幾何学
担当者上出 哲広
学年・開講期2年次 前期  [理工学部 航空宇宙工学科]
科目の種類専門
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー2G215

授業の概要(ねらい)

 本科目では、主にユークリッド幾何学、射影幾何学および解析幾何学の基礎について学習します。これらの内容に加えて、現代的な幾何学からの話題として、位相幾何学、グラフ理論および計算幾何学に関連する話題を紹介します。ユークリッド幾何学および射影幾何学については以下のような定理およびそれらの応用について学習します。 (1) チェバの定理。(2) メネラウスの定理。(3) デザルグの定理。(4) パスカルの定理。 (5) ブリアンションの定理。解析幾何学については以下の項目およびそれらの応用について学習します。(1)2次曲線(放物線、楕円、双曲線)。(2)2次曲面(楕円面、一葉・二葉双曲面、双曲放物面、等)。
 本科目は、情報電子工学科のディプロマポリシー「自然科学の基礎的な知識を持ち、それを課題解決に活用することができる」および航空宇宙工学科のディプロマポリシー「航空宇宙関連分野を中心とした設計・研究・運航等の現場において、解決すべき問題を理解することができるだけの、基礎的知識を習得する」に関連する科目です。

授業の到達目標

 本科目では以下を目標とします。(1)ユークリッド幾何学および射影幾何学における基本的な定理を理解すること。(2)解析幾何学的観点から2次曲線および2次曲面の種類と基本的性質について理解すること。(3)さまざまな現代的な幾何学の種類と特徴を理解すること。学生自身が、上記項目について説明できるようになることを目標とします。

成績評価の方法および基準

 期末試験(25パーセント)、中間試験(25パーセント)および小テスト(50パーセント、LMSで実施)により成績を評価します。100点満点で60点以上を合格とします。試験終了後、解答の一部を解説したビデオコンテンツを配信します。また、希望者には、試験終了後にオフィスアワーなどを利用して試験結果に関連する個別指導を実施します。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 なし。LMS上に教材(ビデオコンテンツ、オンラインテスト、講義スライド、その他学習資料)を提示します。
参考文献高校と大学をむすぶ幾何学大田春外(著)日本評論社(ISBN: 978-4535786196)
参考文献数学のかんどころ19 射影幾何学の考え方西山亨(著)共立出版(ISBN: 978-4320110618)
参考文献解析幾何学入門 直線と平面から2次曲面へ関沢正躬(著)日本評論社(ISBN: 978-4535786882)

準備学修の内容

 本科目では、高等学校の「数学A」(図形)および「数学Ⅲ」(式と曲線)に関連する内容を習得していることを前提とします。当該内容について復習しておいてください。本科目では、演習問題を多数出題します。それら問題を解くことによって、予習・復習に努めて下さい。また、各回において、LMS上で小テスト(オンラインテスト)を実施します。各回の授業後にこの小テストを受験して下さい。各回の授業のビデオコンテンツがLMS上で配信されます。授業で分からなかった内容についてはこれらビデオコンテンツで復習して下さい。下位科目である「基礎数学」の補講ビデオコンテンツもLMS上に配信されます。基礎学力に自信がない場合はこれらビデオコンテンツも視聴して下さい。毎回の授業の教材(ビデオコンテンツ、オンラインテスト、講義スライドおよび補足資料)は、だいたい1週間前にLMSに提示されます。
 各回の予習と復習の目安は以下の通りです。予習として、次回の講義スライドおよびその他講義資料に目を通して疑問点をまとめて下さい(30分程度)。また、それら疑問点については授業前にオフィスアワーなどを利用して講師に質問することを勧めます。復習として、各回の小テストの受験、各回の演習問題への解答、および各回において授業で分からなかった部分に関するビデオコンテンツ視聴による復習を実施して下さい(2時間30分程度)。

その他履修上の注意事項

 授業ではLMSを使用します。各回の学習資料がLMS上に提示されます。授業には必ずこれら学習資料をプリントアウトして持ち込んで下さい。また、授業期間中にLMSでアンケートを実施します。

授業内容

授業内容
第1回導入: 講義全体の概要・幾何学の歴史概要
第2回ユークリッド幾何学(1): 平行線の公理・三角形の基礎
第3回ユークリッド幾何学(2): ピタゴラスの定理とその発展・円の基礎
第4回ユークリッド幾何学(3): 三角形の五心・オイラー線・九点円
第5回ユークリッド幾何学(4): チェバの定理・メネラウスの定理
第6回射影幾何学(1): 射影・複比・無限遠点・無限遠直線・デザルグの定理
第7回射影幾何学(2): 双対原理・パスカルの定理・ブリアンションの定理
第8回射影幾何学(3): 射影幾何学の定理・メネラウスの定理再考・中間試験
第9回解析幾何学(1): 解析幾何学の基礎概念・ユークリッド空間
第10回解析幾何学(2): 直線と平面
第11回解析幾何学(3): 2次曲線・等長変換
第12回解析幾何学(4): 2次曲面
第13回現代的な幾何学(1): 位相幾何学からの話題
第14回現代的な幾何学(2): グラフ理論からの話題・計算幾何学からの話題
第15回発展的話題・まとめ・期末試験