東洋史Ⅱ
担当者野本 敬教員紹介
学年・開講期1年次 後期  [経済学部 地域経済学科]
科目の種類総合基礎
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー0E252

授業の概要(ねらい)

 こんにち世界の中においてアジア地域はいっそう存在感と重要性を増しただけでなく、日本との関係もより密なものとなっています。この授業では中国を中心とした東アジア地域の近代以降、主に19世紀以降現代に至るまでの歴史について、現在から遡って学びます。多様なアジア地域の歴史・文化に対する理解を深め、歴史的背景をふまえた世界認識と未来への視点を養うことを目標とします。この科目は人文科学・社会科学や自然科学を背景として、国際性や異文化理解のための知識と理解を涵養するものであり、総合基礎科目の学修目標1と3に対応します。

授業の到達目標

 現代のアジア諸地域の概況や現状など基礎知識を身につけ、簡潔に説明できることをめざします。
 現在の情勢にどのような歴史的経緯があるか、また「近代化」による変化について、簡潔に説明できることをめざします。
 さらには現代アジアの政治・社会・国際関係を構造的にとらえなおす視点を獲得することを目指します。

成績評価の方法および基準

 期末試験またはレポート(50%)及び平常点(50%)より評価します。
 平常点はLMSの課題履行状況や不定期のミニレポートなどから判断します。
 LMSの課題解説や試験解説については、LMS上で概説書の該当箇所や解答例を提示することにより行います。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書
参考文献 特定の教科書は使用しません。講義は資料を配付しますが、授業理解の補助として中国史の概説書を準備することを推奨します。詳細についてはその他の参考文献含め授業内で紹介していきます。

準備学修の内容

 講義は基本的な事実関係を確認している前提で行い、枠組みや流れ、因果関係などの概念的説明が多くなります。基本的事項は概説書の該当箇所を事前に読んで予習しておいてください(30分~1時間程度)。授業後は解説した内容と概説書の該当箇所の記載を再度確認したうえでまとめ、紹介された参考文献に目を通すなどによりさらに理解を深めるなど、授業時間外で学習を進めることは必須です。授業の進行と並行してLMSを利用したクイズを設定し成績評価に加えますので、復習にも一定の時間が必要になります(1時間前後)。
 具体的な方法については授業初回に指示します。

その他履修上の注意事項

 この講義は資料配付に加え時にパワーポイント等を利用して行います。授業時間外に授業内で紹介した参考文献に図書館で実際に目を通すなど、自発的な学習が必須です。
 教室内では、脱帽、スマートフォンなど電子機器は使用を控え、私語を慎むなど講義の妨げにならないよう静粛にして下さい。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション:現代アジアと日本のかかわり
第2回現代中国の論理①政治・歴史的背景
第3回現代中国の論理②社会・思想的背景
第4回伝統中国の世界観との比較
第5回「改革開放」以降のすがた
第6回東西冷戦と社会主義の時代①文化大革命
第7回東西冷戦と社会主義の時代②国共内戦と国際関係
第8回国民革命と総力戦①統一とナショナリズム
第9回国民革命と総力戦②日中戦争
第10回中華民国の成立
第11回公定ナショナリズムのはじまり
第12回「王朝」から「国家」へ
第13回「中国」の創出
第14回現代的「伝統」の復興
第15回総まとめ(予定)