毒性学
担当者鈴木 俊英
学年・開講期3年次 前期  [理工学部 バイオサイエンス学科]
科目の種類専門
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー5L362

授業の概要(ねらい)

授業は主にパワーポイントを用いて進め、適宜演習問題を行います。
まず、有害性化学物質による健康被害の実例を概説し、化学物質の毒性試験法とヒトに対する安全評価について学びます。次いで化学物質の吸収、分布、代謝、排泄の基本過程を学んだ後に各論に移り、重金属、農薬、環境汚染物質、工業用薬品、自然毒、内分泌攪乱物質、化学発癌物質、乱用薬物など、代表的な有害性化学物質の毒作用について学びます。
この授業では、学位授与の方針(ディプロマポリシー)DP2、DP3に関する知識、技能、態度を修得する。

授業の到達目標

・我が国で発生した毒物混入事件、公害病、および薬害事件を概説できる。(知識・理解)
・毒性試験法を列挙し、その内容を説明できる。(知識・理解)
・化学物質の安全性評価法を列挙し、その内容を説明できる。(知識・理解)
・化学物質の代謝反応について概説できる。(知識・理解)
・化学物質による発がん機構を概説できる。(知識・理解)
・代表的な化学物質の毒作用と疾患との関連を説明できる。(知識・理解)
・代表的な乱用薬物を列挙し、その作用を説明できる。(知識・理解)
・化学物質の法規制について概説できる。(知識・理解)

成績評価の方法および基準

定期試験(100%)の結果により評価します。試験の解答例・解説はLMSにアップします。
定期試験の受験資格として2/3以上の出席が必要となります。また、原則として再試験は行いません。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書特になし
講義プリントを配布する
参考文献新版トキシコロジー日本トキシコロジー学会(編)朝倉書店 ISBN978-4-254-34025-9
参考文献薬物代謝学加藤、横井、山添(編)東京化学同人 ISBN978-4-8079-0711-3
参考文献毒の科学舟山信次ナツメ社 ISBN978-4-8163-5409-0
参考文献毒と薬鈴木勉(監)新星出版社 ISBN978-4-405-10805-9

準備学修の内容

LMSに掲載される次回の講義プリントの内容を予習し、専門用語の意味などを理解しておくこと。(1時間)
講義中の疑問点をまとめ、講義資料、参考資料などを利用して次回の講義までに解決しておくこと。また、講義資料の確認問題、LMSに配信される確認問題を解き知識の定着を図ること。(2時間)

その他履修上の注意事項

授業内容

授業内容
第1回毒とは何か?基本知識とその分類
第2回毒と人間の歴史
第3回化学兵器、毒物混入事件、公害事件および薬害事例
第4回化学物質の毒性試験法と安全性評価法
第5回化学物質の体内動態(吸収、分布、代謝、排泄の基本過程)
第6回化学物質による発がん
第7回無機化学物質の毒作用(カドミウム、鉛、水銀、ヒ素など)
第8回有機化学物質の毒作用(PCB、ダイオキシン類、農薬など)
第9回自然毒の毒作用(動物性自然毒、植物性自然毒)
第10回有害ガス、病原性微生物の毒
第11回毒の有効利用
第12回化学物質による中毒事故と処置
第13回乱用薬物(麻薬、覚醒剤、大麻、幻覚剤、向精神薬)
第14回化学物質の法規制
第15回テスト、まとめ