固体の力学1
担当者平本 隆教員紹介
学年・開講期1年次 後期  [理工学部 航空宇宙工学科]
科目の種類専門基礎
区分・単位必修 2単位
科目ナンバー2A101

授業の概要(ねらい)

各種機械や構造物(航空機、ロケット、宇宙機器だけでなく、工作機械、自動車、鉄道車両などの輸送機器や橋梁、建築物、家庭電気製品等)は、大部分が固体材料を使用して作られています。それらが安全に機能を発揮するためには使用中に過度な変形や破壊が発生してはなりません。これらの評価は設計段階で把握しておく必要があります。この科目では、単純化した形状の部材に引張、圧縮、剪断、捩りおよび曲げなどの力あるいは変位が外から加えられたときに生じる弾性力学的(外力を除くと元の状態に戻る)な状態(ひずみ、応力、変位)について学びます。
この講義では、DP1に関する知識を修得します。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において、航空機設計(特に固定翼機、回転翼機の構造設計)業務に携わっており、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論等を行います。

授業の到達目標

学生は、以下の項目を理解し、テキストの章末にある演習問題レベルの問題が解答できるようになる。
(1)材料に引張、圧縮弾性変形が加えられた場合の力の釣合い、応力、ひずみ
(2)材料に剪断、捩り弾性変形が加えられた場合の力の釣合い、応力、ひずみ
(3)材料に曲げ弾性変形が加えられた場合の力の釣合い、曲げモーメント
(4)上記を解析するために必要となるフックの法則、断面二次モーメント、断面二次極モーメント、曲げ剛性、捩り剛性

成績評価の方法および基準

定期試験70%、中間試験30%
試験問題レベルの課題を基本的に毎回の講義で出題するので、次の講義で提出すること。これらの解答と解説は以降の講義で行う。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書強度設計の基礎をつくる材料力学入門」、ISBN 978-4886615107

中山秀太郎大河出版
参考文献材料力学(新装版)、ISBN 978-4627605121村上敬宜森北出版
参考文献材料力学、ISBN 978-4627640115石田良平・秋田剛森北出版

準備学修の内容

毎回の授業のあらましは、事前に通知します。教科書の該当箇所を予習してください。授業で扱う例題も事前に提示する配布資料に掲載しますので、予習の中で解いてみてください。この講義では、ともかく、自分で課題を解くことが大切です。予習での例題ができなくても、毎回、その講義に関する課題を提示するので、次の回までに解くようにしてください。予習、復習(特に課題)合わせて3時間程度を見込んでいます。

その他履修上の注意事項

講義は、テーマの説明と例題/演習課題で構成します。大まかな流れは、①前回の課題の解説、②テーマの説明、③テーマに関する例題の説明、④演習課題(いくつかは、講義時間内で解けるように時間をとりますが、時間内では完了しない課題は、復習として次回講義前までに完成させてください。)
講義の計算には、科学計算用関数電卓が必要になります。三角関数、指数、対数の計算ができるようにしておいてください。
数学としては、三角関数、指数関数、対数関数、微分・積分の意味などを理解していることが必要です。

授業内容

授業内容
第1回基本事項:固体の力学に必要となる外力と内力の関係を静力学の基本事項として理解する。
第2回引張荷重:最も基本的な荷重の掛かり方である棒材に引張荷重が作用する場合を考える。
第3回応力ひずみ線図とポワソン比:荷重を受ける部材の変形を考える。荷重と変形の間にあるフックの法則を学ぶ。また、物体に引張力あるいは圧縮力を負荷した場合に発生する荷重直角方向のひずみについて学ぶ。
第4回剪断力と剪断応力:部材内で荷重が伝達面をずらすように、あるいはすべらすように作用する場合について学ぶ。
第5回接触応力(面圧応力)、許容応力:ある物体が別の物体によって支えられているときの接触面に作用する応力、部材の破損、破壊の指標となる応力について学ぶ。
第6回棒材の伸び:棒材の伸び・縮みについて、異種材料の組合せから力の釣合いだけでは計算できない不静定問題について学ぶ。
第7回まとめ(1):前回までのまとめを行い、中間試験の形で理解度を確認する。。
第8回骨組構造:立体的構造の基本である骨組構造のうちピン結合で構成される構造(トラス構造)の計算方法を学ぶ。
第9回棒材の捩り:動力を伝達するために利用される駆動軸や車軸のように捩り荷重が加わる部材の力の釣合い、部材の状態を理解する。。
第10回中空丸棒の捩り:一般的に多用されるチューブ状形態である中空丸棒と中実棒との違いを学ぶ。
第11回梁の曲げ、剪断力分布と曲げモーメント図:橋梁や航空機の主翼のように比較的長い部材で長手方向に直角な荷重を受ける場合の力の釣合いを学ぶ。
第12回代表的な梁:代表的な静定梁の問題を通じて、剪断力と曲げモーメントの関係について学ぶ。
第13回梁の曲げ変形と断面特性:梁の曲げ変形に影響する梁の断面形状によって示される特性について学ぶ。
第14回曲げ応力:曲げ荷重が負荷される梁の断面に作用する応力について、特性および計算方法を学ぶ。
第15回まとめ:「固体の力学1」の要点と「固体の力学2」へのつながり。まとめとしての試験。