行動神経学
担当者平澤 孝枝
学年・開講期3年次 前期  [理工学部 バイオサイエンス学科]
科目の種類専門
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー5J352

授業の概要(ねらい)

この講義はDP1, DP3, DP4に該当します。本講義は対話を主とする授業です。授業の半分がグループ学習になります。講義は「心」とは何か?ヒトと動物の「心」の違いは何か?を自らが問う授業になります。講義では多様な動物の生命現象の解説とそれら動物体内で営まれる普遍的な分子機構について概説し、また、授業に「哲学対話」を取り入れ、他人の考えの理解、表現方法を体験することで物事を深く考えることを学びます。動物は無意味に動いている訳ではありません。その行動には意味があり、それぞれの生息環境に適応し進化して高度に多様化しています。そして、それを支えているのは多くの場合普遍的な生理機構です。行動発現の神経的基盤を理解するのに重要と思われる様々な動物の行動を話題として取り上げ、各自が自ら考え、互いに対話し、自らの答えを文章や言葉に表現するということを15回の講義で学んでもらいます。4回のクールで1)問い決め、2)哲学対話、3)講義、4)レポート提出を繰り返していきます。最終回は自由テーマで対話をしていく予定です。各クールで専門的なエビデンスに関する概説を講義回としておこないます。

授業の到達目標

学生は動物の行動の意味を理解し、制御機構との関連性を理解することを目標にします。
「哲学対話」を通して自発的に調べ、それらを人に伝え、議論を深める事でさらに理解を深めることを目標とします。

成績評価の方法および基準

各クールごとにレポートを提出してもらいます。評価は、合計4回のレポートと自己評価レポートにより評価します。(各回20%、レポート課題に対して対話の内容を含めて考えた事、各自が深く調べられているかが評価に加味されます。)全体点の60%以上を合格とします。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書教科書はありません。必要に応じてプリントを配布します。
参考文献

準備学修の内容

動物系の科目を履修しておくこと、理解していることが必要です。上記科目を履修しておくことを強く勧めます。この講義は4つのクールごとにレポートを提出し、合計5回のレポートにて評価します。対話が主となる授業なので、欠席した場合は話題についていけない時があります。その場合はLMSで復習しましょう。準備学習は1時間半~2時間です。

その他履修上の注意事項

レポートは書き方やもう少し深く考えた方が良い点などを書き加えて返却するので次のレポートの参考にしてください。

授業内容

授業内容
第1回動物に心はあるのか?
第2回問いづくりの仕方~哲学対話について~
第3回哲学対話~ロボットとの恋愛は可能か?~
第4回講義ー繁殖行動
第5回働くとは?童話から見える労働
第6回哲学対話~働くとは?~
第7回講義ー働く動物~ミツバチの脳機構~
第8回特別講義
第9回共感性とは?~落語とおもしろ動画から見える「笑い」の違い~
第10回哲学対話「私たちは絵を見る時何を見ているのか?」
第11回講義ーミラーニューロン
第12回自由テーマの抽出
第13回哲学対話1
第14回哲学対話2
第15回レポート提出・振り返り