ディジタル信号処理2
担当者小川 充洋
学年・開講期4年次 Ⅱ・Ⅳ  [理工学部 情報科学科(通信課程)]
科目の種類専門
クラステキスト授業
区分・単位選択 2単位
科目ナンバー4D302

授業の概要(ねらい)

ディジタル信号処理1の上級コースです。従って、ディジタル信号処理1の単位を取得していることを前提に講義が行われます。本授業は印刷教材を用います。(1)離散時間信号のフーリェ解析、(2)サンプリング定理とDFT、(3)FFT(高速フーリェ変換)とその応用、(3)ディジタルフィルタ、などについて学習します。
本科目は、実務経験のある教員による授業です。担当教員は企業において信号処理に関する開発研究業務に携わっており、授業では、企業における実例や実体験、現場での課題などを題材とした議論等を行います。
この科目はディプロマポリシーDP2とDP4に対応します。

授業の到達目標

デジタル信号処理の理論について、フーリエ変換、FFT(高速フーリエ変換)のとくに基本的な内容を理解できることを目的とします。また、デジタルフィルタについて、より発展的な内容も含みます。

成績評価の方法および基準

レポート(2通)、期末試験。成績評価の割合は、レポート50%、期末試験50%とします。
フィードバックは、レポートへのコメントで行いますが、疑問があれば電子メールなどでご連絡ください。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書ディジタル信号処理のエッセンス貴家仁志 著(オーム社), ISBN: 978-4274216060
参考文献

準備学修の内容

本科目「ディジタル信号処理2」のレポートにおいては、教科書の問題に解答していただきます。「ディジタル信号処理2」は「ディジタル信号処理1」と比較して、高度な内容を含みます。式の変形などでわからないものがあれば、微積分や線形代数の基礎に立ち返って確認してください。
とくに、以下の内容については、わからない場合、この授業だけで完結させるのではなく、数学の教科書などを別に用意して学修を進めてください。
・微分積分(とくに複素関数論、オイラーの定理・公式、三角関数と指数関数の関連について)
・線形代数(簡単な行列演算の理解は必要です。一方、固有値・対角化などの線形変換については理解が不十分でも問題にはならないと考えられます)

その他履修上の注意事項

近年では、デジタル信号処理について良質なweb記事も多いですが、検索してweb情報を探す前に、教科書を精読してください。

ある程度考えて、わからない問題については、ヒントや模範解答をお示ししますので、できたところまでレポートを提出して、レポートの中で何がわからないのか・難しいのかをお伝えください。ただし、何も検討しないでヒントや模範解答をリクエストすることはなさらないようにしてください。

授業内容

授業内容
第1回第7章 7.1 フーリェ解析の導入
第2回7.2 離散時間フーリェ級数
第3回7.3 離散時間フーリェ変換(DTFT)、7.4 DTFTの性質
第4回第8章 8.1 フーリェ級数
第5回8.2 フーリェ変換、 8.3 サンプリング定理
第6回8.4 DFT(離散フーリェ変換)によるフーリエ解析
第7回コラムF サンプリングの影響、コラムG 信号の復元
第8回第9章 9.1 高速フーリェ変換
第9回9.2 FFTによるたたみ込み実現、9.3 窓関数とFFT
第10回9.4 相関計算、コラムH 重複加算法と重複保持法
第11回第10章 10.1 ディジタルフィルタとは、10.2 ディジタルフィルタの分類
第12回10.3 直線位相フィルタ
第13回10.4 フィルタの伝達関数近似
第14回10.5 フィルタの構成
第15回まとめ。提出済みレポート見直し。