担当者 | 鶴田 佳宏 | |
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学年・開講期 | 2年次 後期 [理工学部 航空宇宙工学科] | |
科目の種類 | 専門基礎 | |
区分・単位 | 選必 2単位 | |
科目ナンバー | 2C203 |
「システム」とは、相互に関連する複数の要素で成立している「集合体」を意味します。具体例は、自然界の「生態システム」、世界全体の「経済システム」、工場の「生産システム」、企業や大学の「コンピュータシステム」など、多方面にわたります。「システム工学」という言葉が指し示す学術分野は幅広く「未知のものを生み出すための概念の創造」といった抽象的なトピックから「数学的表現により分析・評価する」といった具体的ものまでさまざまなトピックが存在しています。「システム工学1」の中では、概念的な理論の導入部分にも触れた上で、システムを設計・分析するための全体像を解説し、数学的表現、解析・分析手法の紹介と実践に重点を置きます。
この授業のねらいはDP1に関する知識・技法を習得することであり、システム工学の基本を理解するとともに、実際のシステムへの応用力を身につけることです。
・システムの概念を理解する
・システムを数学的にモデル化する事例を学習し、手法の種類と手順を理解する
・微分方程式の数値解法について理解する
・回帰分析、最小二乗法について理解する
・最適化について理解する
・コンピュータシミュレーションの方法を実践し理解する
成績評価は、2/3以上の出席・課題(60%)および、期末テスト(40%)の結果により評価します。演習課題については、模範解答をLMSや講義内でフィードバックします。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 講義資料はLMSに掲載しますが、必要に応じて印刷資料を作成して配布します。参考書として、次のものを薦めます。 | ||
参考文献 | 「システム工学」 | 田村 坦之(編著) | オーム社 ISBN-13: 978-4274131677 |
システムモデリングにおける数学的表現手法には、線形代数、微分方程式の知識が前提となりますので、1年次に履修した内容を復習し、理解が不十分である場合には、要点をノートにまとめた上で授業に臨んでください。
予め次回の授業範囲の講義資料に目を通し、必要があれば、要点をノートにまとめ持参して下さい。(1.5時間程度)
授業終了後は復習を兼ねて教科書や参考書の該当範囲にも目を通して、ノートに要点を追記してください。(1.5時間程度)
システム工学の各種手法ではコンピュータを用いるので,CL教室におけるコンピュータ実習を数回実施します。また、ノートパソコン、タブレット、スマートフォンなどインターネットに接続可能なデバイスを持っている学生は講義に持ち込むことを推奨します。
回 | 授業内容 |
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第1回 | イントロダクション ~システムとは何か? |
第2回 | システムの表現方法、分析手法 |
第3回 | データ利活用、モデリングの表現方法、分析手法 |
第4回 | 数学モデル(1):微分方程式によるモデリング、ラプラス変換、伝達関数 |
第5回 | 数学モデル(2):微分方程式の数値解法:オイラー法、ルンゲクッタ法 |
第6回 | 数学モデル(3):統計学の基礎 |
第7回 | 数学モデル(4):回帰分析、重回帰分析、最小二乗法 |
第8回 | コンピュータ実習(1):ツールの説明 表計算ソフト (Excel, Google Spreadsheet) |
第9回 | コンピュータ実習(2):ツールの説明 Python言語 (Google Colaboratory) |
第10回 | コンピュータ実習(3):微分方程式の数値解法 |
第11回 | コンピュータ実習(4):回帰分析 |
第12回 | コンピュータ実習(5):最適化 |
第13回 | データサイエンスへの応用・機械学習の基礎 |
第14回 | データサイエンスへの応用・高度な機械学習アルゴリズム、手法 |
第15回 | 全体のまとめ、討議、期末テスト |