人工知能
担当者山根 健教員紹介
学年・開講期3年次 後期  [理工学部 情報電子工学科]
科目の種類専門
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー3B324

授業の概要(ねらい)

人工知能(Artificial Intelligence、AI)を新しい視点で概観し、その技術について学びます。また、AIの未解決問題について理解を深めます。さらに、我々人間とAI、社会とAIについて考えます。なお、本授業を対面で実施する場合、グループワークを中心にして,完全に学生主体で進みます。しかし、オンラインで実施する場合は、基本的に講義形式です。

この科目は、DP4C、DP4Mに関連します。

授業の到達目標

本授業はコンピュータ科学の応用技術であるインテリジェントシステムの理解とその知識や技術を応用する力を身につけることを目標としています。具体的には以下のことを目標とします。

学生は,

(1)人工知能(AI)とはどのようなものか説明できる
  (1-1)AI研究の歴史について説明できる
  (1-2)古典的なAIの手法について理解して、Toy problemを解くことができる
  (1-3)新しい技術についても調べて説明できる

(2)AIの未解決問題について説明できる
  (2-1)シンボルグラウンディング問題について説明できる
  (2-2)フレーム問題について説明できる
  (2-3)身体性の問題などその他の技術的、哲学的問題についても調べて説明できる

(3)人間・社会とAIの関係について考える力を身につける
  (3-1)AI研究の未来について考える力を身につける
  (3-2)AIと法律、倫理について考える力を身につける
  (3-3)我々とAIの良い関わり方について自分の意見を言えるようになる

成績評価の方法および基準

「期末試験における内容の60%以上の理解」を前提として、毎回の成果物(2点×15回)、中間試験(30点)、期末試験(40点)によって成績を評価します。なお、特別課題に取り組んだ場合はこれらに加点します。原則として、再試験は行いません。また、14回終了時に授業を5回以上欠席している場合、特別な理由がない限り期末試験の受験資格を失います。

授業中は担当教員に随時質問をすることができますし、課題に取り組む場合も担当教員と相談しながら進めることができます。それらの成果物、試験の結果などについて、学生からのアクションがあればコメントとともにフィードバックします。また、授業時間内に回答できなかった疑問や質問、コメントに対しては、LMSを利用して回答する予定です。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書2021年度も「三宅陽一郎、森川幸人、絵でわかる人工知能、サイエンス・アイ新書、ISBN978-4-7973-7026-3」を教科書として用います。この図書には技術的な内容が詳細に書かれているわけではありませんが、人工知能(AI)の分野を既存の教科書とは異なる新しい視点で眺めることができます。様々なキーワードを手がかりに、適時、資料などを用いて理解を深めていきます。また、LMS上にアップロードされたコンテンツ、配布資料などを利用します。

また、サブの教科書として、「小林一郎、人工知能の基礎、サイエンス社、ISBN978-4-7819-1217-2」を使用してください。こちらは必須ではありませんが、図表などを用いてわかりやすく説明がありますので学んだことを復習する時に役立ちます。あるいは、もう少し柔らかい本を希望する学生は、「戸内順一、新図解人工知能入門、日本理工出版会、ISBN978-4-89019-516-9」を手にしてください。この図書は理工系ではない人にも読みやすいのではないかと思います。

さらに勉強したい学生に対しては、「谷口忠大、イラストで学ぶ人工知能概論、講談社、ISBN978-4-06-153823-8」、脳とAIの関連について「甘利俊一、脳・心・人工知能、講談社、ISBN978-4-06-257968-1」、AIの未解決問題について「星野力、ロボットにつけるクスリ、アスキー出版局(絶版のためAmazonなどで中古で入手してください)」などを参考図書として挙げておきます。その他の図書についてはLMS上で紹介します。
参考文献

準備学修の内容

第1回はガイダンスを行いますので、必ずシラバスと教科書「絵でわかる人工知能」(p.8-30)を読んできてください。

第2回以降では、まず、教科書において次回のテーマに関する章を読んで予習をします。ここで不明な専門用語や手法については、他の文献で十分に調べて理解しておきましょう。つぎに、授業の後半に次回のテーマに関する宿題が出題されますので、次の授業までに必ず取り組んで授業に臨んでください。ここで不明な点があれば次の授業までに担当教員に相談するようにしましょう。最後に、授業後に成果物を提出して、再度、教科書を読んで復習します。新たに調べる必要が出てきたら積極的に調べて理解を深めましょう。1回分の目安としては、予習1.5時間、授業1.5時間、復習1.5時間です。

また、LMS上には特別課題(任意課題)を出題します。やる気のある学生はそれらにも取り組んで、レポートの形でLMSに提出してください。試験や課題の結果はできる限り全てLMSの成績表から確認できるようにしますので、確認後、フィードバックの詳細やその後の対応について相談が必要な場合は個別に担当教員に問い合わせてください。

その他履修上の注意事項

対面で授業を実施する場合、各回の授業内容はグループワークの進捗や理解度などから前後することがあります。また、本授業は、教員が板書したりスライドを見せながら展開するようなパッシブ方式ではありません。授業までに学生自身が準備してきたことに基づいて、学生同士で議論しながら学んでいくアクティヴ方式を採用します。授業内外において積極的に活動することを期待します。

オンラインで授業を実施する場合、LMSにアップロードされているコンテンツを利用しながら受講してもらいます。詳細については、第1回の授業において説明をしますので、よく聞いて把握してください。

授業を休んだ場合は必ずそれを補う行動を取ってください。例えば、グループワークの内容、次回のテーマおよび宿題について友人や教員に確認してください。必要であれば自主的に課題に取り組んで、レポートの形で提出してください。なお、本授業では、5回以上欠席すると「無資格」とするかどうかをこれまでの取り組み状況に基づいて検討しますので注意してください。

この科目はJABEEプログラムの必修科目で、学習・教育到達目標中項目5-1に対応しています。

授業内容

授業内容
第1回ガイダンス、人工知能(AI)とは?:授業のガイダンス、知能・AIの定義、AI研究の目的など
第2回AIの歴史:AI誕生(ダートマス会議)、古き良き時代、冬の時代、AIブーム、シンギュラリティなど
第3回学習したり進化するAI:機械学習、強化学習、遺伝的アルゴリズム、人工生命、ディープラーニングなど
第4回人間の能力を超えるAI:エキスパートシステム、知識と推論(意味ネットワーク、フレーム理論、その他)など
第5回人間の脳を手本にするAI:ニューラルネットワークなど
第6回AIにおける問題:状態空間モデル、制約を含む問題、探索手法など
ビックデータから予測するAI:データマイニング、検索アルゴリズム、ベイズの定理など
第7回ゲームAI:AND/ORグラフ、ゲーム理論、モンテカルロ木探索、ミニマックス法など
第8回AI再考:AIの歴史や技術についての振り返り、中間試験
第9回記号表現を用いないAI:サブサンプション・アーキテクチャ、ファジイなど
第10回言語を操作するAI:自然言語処理、機械翻訳、会話エージェントなど
第11回その他の様々なAI:意思決定アルゴリズム、生物を模倣するAIなど
*オンラインの場合、この回はLMSのブレイクアウトグループ機能を用いたグループワーク
第12回AIの大きな問題1:シンボルグラウンディング問題、身体性の問題など
*オンラインの場合、この回はLMSのブレイクアウトグループ機能を用いたグループワーク
第13回AIの大きな問題2:フレーム問題など
*オンラインの場合、この回はLMSのブレイクアウトグループ機能を用いたグループワーク
第14回AIと未来:人間とAI、生活とAI、経済とAIなど
第15回まとめ:AIの未解決問題についての振り返り、期末試験