担当者 | 内野 茂夫 | |
---|---|---|
学年・開講期 | 2年次 後期 [理工学部 バイオサイエンス学科] | |
科目の種類 | 専門 | |
区分・単位 | 選択 2単位 | |
科目ナンバー | 5J250 |
神経系では脳を構成する細胞と機能、内分泌系ではホルモンの役割、免疫系では細胞免疫と液性免疫、また、抗体についてその機能と産生機構について学習します。授業は、演習問題を取り入れ理解度を確認しながら進めます。この講義ではDP1およびDP2に関する知識の習得ならびに総合的思考力の養成を行います。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において創薬研究に携わっており、授業では、基礎研究からの創薬シーズを薬の開発につなげる応用研究の実例を紹介するとともに、基礎知識の実践的活用への思考を学びます。
「動物生理学」とは生命現象を個体の側面から理解する学問です。本授業では、個体の恒常性(ホメオスタシス)の維持機能として重要な、神経系、内分泌系、免疫系を中心に、それらの相互の連携からなる生命現象を理解することを到達目標とします。学生は、各講義で解説した専門用語について内容を記述できる。また、それらの知識を総合し、各講義で行う演習問題を解くことができる。
定期試験の成績で評価します。6割以上の得点を「可」とします。定期試験は出席率によらず受けられますが、出席率が6割未満(9講未満)の学生には再試験を受ける資格を与えません。試験終了後、試験の解答について解説します。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
---|---|---|---|
教科書 | 教科書は定めません。配布するプリントを使用します。 | ||
参考文献 | 『理系総合のための生命科学(第5版)』(ISBN 978-4-7581-2102-6) | 東京大学生命科学教科書編集委員会篇 | 羊土社 |
参考文献 | 『基礎から学ぶ生物学・細胞生物学(第3版)』(ISBN 978-4-7581-2065-4)(細胞生物学の教科書) | 和田勝/著、高田耕司/編集 | 羊土社 |
参考文献 | 『免疫学の基本がわかる事典』(ISBN 978-4-7916-1939-9) | 鈴木隆二/著 | 西東社 |
参考文献 | 『脳の事典』(ISBN 978-4-415-30999-6) | 坂井建雄、久光正監修 | 成美堂出版 |
1年前期の基礎生物学、1年後期の細胞生物学、2年前期の生化学、機能生物学を履修した学生は事前に復習しておいて下さい。予習学習として1時間程度。次回講義内容をLMSに掲載します。全体に目を通し理解できなかった専門用語をノートにまとめておいてください。復習として1時間程度。LMSとプリントを中心に、特に予習時に理解できなかった専門用語を復習し、理解できたかどうかノートにまとめておいてください。また、講義中に行った演習問題(LMSに掲載)も復習してください。理解できなかった専門用語は、再度LMSで講義内容を復習する、教員に質問するなど各自の対応が必要になります。
教科書は定めません。配布するプリントを使用します。各授業終了後、LMSに授業内容を掲載します。
3年前期の動物生理学実験の履修を希望する学生、また、卒業研究において動物系研究室を希望する学生には、履修を強く薦めます。
回 | 授業内容 |
---|---|
第1回 | 動物生理学入門:生物学、細胞生物学の復習 本講座の基盤となる恒常性の維持機構に関する概略を学習します。 |
第2回 | 細胞の構造と機能:細胞小器官、エネルギー代謝 細胞生物学や生化学で学習した基本事項を復習します。 |
第3回 | 遺伝情報の発現:転写と翻訳 細胞生物学や生化学で学習した基本事項を復習します。 |
第4回 | 神経系1:神経細胞の種類と機能 神経細胞とグリア細胞の細胞構造と機能について、最新の研究データに基づいて学習します。 |
第5回 | 神経系2:感覚、運動機能 体性感覚と特殊感覚(聴覚、視覚)、運動の指令を伝える脳の階層構造について学習します。 |
第6回 | 演習とまとめ: 第1回〜第5回までの講義内容について、演習問題を解きながら復習します。 |
第7回 | 神経系3:高次脳機能(記憶・学習、認知、情動) 海馬における記憶・学習の分子メカニズム、大脳辺縁系を中心とした情動の表出システムを学習します。 |
第8回 | 生体リズム:体温調節と睡眠調節 体温や睡眠を調節する分子メカニズムについて学習します。 |
第9回 | 内分泌系:ホルモンの種類と機能 ホルモンの機能や分泌調節のメカニズムについて学習します。 |
第10回 | 演習とまとめ: 第1回〜第9回までの講義内容について、演習問題を解きながら復習します。 |
第11回 | 免疫系1:免疫系細胞の種類と機能 物理的、化学的、生物学的生態防御機構について学習します。 |
第12回 | 免疫系2:生態防御機構(自然免疫と獲得免疫) 自然免疫と獲得免疫について、関わる細胞や分子からその違いや機能的意義について学習します。 |
第13回 | 免疫系3:細胞生免疫と液性免疫 獲得免疫についてより深く学習する。また、アレルギーや免疫寛容についても学習します。 |
第14回 | 動物生理学と生命科学 脳神経系や免疫系の最新のトッピクスを紹介します。例:がんの免疫療法や遺伝子改変技術を用いた病態モデルマウスなど。 |
第15回 | 試験とまとめ: 試験とその解説講義を行います。 |