微積分学1
担当者福田 千枝子
学年・開講期2年次 前期  [理工学部 機械・精密システム工学科]
科目の種類専門基礎
区分・単位必修 2単位
科目ナンバー1A201

授業の概要(ねらい)

微積分学1は解析学の入り口に位置し、大学における数学系科目の基礎になるものです。解析学は数学の重要な分野で、自然科学や工学に現れる多くの現象を数式によって記述し、それらの現象を解明することができます。微積分学1では、1変数の主な関数について極限、微分の概念、導関数、テイラー展開、積分の概念、原始関数、定積分を扱います。これらの内容は、その後の微積分学2、応用数学1、応用数学2などの解析系科目に発展し、また、専門の教科の中にもたびたび登場します。関数を取り扱う手法、個々の関数の性質の把握、さらにはグラフの形状など、今後の学習につながる内容です。
この授業ではDP3、DP4に関する知識、技法、態度を修得します。

授業の到達目標

(1) 1変数関数の微分係数と導関数の定義、合成関数や逆関数の微分の公式を理解し、それらを活用して各種関数の導関数を求めることができる。
(2) 関数のグラフの接線や極大・極小を求めることができる。
(3) 1変数関数の不定積分と定積分の定義、部分積分、置換積分の公式を理解し、それらを活用して各種関数の積分の計算ができる。

成績評価の方法および基準

小テスト(15%)、中間試験1(25%)、中間試験2(25%)、期末試験(35%)の計100点満点で単位を認定します。
授業内で行う小テストについては次の時間の初めに、中間試験については試験終了後に解答を解説します。また、期末試験は、LMSに解答を提示します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書「工科の数学 微分積分」
ISBN 978-4-627-04932-1
田代嘉宏 森北出版
参考文献

準備学修の内容

初回の授業で、授業ごとに各回のテーマ、該当するテキストの範囲、基本問題,練習用の問題をまとめた授業資料を配布し,LMSにも提示します。
各授業は、準備学修、授業、事後学修からなりそれぞれを以下のように進めます。
1) 準備学修では,授業資料を参照して、授業内容を確認し、指定してある基本問題を解き、授業に臨みます。(60分)
2) 授業では
 ・ミニテストで前回の内容を確認します。
 ・準備学修で解いた基本問題の確認をします。
 ・授業中に配布する発展問題について、グループワークで解決のアイディアを出し合います。
 ・発展問題を各自レポートにまとめて提出します。(解答はLMSに提示)
3) 事後学修は、授業資料に指定してある練習問題を解いて、授業内容を確認します。(60分)

その他履修上の注意事項

各回提出のレポートや、中間試験が目標レベルに達しない場合は,授業時間外の補習を実施します。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス 資料配布、授業の進め方について
整式の導関数 (教科書pp.12-20)
関数の極限と導関数
第2回整式の導関数、関数の値の変化 (教科書pp.20-31)
接線、関数の増減と極大・極小
第3回関数の連続性と導関数 (教科書pp.32-40)
いろいろの極限の状態、関数の連続性、分数関数・無理関数の導関数
第4回関数の連続性と導関数 (教科書pp.40-42)
合成関数の導関数
第5回中間試験1
対数関数・三角関数の導関数 (教科書pp.43-47):
対数関数の導関数
第6回対数関数・三角関数の導関数 (教科書(pp.47-54):
弧度法と一般角、三角関数の導関数
第7回逆関数の導関数 、テイラーの定理(教科書pp.70-94):
逆関数、逆三角関数、テイラーの定理、練習問題
第8回逆関数の導関数 、テイラーの定理(教科書pp.70-94):
逆関数、逆三角関数、テイラーの定理、練習問題
第9回中間試験2
不定積分 (教科書pp.96-98)
不定積分の考え方
第10回不定積分 (教科書pp.99-102)
置換積分
第11回不定積分 (教科書pp.103-105)
部分積分、指数関数、対数関数の積分
第12回不定積分 (教科書pp.106-110)
いろいろな関数の不定積分、分数式の積分
第13回不定積分 (教科書pp.111-115)
特殊な形の関数の積分
第14回定積分 (教科書pp.116-129)
定積分の定義、置換積分・部分積分
第15回定積分の応用 (教科書pp.130-137)
面積、体積