スポーツ経営管理学
担当者鈴木 知幸
学年・開講期3年次 前期  [医療技術学部 柔道整復学科]
科目の種類基礎分野
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー7A212

授業の概要(ねらい)

日本のスポーツ振興を構成する、学校体育、地域スポーツ、競技スポーツ、商業スポーツの各分野が、どのような経緯と現状にあるかを学び、その社会的装置である、学校運動部、総合型地域スポーツクラブ、各種競技団体、民間スポーツクラブ、スポーツNPO、プロスポーツ等が果たしている機能、役割、課題等について理解します。その結果、スポーツを通して豊かな人間性・倫理性を有し、コミュニケーションスキルを活用した人間関係を体得します。さらに、最近の国が進めるスポーツ産業化と、延期となった東京五輪・パラリンピックの問題等を通じて、日本のスポーツ政策論を修得していきます。なお、この授業ではDP1に関する知識・技能を修得します。

授業の到達目標

我が国の体育・スポーツ振興に関する現行制度や行政施策、及び、体育・スポーツ関係組織の活動状況等を理解し、2017年に策定された「第2期スポーツ基本計画」による日本のスポーツ環境を豊かにマネージメントするための知識と能力を身につけることを目指します。また、今夏に開催予定の東京五輪・パラリンピック大会に関する状況と課題を理解することを目指します。

成績評価の方法および基準

 2/3以上授業に出席し、かつ授業内テスト(記述式、配布資料持込み可)の評点が60%以上を合格とします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 特定のテキストは使用せず、毎回、自作のプリントを配布します。
 授業内容は、パワーポイントを中心に進めます。
参考文献標準テキスト「スポーツ法学」第2版日本スポーツ法学会 監修(鈴木 共著)エイデル研究所
参考文献現代スポーツ評論(スポーツ団体のガバナンスをめぐって)友添秀則 責任編集(鈴木 共著)創文企画
参考文献教養としての体育原理友添・岡出 編(鈴木 共著)大修館書店

準備学修の内容

 当該科目は社会学の分野であるため、社会的動向によって授業計画の順序を変更する場合があります。

その他履修上の注意事項

国や地方自治体、スポーツ関係団体から発信される方針、施策、答申、通知等を検索することが必要です。加えて、インテグリティ(体罰・暴力、事件・事故等)、競技団体等のガバナンス問題など、スポーツに関する様々な動向を、報道や行政機関のHP等で確認してください。

授業内容

授業内容
第1回オリエンテーション
(当該科目の意義と重要性、授業の進め方等の説明)
第2回地域におけるスポーツ振興方策と行政のかかわり            Ⅰ-8-①
(審議会等の各種答申・具申、スポーツ基本法、第二期スポーツ基本計画等)
第3回総合型地域スポーツクラブの必要性と社会的意義           Ⅰ-8-②
(クラブ育成による社会的効果、クラブ必要性の行政目的、クラブ設置状況や経営・管理状況等)
第4回地域におけるスポーツクラブとしての「スポーツ少年団」         Ⅰ-8-③
(スポーツ少年団の現状と課題、子どものスポーツ環境、トップアスリートの好循環等)
第5回総合型地域スポーツクラブの育成と運営               Ⅱ-4-①
(広域スポーツセンターの役割、クラブ支援の助成制度、クラブ創設のポイント等)
第6回スポーツ組織のマネージメントと事業のマーケティング          Ⅱ-4-②
(事業の企画・運営・管理の考え方と評価、大学スポーツ協会、スポーツの産業化政策等)
第7回スポーツ事業のプロモーション                    Ⅱ-4-③
(延期された東京五輪・パラリンピックの意義と成功課題、国民体育大会の実績と未来像等)
第8回スポーツ界におけるインテグリティ問題と対策
(スポーツ庁のガバナンスコード、体罰・暴力・ハラスメント問題、ドーピング対策等)
第9回スポーツ経営におけるリスクマネージメント
(スポーツ事故の発生状況と予防対策、関係法令の理解、事故判例と教訓等)
第10回学校運動部活動に関する施策の変遷と今後の方向性               
(スポーツ庁のガイドライン、外部指導員制度の普及状況と課題、中・高体連大会の在り方等)
第11回体育・スポーツ活動場所の条件整備
(学校施設開放事業、公共施設のアウトソーシング、指定管理者制度、PFI等)
第12回体育・スポーツを支えるシステムと課題
(スポーツNPOの役割、ボランティアの育成、CF等の寄付支援制度の活用等)
第13回スポーツ関係団体の役割と課題
(JSPO、JOC、JSC、UNIVAS、中高体連、NF、プロスポーツ組織等)
第14回授業内テスト
第15回テスト解答と評価、総括的講義