担当者 | 平本 隆 | |
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学年・開講期 | 1年次 後期 [総合理工学専攻 博士前期課程(修士課程)] | |
科目の種類 | 専門 | |
区分・単位 | 選択 2単位 | |
科目ナンバー |
回転翼機の典型的な概念設計の進め方に沿って、各自で選んだ規模のヘリコプターを設計します。
設計の手順は授業内容で示す順序に従って、形態設定から基本的な性能推算まで実施します。これらを実施することを通じて、飛行原理を解析的に考えること、ローターの空気力学、飛行力学を数値的に理解します。
この講義では、DP2に関する設計における問題解決の手法を修得します。
ヘリコプターの概念設計を実施し、以下のことを獲得する。
①ヘリコプターの飛行原理とローターに関する空気力学を解析的に理解し、説明できる
②ヘリコプター設計の基礎プロセスを通じて重要な設計要素の設計根拠を説明できる
③ヘリコプターの飛行特性、性能の算出方法を修得する
設計の進捗に沿って提出する設計レポートを内容80%、設計結果のプレゼンテーションおよび討議内容20%)で評価する。
設計レポートは、設計ステップ毎に提出を求める。それらはチェックした後、返却するので、次のステップに生かす。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 教科書は特に指定しない。概念設計に必要な資料等は、講義において配布する。 | ||
参考文献 | ヘリコプタ、ISBN 978-4902151312 | 日本航空技術協会 | 日本航空技術協会 |
参考文献 | ヘリコプタ入門、ISBN 978-4130610797 | 加藤寛一郎、今永勇生 | 東京大学出版会 |
参考文献 | Principles of Helicopter Flight、2nd ed.、ISBN 978-1560276494 | W.J.Wagtendonk | Aviation Supplies and Academics, Inc. |
講義では、自分で設定した仕様に基づくヘリコプターの概念設計を行います。講義は順をおって進めますが、設計作業を先行させることも可能ですので、作業進捗によっては、講義形式や内容を変更します。
講義は、学部において「ヘリコプター工学概論」を履修しておくことを前提と奨します。未履修の場合は、ヘリコプターの概要を把握するために、鈴木英夫「図解 ヘリコプター」(講談社ブルーバックス)、坪田敦史「ヘリコプターの最新知識」(サイエンス・アイ新書)などの読み物を読んでおくことは薦めます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 設計のプロセス:ヘリコプターを含む航空機の開発手順について理解する |
第2回 | ヘリコプターの設計:設計全般計画、設計する機体規模を設定する |
第3回 | メイン・ローター設計(1):運動量理論と翼素理論について学ぶ |
第4回 | メイン・ローター設計(2):前回講義内容を用いて、メイン・ローター寸法、翼型を設定する |
第5回 | パワー概算(1):ヘリコプターのパワーについて学ぶ |
第6回 | パワー概算(2):必要パワーを推算し、設計したメイン・ローターの成立性を確認する |
第7回 | 降着装置:降着装置について学び、適切な様式、構成を選定する |
第8回 | 機体諸元のまとめ:これまでの成果のまとめと確認 |
第9回 | テール・ローター設計:テール・ローター寸法を設定する |
第10回 | パワー概算見直し(1):これまでの設定条件から機体重量を推算する |
第11回 | パワー概算見直し(2):推算された機体重量とローターパワーを比較して成立性を確認する 要すれば、設定値を見直す |
第12回 | エンジン選定:既存のデータから必要な出力・性能を有するエンジンを選定する |
第13回 | 基本性能確認:速度、航続距離等の基本的な性能を計算し、要求値と比較する |
第14回 | 機体形状(三面図)まとめ:設計結果を機体三面図、性能表にまとめる |
第15回 | 設計結果発表:各自が設計したヘリコプターについてプレゼンテーションを行う |