担当者 | 飽本 一裕 | |
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学年・開講期 | 1年次 前期 [総合理工学専攻 博士前期課程(修士課程)] | |
科目の種類 | 専門 | |
区分・単位 | 選択 2単位 | |
科目ナンバー |
本講義では、環境システムの中でも主として企業・役所・学校における設備の省エネルギーと福島の放射能問題との現状を調査し解決策を論じます。前者は地球温暖化問題に対し、二酸化炭素等の温室効果ガス排出量の抑制を介して寄与できます。後者では、原子力発電や核燃料サイクル、放射能等について学習した後、避難住民の帰還可能性を探るため放射能、特に大気中放射線量率の動態をプロジェクト演習(PBL)形式で調査し報告します。環境情報の分析には統計学的手法が重要なので、それらについても復習します。さらに、プロジェクト演習として教員が指定する、福島県内の自治体の線量率を学生自らが主体的に詳細に調査分析し、それらの時空依存性を把握し、効率的にグラフ表示し、報告書にまとめ、プレゼンテーションします。例えば、季節依存性等も確認します。最終的には、回帰分析を行い、線量率の経時変化を近似曲線で表し、異常性があれば調査して説明すると共に将来の線量率を予測してもらいます。本科目はディプロマポリシー3に対応します。
本講義では、地球環境の改善に資するため、主として企業・役所・学校における設備の省エネルギーと福島の放射能問題との現状を学び、解決策を調査します。前者は地球温暖化問題に対し、二酸化炭素排出量の抑制を介して寄与できます。後者では、原子力発電や核燃料サイクル、放射能について学習した後、避難住民の未帰還地区への帰還可能性を探るため,放射能、特に大気中放射線量率の動態をプロジェクト演習形式で調査し、線量率の異常性や将来の予測についても考察し、レポート、及びプレゼンテーション形式で報告してもらうことが目標です。
授業中のディスカッション等への寄与(10%)、レポート(60%)とプレゼン内容(30%)によります。省エネ関連と福島関連のテーマを1題ないし2題選んで、調査し、発表してもらいます。1題よりも2題選んだ方が評価は高まります。しかし、ネットで情報を検索し、コピペした程度では単位はありません。自分なりに統計学等を駆使して分析し、考察したユニークな結果を適切に盛り込む必要があります。レポートの進捗状況を教員ができるだけヒヤリングしながら学生へフィードバックします。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 配布資料 | ||
参考文献 |
本授業では統計学を重視しますので、できるだけ統計学を事前に復習して授業に臨んで下さい。
また、統計学を学んでいない人は、関連授業の同時受講を勧めます。最終日に、学習成果をレポートと口頭で報告して戴きます。各授業の予習・復習には3時間かけることを目安にして下さい。
環境情報学の先端的な内容と統計学の基礎を学び、それらを利用して自分自身で省エネの推進状況、及び放射能の汚染状況、異常性、将来の線量率予測等を調査後に分析し、結果をレポートやスライドとしてまとめ、最終日に提出ないし発表して戴きます。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 地球環境の現状と温暖化問題 |
第2回 | エネルギー問題(枯渇性エネルギーと再生可能エネルギー) |
第3回 | 環境情報の統計学的分析法1(正規分布、標準偏差、誤差解析) |
第4回 | 環境情報の統計学的分析法2(相関、偏相関、t検定) |
第5回 | 省エネルギー工学1(企業等での省エネルギー手法の事例分析) |
第6回 | 省エネルギー工学2(役所等での省エネルギー手法の事例分析) |
第7回 | 省エネルギー工学3(学校等での省エネルギー手法の事例分析) |
第8回 | 原発と放射能、チェルノブイリ原発事故と東京電力福島第一原子力発電所事故 |
第9回 | 日本国内の放射能汚染の状況 |
第10回 | 風による表面土壌の舞い上がりと2次放射能汚染 |
第11回 | 福島の放射能汚染の調査実習1(実習プロセスの確認) |
第12回 | 福島の放射能汚染の調査実習2(対象地点の確認とデータ収集) |
第13回 | 福島の放射能汚染の調査実習3(データ解析開始) |
第14回 | 福島の放射能汚染の調査実習4(データ解析修了と考察) |
第15回 | 福島の放射能汚染の調査実習5(レポート点検)およびプレゼンによる成果報告会とディスカッション |