担当者 | 磯貝 毅 | |
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学年・開講期 | 1年次 後期 [理工学部 機械・精密システム工学科] | |
科目の種類 | 専門基礎 | |
区分・単位 | 選必 2単位 | |
科目ナンバー | 1F201 |
機械材料に関する重要な用語の意味が分かるようになり、機械技術者として工業材料を活用する際に必要となる材料学の基本的知識を身につけることを目的とします。
授業は主として講義形式ですが、適宜グループワークによる問題演習を行い、内容の理解を深めていきます。
この授業ではDP2,DP3に関する知識、技術、能力を修得します。
学生は、以下の(1)~(6)の各項目の基本事項について説明することができる。
(1)金属材料の結晶構造と塑性変形
(2)基礎的な状態図とその見方
(3)材料の機械的性質の基本事項
(4)純鉄の変態と炭素鋼の状態図
(5)鋼の熱処理
(6)鋼や鋳鉄の種類と特徴
期末試験の結果(60%)、授業中の小テストの成績(30%)、並びに15回目の授業で提出する「自作レジメ」の内容(10%)により評価します。
正当な理由なく本試験を欠席した人は、再試験の受験資格はありません。
授業中に前回の小テストの返却や解答の解説によりフィードバック行います。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 「機械材料 SI単位版」 | 門間改三 | 実教出版(1993) ISBN978-4-407-02328-2 |
参考文献 | 「よくわかる材料学」 | 宮川大海、吉葉正行 | 森北出版(1993) ISBN4-627-66280-7 |
受講前に化学1などで学習した原子の構造や化学結合の基本を良く復習しておいてください。
授業前にテキストの当該部分を読んで授業に臨んで下さい。(約1.5時間)
授業後に授業で学んだ重要事項についてテキスト、ノートを用いて復習して下さい。また、授業中に行った演習問題を再度解答してみましょう。(1.5時間)
第1回の事前学修として、化学1で学習した化学結合(共有結合、イオン結合、金属結合)について復習し、A4サイズの用紙1枚に要点をまとめて、授業に持参して下さい。また、事後学修として身の回りの簡単な工業製品を一つ取り上げ、各部がどの様な材料で作られているかを調べなてください。そして、なぜその部分にその材料が遣われているかについて考え、その結果をレポート用紙にまとめて提出してください。
第14回目の事後学修として、1~14回目の授業で学習した内容の要点(レジメ)をA4サイズの指定用紙(授業中に配布予定)に手書きでまとめて下さい。この「手書きレジメ」(指定用紙に手書きで記入されたもの・両面使用可能)は定期試験の際に使用することができますが、試験後答案と一緒に提出してもらいます。
上記以外の準備学修の詳細については授業内で指示します。
図・表をプロジェクタで示し、板書で説明を加えながら授業を進めます。重要事項等を自らノートする習慣を身につけることが大切です。自筆のノートは「自作レジメ」と伴に、試験の際に持ち込むことができます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 序論 : 工業材料の種類と性質、金属材料の種類と特性、材料特性と材料選択 |
第2回 | 金属材料の構造 : 結晶構造、結晶格子、格子欠陥 |
第3回 | 金属材料の塑性変形 : 金属結晶と塑性変形、転位、すべり変形 |
第4回 | 加工硬化と金属の相 : 加工硬化、回復、再結晶、金属の相、合金、固溶体 |
第5回 | 合金の平衡状態図1 : 金属の凝固、状態図とその見方、全率固溶型状態図 |
第6回 | 合金の平衡状態図2 : 共晶反応、共晶型状態図、溶解度曲線 |
第7回 | 金属材料の機械的性質 : 引張強度、硬度、衝撃強度、疲労強度、延性破壊、脆性破壊 |
第8回 | 鉄と鋼1 : 鉄鋼材料の製造法、純鉄の変態 |
第9回 | 鉄と鋼2 : 炭素鋼の状態図と組織、共析鋼 |
第10回 | 鉄と鋼3 : 鋼の熱処理、焼入れ、焼き戻し、焼きならし、焼きなまし |
第11回 | 鉄と鋼4 : 炭素鋼の規格と用途、冷延鋼板 |
第12回 | 構造用合金鋼 : 高張力鋼、快削鋼、熱処理をして用いる合金鋼、合金鋼の規格と用途 |
第13回 | 高温における鉄鋼の性質 : 高温酸化、高温における鉄鋼の機械的性質、クリープ、耐熱鋼 |
第14回 | 鋳鉄 : 鋳鉄の組織と状態図、ねずみ鋳鉄、各種の鋳鉄 |
第15回 | 全体のまとめと試験 |