担当者 | 山本 健兒 | |
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学年・開講期 | 1年次 前期 [経済学部 地域経済学科] | |
科目の種類 | コミュニケーション | |
区分・単位 | 必修 2単位 | |
科目ナンバー | 8E101 |
ライフデザイン演習の目的は、本学の教育理念に基づき、大学や社会で必要とされる次の3つの能力を修得することされています。
①社会力:自分の考えを他者に的確に伝えるための表現力、コミュニケーション能力
②自己教育力:自分の将来について考え、自覚をもって計画的に学ぶ能力
③専門力:自分の学部・学科で学んだ専門知識を用いて問題を解決する能力
また、文部科学省の指導により、この授業ではレポート・論文の書き方、学生生活における時間管理、プレゼン等の技法、学問修得に向けた動機付け等もまた、【初年度教育】の枠組みの中で扱うように、と指示されています。
しかし、最初の3つの能力を身につければ、文部科学省が要求する4点は自ずと修得できることになると思います。とはいえ、率直に言えばライフデザイン演習の履修だけで3つの能力を十分に身につけることができるというわけではありません。むしろ、大学4年間の学習を通じて、徐々にそれらの能力を身につけることを目指して、ライフデザイン演習では大学で学ぶための態度を確立することにあると解釈できます。科目名称の意味も併せて考えるならば、学生が将来こうありたいと望む姿を具体的に描くための手助けとなるような授業内容にすべきと考えます。そこで、このクラスでは、読む、書く、考える、発表する、ディスカッションするという大学での学びに必要な(学問修得に向けた動機付けも含めた)基本的能力の育成に資する授業展開を考えています。
したがってこの授業は、総合基礎科目の学習目標3に関連するとともに、経済学部のディプロマポリシーのうち「問題解決に取り組むために必要な行動力、主体性、教養、倫理観を習得する」ことに関連しますし、地域経済学科のディプロマポリシーのすべて、すなわちDP1「経済学および隣接分野の基礎的理論を理解し、説明することができる。」、DP2「各地域に共通する問題と各地域固有の問題の両方を理解し、説明することができる。」、DP3「各地域が直面する具体的な課題に取り組む姿勢と能力を有する。」ことに関連します。
授業で用いるテキストを読み解き、その内容を要約し、それを踏まえて疑問点を発見し、自らその疑問点を解決するための自主的学習を行なう能力を身につけるとともに、テキストの報告担当部分のレジュメを作成して口頭で発表し、ディスカッションする力を身につけることがこの授業の到達目標です。また、2千字から4千字程度の文章(レポート)を書く力を身につけることも到達目標となります。
授業への参加姿勢と輪番で担当する報告の質、そして最後に求めるレポートの内容で成績評価をします。授業への参加姿勢を判断するために、テキストを予習してきたか否か、テキストを理解するための背景情報などを自ら探索したか否かなどに関わる口頭での質問を教員から学生に対して随時発します。これはいわゆる「反転授業」の意味を持ちます。提出してもらうレポートについては、事後的に全体的な講評を行ないます。これが学生へのフィードバックとなります。
種別 | 書名 | 著者・編者 | 発行所 |
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教科書 | 『稲盛和雄のガキの自叙伝 私の履歴書』 | 稲盛和夫(2004) | 日本経済新聞出版社(日経ビジネス人文庫) |
参考文献 | 「レポート及び卒論・修論の書き方―どんな調査研究が評価されるべきか―」 | 寺島隆吉(2008) | 『岐阜大学教育学部研究報告 教育実践研究』第10巻、pp.147-168。 |
参考文献 | 『思考の整理学』 | 外山滋比古(1986) | 筑摩書房(ちくま文庫) |
参考文献 | 『三色ボールペンで読む日本語』 | 齋藤 孝(2002) | 角川書店 |
参考文献 | 『読みの整理学』 | 外山滋比古(2007) | 筑摩書房ちくま文庫 |
教科書として用いるテキストである『自叙伝』のうち、各回の授業で扱う部分を事前に読み、知らない用語を事前に調べ、それをノートに書くという作業をすることが求められます。また、テキストの中で疑問に思った部分などを報告者に対して質問する準備もしてください。
報告を担当する学生は、テキストの該当部分に関するレジュメを作成し、そのレジュメをもとにテキスト該当部分を簡潔に口頭で紹介できる準備をしてください。第2に、レジュメにはテキストの中で特に印象に残った文章を正確に引用し、報告に際してなぜそれが印象に残ったのか、自分の言葉で説明できるように準備してください。第3に、テキスト該当部分で疑問に思う点を自分自身の言葉で文章表現してください。
報告者は準備のために3時間程度を必要とすると考えられます。報告を担当しない場合であっても1.5時間程度の予習が必要になるでしょう。なお、参考文献の最初に記した文献を自ら入手して折に触れて読んでください。この論文はインターネットを利用すれば次のURLで容易に入手できます。
http://www.ed.gifu-u.ac.jp/~kyoiku/info/jissen/pdf/1013.pdf
無遅刻、無欠席、無早退が当然のマナーです。万が一、病気などで欠席せざるを得ない場合には、事前にメールで担当教員に連絡してください。担当教員のメールアドレスは開講時に知らせます。
COVID-19の感染状況次第では、教室での対面授業ができなくなる可能性があります。その場合には、オンライン・オンデマンドでの授業形態を考えます。しかし、私のインターネット通信の技能や設備・ソフトウェアが整えば、同期双方向通信での授業展開もあり得ます。いずれにせよ、教室での対面授業ができない場合にはLMSでのレポート提出を毎回全員に求めざるを得なくなります。
回 | 授業内容 |
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第1回 | 大学での学びとは、どのようなことか? 各自の自己紹介(口頭と作文) |
第2回 | 読書の方法についての講義 作文の講評、テキスト担当部分の割り当て |
第3回 | 報告の仕方、レジュメの作り方のモデル |
第4回 | テキスト報告第1回 |
第5回 | テキスト報告第2回 |
第6回 | テキスト報告第3回 |
第7回 | テキスト報告第4回 |
第8回 | テキスト報告第5回 |
第9回 | テキスト報告第6回 |
第10回 | テキスト報告第7回 |
第11回 | テキスト報告第8回 |
第12回 | テキスト報告第9回 |
第13回 | テキスト報告第10回 |
第14回 | これまでに読んだテキスト部分に関するレポート作成と提出 |
第15回 | 総括ディスカッション |