財政学Ⅱ
担当者宋 宇
学年・開講期2年次 後期  [経済学部 地域経済学科]
科目の種類専門 地方自治・行政
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー8C207

授業の概要(ねらい)

我々の生活は財政と深くかかわっています。財政赤字、財政再建、増税、社会保障、地方自治といった様々な現実問題について、毎日のように報道されています。「財政学Ⅱ」は既に「財政学Ⅰ」で学んだ国家財政の詳細まで触れる予定がないですが、国家財政の下での地方財政との関係、及び地方財政の成り立ちを中心に取り上げます。
「財政学Ⅰ」と合わせて、大学生があるべき思考力(考える力)を最大に引き出したいと考えます。「財政学Ⅰ」は個人作業を中心としていますが、「財政学Ⅱ」では、グループの知恵(グループワークによるリアクションペーパー&発表)と合わせながら、ある問題を考え、議論していきます。
この授業では、DP1とDP2を習得します。

授業の到達目標

本講義は国家財政の下で地方財政のあり方、及び政府間財政関係の基礎を学べることができ、現実的な財政・地方財政問題と関わりながら財政の持続可能性、及び政府間財政関係について理解を深めることができます。そして、学生は授業内の問題提起とその回答、さらに小テストを通じて文章力、思考力を高めることができます。

成績評価の方法および基準

・リアクションペーパーと授業内の取り組み(50%)、定期試験(50%)
なお、リアクションペーパーの提出は定期試験を受ける前提とします。

・フィードバックの方法
①毎回授業後にリアクションペーパーを書いてもらい、次回の授業前に解説を行います。
②定期試験の出題ポイント及び採点結果をLMS上でフィードバックします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書(2005)『財政学』金澤史男有斐閣ブックス
参考文献(2017)『地方財政を学ぶ』沼尾波子・池上岳彦・木村佳弘・高端正幸有斐閣

準備学修の内容

予習:1時間程度
各回の授業内容に沿って、教科書をもって予習してください。予習した成果を箇条書きや文章などで整理することをおすすめします。
復習:1時間半程度
教科書とプリント内容を照り合わせながら、復習してください。未完成のリアクションペーパーについて作成します。

その他履修上の注意事項

・「財政学Ⅰ」、及び「租税論」と同時に履行することが望ましいです。
・「財政学Ⅰ」と異なり、初回から講義内容に入りますので、ご注意ください。
・成績評価や期末テストの詳細について、初回の講義で説明しますので、受講を希望される学生は必ず出席してください。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション:国家財政と地方財政
(「財政学Ⅰ」が受講された方に関して、感想を口頭発表してもらいます。「財政学Ⅱ」しか受講したことがない方に関しては、財政についてのイメージを語ってもらいます。)
第2回租税原則
第3回主な税とその課題(1)―日本租税の分類、所得税
第4回主な税とその課題(2)―法人税、消費税
第5回政府間財政関係(1)―概要
第6回政府間財政関係(2)―地方財政計画
第7回地方自治と地方財政の機能
第8回地方税の体系
第9回地方交付税制度とその考え方
第10回地方交付税の算定式
第11回特定補助金の国庫支出金
第12回地方債
第13回地方分権改革
第14回地方財政改革―三位一体改革
第15回質問タイム及び全体のまとめ