基礎化学
担当者柄木田 正春
学年・開講期1年次 前期  [総合基礎科目]
科目の種類リメディアル科目
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー0L193

授業の概要(ねらい)

 講義内容を大別すると、「物質の構成と化学結合」と「物質の変化」になり、その中の重要事項である次の6項目のテーマで講義及び演習をします。
 (1) 物質の構成  (2) 物質の構成粒子 (3) 粒子の結合 (4) 物質量と化学反応式 
 (5) 酸と塩基の反応 (6) 酸化還元反応 の6項目です
 その中でも、「化学結合」と「物質量の概念」の理解が大切ですが、その項目だけの学習では上記の重要事項の理解は充分にできません。それぞれの項目の中に必要不可欠な内容があり、それらを確実に理解していけば、化学の学習や研究で常に必要な「化学結合」の全体像を理解し、あらゆる「物質量に関する計算」ができるようになります。
 小項目毎に重要事項がありますが、その定着を図るために、前時の復習として10回程度の小テストを行います。問題演習等を通しても、確実に「化学の基礎力」と「化学の方法」を修得します。
 自然科学の1分野である「化学」の基礎を定着させ、化学分野のみならず自然科学全体への幅広い関心と科学の学習や研究に資する知識を身につけます。具体例として、身の回りにある物質の化学式が書けるようになることや第4周期まで(+10)の元素の元素記号が書けるようになることも、次の段階へ進むための1つの基本です。すなわち、この科目は、学修目標2に関連して、得られた基本的な知識を用いて理解しようとする力を養うことが、この科目の大切な目的でもあります。

授業の到達目標

 本学理工学部では、高校で学んだ自然科学の学習を深化させ、さらに各専門分野で学ぶ専門科目の学習や研究に繋げられるようにするため、総合基礎科目の1つである化学の基本を十分に理解してから専門課程に進めるようになります。
 本講座では、化学の基礎を徹底的に学び、基礎固めをして必要な知識と化学の方法を習得できる。化学1や化学2等の学習を経て、専門課程で学ぶ応用化学等をしっかりと身に付いた学習や研究にするために、最低限必要な内容にしぼって講義と演習を行います。
 15回の授業で具体的に目指していることは、小項目毎の必須事項を理解した上で、化学結合全体の理解と物質量に関する基本的計算ができる状態になることを具体的な到達目標とします。

成績評価の方法および基準

・毎回出席をとります。2/3以上の出席を満たさない学生の定期試験受験は認めません。・講義の進捗状況により中間試験を予定しています。定期試験は、別途設ける定期試験期間中に行う予定です。  
・原則として、再試験は行いません。
・成績評価は、中間試験と定期試験(期末試験)を同等の40~50%で評価し、前時の重要事項の定着度の確認テストである小テストの成績も、評価の一部(全体の10%程度)に組み入れます。
・第7回授業(中間テストに向けて)及び最後の授業(期末テストに向けて)でフィードバックを行います。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書・使用テキスト(教科書)は特に限定しません。自分の能力にあったテキスト(高校時代に使用した教科書や参考書等も可)を必ず持参して下さい。
・15回の授業で実施する範囲の内容をプリントしたものを配付します。準教科書的に使いますので、必ず毎回持参して下さい。また、必要に応じてプリントを配付します。 小テストの問題プリントを含めてよく整理し、毎回忘れずに持参して下さい。(小テスト の問題は重要事項を理解、記憶しているかを確認する基本的な問題です。一度演習に使ったプリントに再度出会えば、記憶がより鮮明に蘇ります。(=プリントをフルに活用)
参考文献「化学基礎」の教科書

ゼミート 化学基礎
数研:「辰巳 敬」 他,東書:「竹内 敬人」他
第一学習:「山内 薫」他,実教:「務台 潔」他
星野 泰也(ゼミノート)
数研出版,東京書籍,第一学習社,実教出版,啓林館,三省堂
数研出版

準備学修の内容

(1)予習 第1回の授業時に配付するプリントで、次時の授業内容を予告します。そこで指定された範囲の学習を予習(約30分程度)として行い、授業にのぞみます。
(2)復習 第3回までの授業の内容について、第4回の授業の最初の15分で、第5回以降は前回の授業の重要事項について10~15分で小テストを実施します。模範解答はテスト回収後配付し、答案は次回に返却するので、できなかった部分を復習します。正答率の低い問題については、再度解説します。
※各回の授業後に、小テストや演習で不正解だった部分を正解が導きされるまで、かつそれが充分理解するまでの学習(少なくても1時間の)復習が必要です。
(3)質問 授業の中で分からなかった事項や内容について、授業後すぐに質問する習慣をつけて下さい。疑問をそのままにすると、次回は疑問がさらに増幅します。学習支援室に来て質問をし、疑問を解決して下さい。理解できれば前進します。



その他履修上の注意事項

・必ず始業時刻から30分以内に入室して下さい。
・30分以上経過して入室した学生の聴講はみとめますが、欠席とします。
・スマホや携帯電話は、出席の登録が終了したらバック等の中に収めて下さい。
・講義中の飲食ならびに不必要な出入りは認めません。

授業内容

授業内容
第1回物質の構成-物質の分類及び成分-
第2回物質の構成粒子、原子の構造
第3回原子の電子配置
第4回イオンの生成、イオン結合、イオンの名称
第5回イオン結晶と組成式(イオン化エネルギー含む)
第6回分子の形成と共有結合
第7回電子式、構造式、示性式
第8回金属結合、化学結合の比較
第9回元素の周期律と周期表
第10回原子量・分子量・式量
第11回アボガドロ数と物質量
第12回溶液の濃度、化学反応式
第13回化学反応式と物質量
第14回化学反応式と量的計算、化学の基本法則
第15回酸と塩基、水素イオン濃度とpH