哲学
担当者金成 祐人
学年・開講期1年次 後期  [総合基礎科目]
科目の種類総合基礎
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー0B131

授業の概要(ねらい)

 「世界は有限か無限か」「世界に目的や意味はあるのか」「人間の世界と動物の世界は同じなのか」等々、あなたが考えたことがあるかもしれない世界に関する問いは、哲学者が考えてきた問いでもあります。本講義では、古くから哲学上の根本問題として扱われてきた「世界」もしくは「自然」をキーワードとして、哲学の歴史に触れながら自分で哲学する仕方を学びます。「世界」ないし「自然」という人間が拠って立つ地盤について考えることを通して、みなさんがあたりまえと思っていたことを問いなおし、これまでよりも深く、別の可能性も考えることができるようにしましょう。
 この授業は主に講義形式ですが、教員からの一方的な情報伝達ではなく、ディスカッションの時間を設けると共に、希望者によるプレゼンテーションを行います。
 なお、この授業は、総合基礎科目の学修目標2、3に関連します。

授業の到達目標

・学生は、講義で取り上げる哲学者の思想内容を理解し、自分の言葉で説明できる。(知識・理解)
・学生は、論理的・批判的に思考できる。(技能)
・学生は、批判的読解ができる。(技能)
・学生は、プレゼンテーションができる。(技能)

成績評価の方法および基準

・定期試験:80%、講義への積極的な参加(意見を言う、テクストを読む、発表、総括):20%
・毎回の講義にある考察の時間でフィードバックを行います。また、発表についてフィードバックを行います。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書LMS 上で講義プリントを配布します。
参考文献『よくわかる哲学・思想』納富信留/檜垣立哉/柏端達也編ミネルヴァ書房、2019年
ISBN: 978-4623084104
参考文献『哲学の歴史』全12巻+別巻中央公論新社、2008年
参考文献『方法序説』ルネ・デカルト 山田弘明訳ちくま学芸文庫、2010年
ISBN: 978-4480093066
参考文献『なぜ世界は存在しないのか』マルクス・ガブリエル 清水一浩訳講談社、2018年
ISBN: 978-4062586702
参考文献The Stanford Encyclopedia of PhilosophyCenter for the Study of Language and Information, Stanford Universityhttps://plato.stanford.edu/

準備学修の内容

・第2〜11回:毎回の講義の教材は、前もってLMSに掲載されます。その回の講義内容にある問い(例:世界は有限か無限か)について考え(30分)、LMSの教材を使って予習をして講義に臨んでください(30分)。また、事後学修として、試験に向けて講義内容を要約してください(120分)。
・第12・13回:発表希望者は発表準備をしてください(180分)。
・第14回:総括希望者は担当する回の講義内容を要約し、短い考察を用意してください(180分)。

その他履修上の注意事項

・後期の「倫理学」とあわせて受講することが望ましいですが、必須条件ではありません。
・本講義では、LMS で資料を配付し、アンケート機能等を使用します。

授業内容

授業内容
第1回イントロダクション(哲学とは何か)
第2回デカルト(世界の内で確実に存在するものはあるのか)
第3回ライプニッツ(この世界以外に可能な世界はあるのか)
第4回バークリー(世界の内にあるものは知覚されなくとも存在するのか)
第5回カント(世界は有限か無限か)
第6回ショーペンハウアー(世界に目的や意味はあるのか)
第7回フッサール(心は世界にどうつながっているのか)
第8回ハイデガー①(人間と世界はどのような関係にあるのか)
第9回アーレント(世界が維持されていくために何が必要か)
第10回ハイデガー②(人間の世界と動物の世界は同じなのか)
第11回現代の世界論(世界は存在するのかしないのか)
第12回プレゼンテーション①
第13回プレゼンテーション②・総括について
第14回総括
第15回試験とまとめ