそれぞれ1回の講義につき1.5時間程度の時間を必要とすると考えられます。特に、ノートの整理という意味での復習をしっかり行うことが求められます。
授業中に素早くメモを取り、受講後、できるだけその日のうちに、ノートを整理することが求められます。
COVID-19の感染状況次第では、教室での対面授業ができなくなる可能性があります。その場合には、オンライン・オンデマンドでの授業形態を考えます。しかし、私のインターネット通信の技能や設備・ソフトウェアが整えば、同期双方向通信での授業展開もあり得ます。いずれにせよ、教室での対面授業ができない場合にはLMSでのレポート提出を毎回全員に求めざるを得なくなります。
1 | この講義に関するシラバスの解説と受講上の注意、及び「産業」という概念に関する解説 |
2 | 国民経済の発展と産業構造(リーディングインダストリーの変遷) |
3 | 産業分類の過去と現在 |
4 | 産業組織の諸類型 |
5 | 自動車の発明国と自動車産業の母国 |
6 | アメリカ自動車工業でFord社が最初に成功したのは何故か? |
7 | アメリカ自動車工業でGMがFord社を追い越したのは何故か? |
8 | アメリカへの日本企業の進出 |
9 | 日本における自動車産業の発展 |
10 | リーン・プロダクション・システム |
11 | ヨーロッパにおけるBMWの立地戦略 |
12 | 日本の周辺的地域における自動車産業 |
13 | 中小企業の自動車産業サプライヤーへの進化 |
14 | CASEで自動車産業は変わるか? |
15 | 試験と総括ディスカッション |