生涯学習論
担当者生島 美和教員紹介
学年・開講期2年次 後期  [資格科目]
科目の種類総合基礎
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー0D121

授業の概要(ねらい)

 生涯学習とは、人間の障害を通じて、学校・家庭・社会で行われる学習活動です。この授業では、今日展開されている生涯学習の理論と政策、実践について、特に社会教育の立場から概説し、基本的な理解を図ることを目的とします。ここではわが国のみならず、世界においても目を向け、持続可能な社会に向けた人々の営み・学びを捉えていくことになります、
 また地域社会において身近な生涯学習・社会教育活動の場でもある社会教育施設の施策や機能に目を向けながら、それらの社会的使命と実践、およびそこで行われている人々の生涯学習についての理解を深めます。本授業を通じて、社会教育専門職や地域における社会教育・生涯学習の指導者・学びを通じた地域社会運営のリーダーとして求められる生涯学習・社会教育の基本的知識を修得することを目指します。

授業の到達目標

この授業を履修した学生が、生涯学習・社会教育に関する以下の「知識・理解」や「技能」を習得することを目指します。
(1)生涯学習及び社会教育の本質と意義を理解し、適切に説明できる。(知識・理解)
(2)国内外の生涯学習・社会教育に関する制度や行政、施策について理解している。(知識・理解)
(3)持続可能な社会と生涯学習・社会教育の関係について理解し、それをふまえた現代的課題を列挙することができる。(知識・理解)
(4)各種の社会教育施設における生涯学習の活動やそれを理解する取り組みについて理解し、評価することができる。(技能)
(5)社会において行われている地域づくりや人々の関係づくり・自治活動と生涯学習のダイナミズムを捉えたり、それらの取組みついて調べ、評価することができる。(技能)

成績評価の方法および基準

【基準】
期末試験のほかに、授業に対するコメントから授業への主体的な参加の度合い、知識の習得と理解の度合い、汎用性技能(論理的思考力、文章表現力)のそれぞれの項目について判定し、その合計点を用いて授業の到達目標への達成度と反騰します。その基準は次の通りです。
1)生涯学習・社会教育の理論と現代的課題について適格に説明できる。
2)生涯学習・社会教育の専門的用語について的確に説明できる。
3)授業での技術応答に積極的に対応している。
【方法】
試験60%、授業へのコメント20%、授業への主体的参加の度合い(質疑応答を含む)20%

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書指定しない
参考文献<つながり>の社会教育・生涯学習手打明敏・上田孝典東洋館出版社

準備学修の内容

授業時に触れた事柄だけでなく、関連するテーマなどについて、文献や情報を収集してみてください。
平時から新聞やニュース、自治体の広報などを見るようにしてください。また教育・学習をめぐる話題や議論について関心を持ち、自分なりの考えを持てるようにしてください。
また、専門的知識の習得はもちろんのこと、自ら生涯学習者(生涯学習の主体)となるよう意識を向けられることを期待しています。積極的参加の姿勢を持ち臨んでください。

その他履修上の注意事項

授業内容

授業内容
第1回【オリエンテーション】
授業の進め方、生涯学習の考え方についての導入
第2回【人間形成と環境・文化】
人間形成における教育・文化・社会の関係
第3回【成人の学習の教育原理】
成人の学習論について
第4回【国際社会における生涯学習論①】
国際社会の中での生涯学習論の展開について、特に識字教育について
第5回【国際社会における生涯学習論②】
ユネスコなどでの生涯学習論の展開
第6回【戦前・戦後の社会教育】
戦前の社会教育の動向と戦後の社会教育の考え方について
第7回【社会教育法の考え方】
社会教育法及び法制下の社会教育体制について
第8回【自治体における社会教育・生涯学習支援】
教育委員会の役割、社会教育主事の配置について
第9回【社会教育施設の動向】
社会教育施設の概念及び運営・指定管理者制度について
第10回【公民館における生涯学習】
公民館制度の動向及び多様な公民館活動について
第11回【図書館における生涯学習】
図書館活動の動向および課題解決型図書館について
第12回【博物館における生涯学習】
利用者から見た博物館の分類および地域博物館の活動について
第13回【海外における生涯学習と地域づくり】
ESD(持続可能開発のための教育)・CLC(地域学習センター)などの動向について
第14回【生涯スポーツ】
誰もが気軽にスポーツが楽しめ健康増進を図ることができるための支援について
第15回【まとめ・振り返り】
生涯学習社会の課題と展望を考える