マクロ経済学Ⅱ
担当者溝口 佳宏
学年・開講期2年次 前期  [経済学部 地域経済学科]
科目の種類専門 基礎系
区分・単位選必 2単位
科目ナンバー8B204

授業の概要(ねらい)

経済学概論およびマクロ経済学Iを履修合格している人たちを主な対象として、経済全体の動きについて分析する手法であるマクロ経済学の基礎から中級にわたる内容について講義します。まず、国民所得決定に関するモデル (いわゆる45度線分析) について学習します。そのあと、財市場と貨幣市場を同時に分析する枠組みであるIS-LMモデルについて学習します。これらの項目について学習した後、物価水準の変動を考慮した総需要・総供給モデルについて基本的な枠組みを学習します。そののち、インフレーションや失業に関する議論について取り上げます。

ディプロマポリシーとの関連については、専門分野についての知識・技能という点や、経済学の手法を用いて地域の問題を調査・研究するという点に、この授業の内容は関連するでしょう。地域経済学科が示すディプロマポリシーの番号との関連ということでいえば、DP1に相当するでしょう。

授業の到達目標

この講義での到達目標は以下の2点です。
・マクロ経済学について基礎から中級にわたる内容を習得している。
・経済全体の動きについて、習得した内容を基にして理解し、自分なりに解釈できる。

成績評価の方法および基準

宿題と期末試験で成績評価を行います。単位を取得するためには、次の2つの条件を満たす必要があります。1つは、一定の水準を満たしている宿題を提出していることです。もう1つは、期末試験を受験し、一定水準以上の得点を取っていることです。このシラバスを執筆している時点で、無理やりに評価比率を記してみると、宿題30%、期末試験70%といったところでしょう。

成績評価の方法や基準に関する詳細はガイダンスの際に説明します。

フィードバック方法は、宿題に関する作業でLMSを用いる予定ですので、提出された宿題については、LMSを通じて個別に講評を行う予定です。期末試験については、採点が終了したのち簡単な講評を行う予定です。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特定のテキストは使用しません。この科目ではLMSを利用して資料を配布します。そして、その資料に基づいて授業を行います。
参考文献としては、さしあたり以下を挙げておきます。
参考文献スティグリッツ マクロ経済学スティグリッツ (藪下他訳)東洋経済新報社
参考文献マンキュー経済学 マクロ編マンキュー (足立他訳)東洋経済新報社
参考文献マンキュー マクロ経済学I 入門編マンキュー (足立他訳)東洋経済新報社

準備学修の内容

この授業で必要となる予習は、以下の項目です。
・授業の進度に応じて、授業資料をLMSからダウンロードし、ダウンロードした授業資料に目を通してください。
・可能な範囲で、授業資料で記されている内容の流れや、分からない語句などについて、参考文献を参照してください。

この授業で必要となる復習は、以下の項目です。
・授業で進んだ範囲について、授業資料、授業の際に取ったノートやメモを見直してください。
・分からないところや、興味を持ったところについて、参考文献を読んでください。できる範囲で章末問題にも取り組んでください。
・宿題が出された時は、その宿題に取り組み、提出してください。

準備学修に必要な時間は、この授業が2単位科目である関係から、予習と復習を合わせて1週当たり3時間とされています。重要なのは時間数よりも内容とは思いますが、1つの目安にはなるでしょう。予習と復習の時間配分は履修者それぞれに任されますが、この授業の履修が進むにつれて、復習にかける時間が相対的に多くなると思われます。

その他履修上の注意事項

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス
第2回国民所得の決定(1)総供給、総需要、消費関数、均衡生産量、乗数
第3回国民所得の決定(2)政府の導入、財政政策の効果
第4回IS-LMモデル(1)財市場とIS曲線
第5回IS-LMモデル(2)貨幣市場とLM曲線
第6回IS-LMモデル(3)同時均衡、金融政策の効果
第7回IS-LMモデル(4)財政政策、クラウディング・アウト、ポリシーミックス
第8回IS-LMモデル(5)為替レート、外国為替市場、開放経済における政策の効果
第9回総需要と総供給(1)総需要曲線
第10回総需要と総供給(2)総供給曲線
第11回総需要と総供給 (3) 均衡の導出、政策の効果
第12回インフレーション(1)インフレーションの解釈、インフレーションの原因
第13回インフレーション(2)インフレーションのコスト
第14回失業に関する問題
第15回全体のまとめ