応用数学
担当者上出 哲広
学年・開講期2年次 Ⅱ・Ⅳ  [理工学部 情報科学科(通信課程)]
科目の種類専門基礎
クラスメディア授業
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー2B207

授業の概要(ねらい)

 本科目では、以下の項目について学習します。(1) 標準的な微分方程式解法(微分方程式の種類、変数分離形の微分方程式、線形微分方程式、微分方程式解法の種類、記号法、ベキ級数解、近似解、等)。(2) ラプラス変換を用いた微分方程式解法(無限積分、広義積分、特殊関数、ラプラス変換、ラプラス変換の基本法則、ラプラス逆変換、ブロムウィチ積分、ラプラス変換の微分方程式解法への応用、等)。(3) フーリエ級数・フーリエ変換を用いた微分方程式解法(フーリエ級数、フーリエ変換、フーリエ逆変換、パーセバルの等式、熱伝導方程式、フーリエ級数の微分方程式解法への応用、フーリエ変換の微分方程式解法への応用、等)。
 本科目で習得する知識は、電気回路学(回路方程式の解法・過渡現象の解析)、自動制御理論(伝達関数の計算)、デジタル信号処理(離散フーリエ変換の利用)および電磁気学(熱伝導方程式や波動方程式の解法)などを理解する際に必要となるものです。特に、ラプラス変換を用いた微分方程式解法は、電気回路学における回路方程式の解法や自動制御における伝達関数の取り扱いに必要となります。また、フーリエ変換はデジタル信号処理の基礎となるものです。
 本科目は、情報科学科(通信教育課程)のディプロマポリシー1「外国語や人文・社会科学を始めとする基礎的な教養を身につけ、社会生活に役立てることができる」に関連する科目です。

授業の到達目標

 本科目では、典型的な微分方程式を解けるようになることを目標とします。具体的には以下を目標とします。(1)標準的な微分方程式解法を理解すること。(2)ラプラス変換を用いた微分方程式解法を理解すること。(3)フーリエ級数とフーリエ変換を用いた微分方程式解法を理解すること。

成績評価の方法および基準

 科目習得試験、中間試験(LMSで実施)、小テスト(LMSで実施)により成績を評価します。科目習得試験30パーセント、中間試験20パーセント、小テスト50パーセントで評価します。希望者には試験の結果に関するコメントをメールでフィードバックします。疑問点や意見がある場合は私にメールで知らせて下さい。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 なし。講義資料をLMSに提示します。ビデオコンテンツおよびそれに対応するスライド資料をLMSに提示します。その他、補足資料もLMSに提示します。
参考文献応用解析要論(応用数学要論シリーズ別巻)田代嘉宏(著)森北出版株(ISBN: 978-4627026001)
参考文献やさしく学べるラプラス変換・フーリエ解析石村園子(著)共立出版(ISBN: 978-4320019447)

準備学修の内容

 講義資料はLMSから各自ダウンロードして下さい。各回で小テストを(LMSで)実施します。中間試験を(LMSで)実施します。自分の興味のあるところを中心に準備学習して下さい。いくつかの回のフォルダには、補足資料を添付してあります。それらの中で興味のあるものがあれば予習として読むことを勧めます(1時間程度)。復習としては、LMS上の小テストを受験してください(30分程度)。また、中間試験・科目習得試験・小テストの各範囲をLMSの資料やビデオコンテンツで繰り返し学習して下さい(1時間30分程度)。

その他履修上の注意事項

 ビデオコンテンツおよびそれに対応するスライド資料をLMSに提示します。その他、補足資料もLMSに提示します。

授業内容

授業内容
第1回微分方程式の基礎(1): 微分方程式とは・微分積分の復習
第2回微分方程式の基礎(2): 変数分離形の微分方程式・1階微分方程式
第3回微分方程式の基礎(3): 線形微分方程式
第4回微分方程式の基礎(4): 記号法
第5回微分方程式の基礎(5): ベキ級数解・近似解
第6回ラプラス変換(1): ラプラス変換の概要・中間試験
第7回ラプラス変換(2): 広義積分・無限積分・特殊関数
第8回ラプラス変換(3): ラプラス変換の基本法則
第9回ラプラス変換(4): ラプラス逆変換・ブロムウィチ積分
第10回ラプラス変換(5): ラプラス変換の微分方程式解法への応用
第11回フーリエ解析(1): フーリエ解析の概要・中間試験
第12回フーリエ解析(2): 周期関数の基礎・フーリエ級数
第13回フーリエ解析(3): フーリエ変換・フーリエ逆変換
第14回フーリエ解析(4): フーリエ変換の微分方程式解法への応用
第15回フーリエ解析(5): フーリエ級数の微分方程式解法への応用