空気力学1
担当者越岡 康弘教員紹介
学年・開講期2年次 前期  [理工学部 航空宇宙工学科]
科目の種類専門基礎
区分・単位必修 2単位
科目ナンバー2A202

授業の概要(ねらい)

流体力学の中でも空気力学は飛行機の翼まわりの流れを主として扱う学問です。
航空機の飛行速度が音速よりも十分低い低速の流れを扱うことと空気は粘性が小さい流体であることから、その流れを非粘性非圧縮性流れ、すなわち理想流体の流れとして扱うことができます。
理想流体の流れとして航空機の翼まわりの流れを扱うことにより翼に発生する揚力などの基本法則が明らかにされました。この科目はこのような理想流体の流れと飛行機の翼に発生する揚力の法則を理解することが目的です。
この授業では、DP1に関する基礎的知識と、DP2に関する専門的知識を習得します。
この授業は主に講義形式ですが、授業の最初に、先週以前の復習を兼ね、関連する話題についての自由討議も随時行います。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は航空機を設計製造する企業において空力業務に携わった経験があり、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論等を行います。

授業の到達目標

学生が、空気力学の基本事項、特に静圧、動圧、ベルヌーイの定理、レイノルズ数、理想流体の流れと飛行機の翼に発生する揚力や抗力の原理を理解し、応用できるようになることを目標とします。

成績評価の方法および基準

各章末の問題や類似問題を解く課題を出します。翌週の講義までに解いて提出してもらいます。提出された回答は、講義内で解答例を解説してフィードバックします。
この提出状況を評価の一部とします。(20%)
評価の主軸は、期末試験によります。(80%)

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書新編 流体の力学中山泰喜養賢堂
ISBN-13: 978-4842504780
参考文献流れ学谷一郎岩波書店
ISBN-13: 978-4000214315
参考文献流体力学入門石綿良三森北出版
ISBN-13: 978-4627671614
参考文献流れ学佐藤恵一、木村繁男、上野久儀、増山豊朝倉書店
ISBN-13: 978-4254231076

準備学修の内容

教科書を事前に熟読してください。また、次週の講義資料をLMSに掲示しますので、同時にしっかり読んできてください(1.5時間)。次週どの範囲の講義をするかについては、前週の講義でお伝えします。また、成績評価の方法にもあるように、各章末の問題や類似問題を解く課題を出します。翌週の講義までに解いて提出してもらいます(1.5時間)。

その他履修上の注意事項

とにかく教科書と向き合うようにします。徹底的に教科書を読んで、全ての章末問題を解いて理解する努力をしてください。課題の模範解答や考え方については、提出翌週を目処に講義でフィードバックします。

授業内容

授業内容
第1回流体力学の歴史、流体の性質(単位と次元)
第2回流体の性質(密度など、粘性、ニュートン流、表面張力、圧縮性、完全気体の性質)
第3回流体の静力学(圧力、流体の入れものに掛かる力、アルキメデスの原理、相対的静止の状態)
第4回流れの基礎(流線、流脈線、流跡線と流管、定常流と非定常流、三次元流れ、二次元流れ、一次元流れ、層流と乱流、レイノルズ数、非圧縮性流体と圧縮性流体、流体の回転と渦、循環)
第5回一次元流れ(質量保存の法則、エネルギー保存の法則)
第6回一次元流れ(続−エネルギー保存の法則、運動量保存の法則、角運動量保存の法則)
第7回粘性流体の流れ(連続の式、ナビエ−ストークスの方程式)
第8回粘性流体の流れ(層流の速度分布、乱流の速度分布)
第9回粘性流体の流れ(境界層、潤滑の理論)
第10回揚力と抗力(物体のまわりの流れ、物体に働く力、物体の抗力)
第11回揚力と抗力(続物体の揚力)
第12回揚力と抗力(翼列、キャビテーション)、次元解析と相似則(次元解析、バッキンガムのπ定理、次元解析の応用例、相似則)
第13回理想流体の流れ(オイラーの運動方程式、速度ポテンシャル、流れ関数、複素ポテンシャル、ポテンシャル流れの例)
第14回理想流体の流れ(等角写像)
第15回テスト、まとめ