光情報科学
担当者近藤 直樹
学年・開講期4年次 Ⅱ・Ⅳ  [理工学部 情報科学科(通信課程)]
科目の種類専門
クラステキスト授業
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー4D305

授業の概要(ねらい)

レーザと光ファイバの発明以来、光は情報通信の枢要な担い手として、現代社会を支える技術基盤の根幹をなす存在となっています。一方でまた、光は古来より生物にとって視覚情報を運ぶメディアでもあり、今日では空間並列な画像情報処理を担わせることが可能となっています。究極の3次元視覚情報取得・再現技術のひとつであるホログラフィは、光情報処理の代表的な例です。本科目では、波動としての光を取り扱うのに適した線形光学理論であるフーリエ光学を学び、フーリエ光学に基づいた光情報処理の基礎を学習した後、最終的にホログラフィの仕組みについて学びます。
この科目は、DP4に関連しています。

授業の到達目標

フーリエ光学の数理とそれに基づく光情報処理の基礎を身に着け、ホログラフィの仕組みを理解できるようになることを目標とします。

成績評価の方法および基準

科目修得試験(50%)と提出されたレポート(50%)により成績評価を行ないます。
レポートは、合否と講評をフィードバックします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書:谷田貝 豊彦『光とフーリエ変換』(朝倉書店)
参考文献

準備学修の内容

予習としては、テキストとサブテキストの授業範囲にあたる部分に目を通してください(1時間程度)。
復習としては、出てくる数式の導出などを、自分で手を動かして検証してみるとよいでしょう(2時間程度)。

その他履修上の注意事項

なし。

授業内容

授業内容
第1回光と波動1(波動と波動方程式,平面波,波動の複素表示)
第2回光と波動2(球面波,重ね合わせの原理)
第3回干渉と回折1(干渉,可干渉性(コヒーレンス),ヤングの実験,干渉計)
第4回干渉と回折2(回折,フレネル回折,フラウンホーファー回折)
第5回フーリエ変換とコンボリューション1(フーリエ級数,最良多項式近似,正規直交関数列)
第6回フーリエ変換とコンボリューション2(フーリエ変換,フーリエ変換の性質,デルタ関数)
第7回フーリエ変換とコンボリューション3(コンボリューション積分と相関関数,特殊な関数の定義とそのフーリエ変換,標本化定理)
第8回線形システム1(システムと演算子,線形システム,シフト不変システム)
第9回線形システム2(インパルス応答,周波数応答関数,固有関数と固有値)
第10回フーリエ光学1(フレネル回折,レンズのフーリエ変換作用)
第11回フーリエ光学2(コヒーレント結像,インコヒーレント光の照明による結像)
第12回フーリエ光学3(光学系の周波数応答関数,解像力)
第13回光コンピューティング1(空間周波数フィルタリング,ホログラフィ)
第14回光コンピューティング2(計算機ホログラム,ディジタルホログラフィ)
第15回まとめと科目修得試験