ライフデザイン演習Ⅱ
担当者山本 健兒
学年・開講期1年次 後期  [経済学部 地域経済学科]
科目の種類コミュニケーション
区分・単位必修 2単位
科目ナンバー8E102

授業の概要(ねらい)

 この授業のねらいは、ライフデザイン演習Iを履修したことを前提に、学生自身が将来の生活をライフデザインするための一助となるようなテキストを読むことによって、読書力、レジュメの作成力、発表能力、ディスカッション能力をさらに高めることにあります。
 ライフデザイン演習の目的は、本学の教育理念に基づき、大学や社会で必要とされる次の3つの能力を修得することされています。
①社会力:自分の考えを他者に的確に伝えるための表現力、コミュニケーション能力
②自己教育力:自分の将来について考え、自覚をもって計画的に学ぶ能力
③専門力:自分の学部・学科で学んだ専門知識を用いて問題を解決する能力
 しかし、この3つの能力をライフデザイン演習I・IIの履修だけで身につけることができるわけではありません。むしろ、大学4年間の学習を通じて、徐々にそれらの能力を身につけることを目指して、ライフデザイン演習では大学で学ぶための態度を確立することにあると解釈できます。科目名称の意味も併せて考えるならば、学生が将来こうありたいと望む姿を具体的に描くための手助けとなるような授業内容にすべきと考えます。そこで、このクラスでは、読む、書く、考える、発表する、ディスカッションするという大学での学びに必要な(学問修得に向けた動機付けも含めた)基本的能力の育成に資する授業展開を考えています。
 したがってこの授業は、総合基礎科目の学習目標3に関連するとともに、経済学部のディプロマポリシーのうち「問題解決に取り組むために必要な行動力、主体性、教養、倫理観を習得する」ことに関連しますし、地域経済学科のディプロマポリシーのすべて、すなわちDP1「経済学および隣接分野の基礎的理論を理解し、説明することができる。」、DP2「各地域に共通する問題と各地域固有の問題の両方を理解し、説明することができる。」、DP3「各地域が直面する具体的な課題に取り組む姿勢と能力を有する。」ことに関連します。

授業の到達目標

 授業で用いるテキストを読み解き、その内容を要約し、それを踏まえて疑問点を発見し、自らその疑問点を解決するための自主的学習を行なう能力を身につけるとともに、テキストの報告担当部分のレジュメを作成して口頭で発表し、ディスカッションする力を身につけることがこの授業の到達目標です。また、2千字から4千字程度の文章を書く力を身につけることも到達目標となります。

成績評価の方法および基準

 授業への参加姿勢と輪番で担当する報告の質、そして最後に求めるレポートの内容で成績評価をします。授業への参加姿勢を判断するために、テキストを予習してきたか否か、テキストを理解するための背景情報などを自ら探索したか否かなどに関わる口頭での質問を教員から学生に対して発します。これはいわゆる「反転授業」の意味を持ちます。提出してもらうレポートについては、事後的に全体的な講評を行ないます。これが学生へのフィードバックとなります。

教科書・参考文献

種別書名著者・編者発行所
教科書 授業第1回目に指示しますが、その前に9月初めまでには用いるテキストを確定し、LMSを通じてお知らせします。
参考文献「レポート及び卒論・修論の書き方―どんな調査研究が評価されるべきか―」寺島隆吉(2008)『岐阜大学教育学部研究報告 教育実践研究』第10巻、pp.147-168。
参考文献『思考の整理学』外山滋比古(1986)筑摩書店(ちくま文庫)
参考文献『三色ボールペンで読む日本語』齋藤 孝(2002)角川書店
参考文献『読みの整理学』外山滋比古(2007)筑摩書店(ちくま文庫)

準備学修の内容

 テキストの中で授業で扱う部分を事前に読み、知らない用語を事前に調べ、それをノートに書くという作業をすることが求められます。また、テキストの中で疑問に思った部分などを報告者に対して質問する準備もしてください。
 報告を担当する学生は、テキストの該当部分に関するレジュメを作成し、そのレジュメをもとにテキスト該当部分を簡潔に口頭で紹介できる準備をしてください。第2に、レジュメにはテキストの中で特に印象に残った文章を正確に引用し、報告に際してなぜそれが印象に残ったのか、自分の言葉で説明できるように準備してください。第3に、テキスト該当部分で疑問に思う点を自分自身の言葉で文章表現してください。
 報告者は準備のために3時間程度必要とすると考えられます。報告を担当しない場合には1.5時間程度の予習が必要になると考えられます。なお、参考文献の最初に記した文献を自ら入手して折に触れて読んでください。この論文はインターネットを利用すれば次のURLで容易に入手できます。
http://www.ed.gifu-u.ac.jp/~kyoiku/info/jissen/pdf/1013.pdf

その他履修上の注意事項

 無遅刻、無欠席、無早退が当然のマナーです。万が一、病気などで欠席せざるを得ない場合には、事前にメールで担当教員に連絡してください。担当教員のメールアドレスは開講時に知らせます。
 COVID-19の感染状況次第では、教室での対面授業ができなくなる可能性があります。その場合には、オンライン・オンデマンドでの授業形態を考えます。しかし、私のインターネット通信の技能や設備・ソフトウェアが整えば、同期双方向通信での授業展開もあり得ます。いずれにせよ、教室での対面授業ができない場合にはLMSでのレポート提出を毎回全員に求めざるを得なくなります。

授業内容

授業内容
第1回帝京大学入学後における自身の学習に関する自己評価、及び将来の希望に関する口頭での報告と作文
第2回作文の講評、テキスト報告担当部分の割り当て
第3回テキスト報告第1回
第4回テキスト報告第2回
第5回テキスト報告第3回
第6回テキスト報告第4回
第7回テキスト報告第5回
第8回テキスト報告第6回
第9回テキスト報告第7回
第10回テキスト報告第8回
第11回テキスト報告第9回
第12回テキスト報告第10回
第13回テキスト報告第11回
第14回レポートの提出と、その概要に関する報告(履修学生全員)
第15回総括ディスカッション