細胞生物学
担当者内野 茂夫
学年・開講期1年次 後期  [理工学部 バイオサイエンス学科]
科目の種類専門基礎
区分・単位選必 2単位
科目ナンバー5C224

授業の概要(ねらい)

生命現象を理解する上で必須となる細胞の構造と機能について学習します。さらに、細胞の相互の連携から生み出される免疫系や脳神経系など、生命活動に必須な現象についても学習します。講義は、演習問題を取り入れ理解度を確認しながら進めます。この講義ではDP1およびDP2に関する知識の習得ならびに総合的思考力の養成を行います。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において創薬研究に携わっており、授業では、基礎研究からの創薬シーズを薬の開発につなげる応用研究の実例を紹介するとともに、基礎知識の実践的活用への思考を学びます。

授業の到達目標

「細胞生物学」とは細胞の営みを分子レベルで理解する学問です。本講義では、細胞の構造と機能の理解、さらに、細胞の相互の連携からなる個体の生命現象を理解することを到達目標とします。学生は、各講義で解説した専門用語について内容を記述できる。また、それらの知識を総合し、各講義で行う演習問題を解くことができる。

成績評価の方法および基準

定期試験の成績で評価します。6割以上の得点を「可」とします。定期試験は出席率によらず受けられますが、出席率が6割未満(9講未満)の学生には再試験を受ける資格を与えません。試験終了後、試験の解答について解説します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書『基礎から学ぶ生物学・細胞生物学(第3版)』(ISBN 978-4-7581-2065-4)
和田勝/著、高田耕司/編集羊土社
参考文献『理系総合のための生命科学(第5版)』(ISBN 978-4-7581-2102-6)東京大学生命科学教科書編集委員会篇羊土社

準備学修の内容

高校で学んだ「生物」「生物基礎」を事前に復習しておいて下さい。各講義については、下記の各回に示した教科書のページを事前に読んでおいてください。
予習学習として1時間程度。シラバスに記述した次回講義範囲の教科書を読み、理解できた点と理解できなかった点をノートにまとめておいてください。復習として1時間程度。LMSとプリントを中心に、特に予習時に理解できなかった点を復習し、理解できたかどうかノートにまとめておいてください。また、講義中に行った演習問題(LMSに掲載)も復習してください。理解できなかった点は、再度教科書を読む、LMSで講義内容を復習する、教員に質問するなど各自の対応が必要になります。

その他履修上の注意事項

教科書を中心として、必要に応じてプリントを配布します。各授業終了後、LMSに講義内容を掲載します。
3年前期の動物生理学実験の履修を希望する学生には、履修を強く薦めます。

授業内容

授業内容
第1回細胞生物学入門:生物学の復習
教科書:序章 はじめに(P18-22)、1章 生物学の基本(P31-32)
第2回細胞の構造1:細胞膜と細胞内小器官
教科書:2章 細胞のプロフィール(P48-53, P63-71)
第3回細胞の構造2:細胞骨格と細胞運動
教科書:5章 タンパク質が細胞のさまざまな活動を担う(P131-139)
第4回遺伝情報の発現1:核酸の構造と複製
教科書:7章 多細胞生物への道2(P169-175)
第5回遺伝情報の発現2:遺伝情報の転写と翻訳
教科書:3章 何が細胞の形や機能を決めているか(P76-93)
第6回演習とまとめ:
第1回〜第5回までの講義内容について、演習問題を解きながら復習します。
第7回細胞の機能1:細胞周期と細胞分裂
教科書:7章 多細胞生物への道2(P175-177)
8章多細胞生物への道3(P185-189)
第8回細胞の機能2:細胞死と再生
教科書:10章 生きること、死ぬこと(P246-254)
第9回細胞の機能3:エネルギーの産生と代謝
教科書:4章 細胞が生きて活動していくために(P102-113)
第10回演習とまとめ:
第1回〜第9回までの講義内容について、演習問題を解きながら復習します。
第11回シグナル伝達の原理と多様性
教科書:6章 多細胞生物への道1(P147-154)
     11章 個体としてのまとまり(P284-288)
第12回免疫の細胞生物学
教科書:9章 個体を守る免疫のシステム(P213-234)
第13回脳神経の細胞生物学
教科書:11章 個体としてのまとまり(P271-276)
第14回細胞から生まれる生命現象
細胞生物学の最新のトピックスを紹介します。例:再生医療や遺伝子改変技術を用いた病態モデルマウスなど。
第15回試験とまとめ:
試験とその解説講義を行います。