航空宇宙自動制御1
担当者米田 洋
学年・開講期3年次 前期  [理工学部 航空宇宙工学科]
科目の種類専門基礎
区分・単位選必 2単位
科目ナンバー2C202

授業の概要(ねらい)

フィードバック制御の基本的考え方を理解し、制御対象システムの表現法(微分方程式や伝達関数)や応答解析法(定常特性等)を学びます。また、基本的な制御技術であるPID(比例+積分+微分)制御についての特徴と設計手法を学びます。さらに、制御系解析・設計用ソフトウェアを用いたプログラミング実習も行ないます。
この授業では、DP1に関する基礎的知識を習得します。

授業の到達目標

・制御対象システムを伝達関数によりモデル化できる
・制御対象システムを時間応答により解析できる
・フィードバック制御の設計手法を理解できる
・MATLABおよびSimulinkの基本的使い方を習得する

成績評価の方法および基準

授業では、説明ののち適宜演習問題を出し、受講者はその答案の提出が必要です。授業への質問や要望があれば答案と共に提出してください。演習問題は授業の後半で説明などフィードバックもして、回収して受講者の反応や理解度を把握して、授業を進めます。
評価では、期末試験(80%)に重点を置くとともに、授業中に出した問題の答案内容(10%)や実習等のレポート内容(10%)を加味します。期末試験は、授業中の問題をしっかりやっていればできます。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書はじめての制御工学佐藤 和也, 平元 和彦, 平田 研二講談社
ISBN 978-4-06-155791-8
参考文献絵ときでわかる機械制御宇津木 諭オーム社
ISBN4-274-20287-9
参考文献制御工学の考え方木村 英紀講談社ブルーバックス
ISBN 978-4062573962
参考文献MATLAB/Simulinkによるわかりやすい制御工学川田 昌克森北出版
ISBN 978-4627917217

準備学修の内容

微分や積分、複素数の基礎を理解していることが授業内容の理解に必要であり、理解不十分な場合はこれらの分野の勉強をしておいてください。
予習:次回の授業で学習する範囲の教科書を通読し、分からない箇所や疑問点は参考書やウェブサイト等で事前に調べて、ノートにまとめてきて下さい(1.5時間程度)
復習:宿題の演習問題にしっかり取り組んでください。授業の復習を行い、また課題演習のレポートを作成して、理解度を深めて下さい(1.5時間程度)

その他履修上の注意事項

講義は、明示的に書かれていない部分でも適宜MATLABを使って実習します。
講義内容は、進捗状況に応じて変更する場合があります。

授業内容

授業内容
第1回イントロ、自動制御の概要
第2回運動と微分方程式、微分方程式と制御工学のつながり
第3回システムの数学モデル
第4回ラプラス変換、伝達関数、ブロック線図
第5回基本関数のラプラス変換、逆ラプラス変換、インパルス応答、ステップ応答
第6回MATLABの使い方(実習)
第7回MATLAB Simulinkの使い方(実習)
第8回伝達関数の時間応答解析(過渡特性と定常特性)、1次遅れ系
第9回2次遅れ系、応答と極の関係
第10回システムの安定性、安定性の条件、定常特性、フィードバック/フィードフォワード制御
第11回フィードバック/フィードフォワード制御系の設計
第12回PID制御(MATLAB実習を含む)
第13回PIDパラメータと極
第14回航空機のモデルを使ってのPID制御実習(MATLAB実習)
第15回テスト、まとめ