宇宙科学
担当者橋本 敬三
学年・開講期3年次 後期  [理工学部 航空宇宙工学科]
科目の種類専門
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー2B311

授業の概要(ねらい)

星空をみあげていくつの星の名前を挙げることができるでしょうか。本講義は「星に興味を持っていて、星のいろいろなことについて知りたい。」と考えている学生に天文学の講義をおこないます。前半は、天文学発達の歴史を振り返り、星の座標を理解します。次に星の進化について学びます。後半は、ケプラーの法則とニュートンの万有引力の法則から、惑星あるいは人工衛星の軌道を計算し、軌道計算の初歩を学びます。人工衛星の軌道遷移(ホーマン軌道)、衛星同士のランデブーについてどうすれば最小の燃料で行えるのかを計算します。この授業ではDP2に関する知識、技法を修得します。

授業の到達目標

天文学で使われる座標と用語を理解し、天文学の基礎的な内容を説明できることをめざします。さらに、ケプラーの法則、万有引力の法則を学び、簡単な軌道計算ができるようになることを目標とします。相対性理論をもとにした現代の宇宙観についても学びます。

成績評価の方法および基準

天体について興味をもち、宇宙科学の基礎的な事項を学びます。簡単な軌道計算ができるようになることが目標です。評価は、演習課題(30%)と期末試験の評価(70%)をあわせて評価します。演習課題は解説をLMSにアップします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献天体と軌道の力学木下 宙東京大学出版会 ISBN4-13-060721-9

準備学修の内容

必要な図や表は授業中にプリントとして配布しますので、図をノートに切り貼りして、黒板に板書した内容を書き込んでください。後から見直して理解できるような自筆ノートを作成してください。演習問題はLMSで提出するか、レポートとして提出してください。

その他履修上の注意事項

LMSによる授業内容および参考資料の掲示

授業内容

授業内容
第1回宇宙についての導入:天文シミュレーションソフトウェアを使って過去、未来の様々な天体ショー
第2回星を記述する方法:宇宙の座標系と宇宙の単位について
第3回星の進化1:HR図について 
(演習問題1:太陽に近い恒星について与えられたデータからHR図を作成する)グループワーク
第4回星の進化2: 星のエネルギー源について
第5回星の進化3: 星の誕生から消滅まで
第6回銀河の構造: 銀河の構造と宇宙の膨張について(グループワーク)
第7回惑星の軌道1:楕円軌道と ケプラーの法則について
第8回惑星の軌道3: ケプラーの法則から万有引力の法則へ  
第9回軌道計算1: 二体問題とは
第10回軌道計算2: 楕円運動の公式
(演習問題2 重力列車:重力列車で地球の反対側に到達するまでの時間は?)グループワーク
第11回軌道計算3: ケプラー方程式の解法
第12回軌道計算4: 人工衛星の軌道、ホーマン軌道
第13回軌道計算5: 人工衛星のランデブー  
(演習問題3:人工衛星同士のランデブーに必要な速度変化)グループワーク
第14回相対性理論の世界
第15回テスト、まとめ